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ファクタリングコラム

「売上債権回転期間」の基礎知識!企業評価への影響や改善方法も解説

ファクタリング

2023年3月6日

日本での企業間におけるお金のやり取りは「掛取引」が中心です。
しかし掛取引でスムーズに経営を続けるためには、支払サイトの把握などをしっかりと行わなくてはならず、油断しているといつの間にか経営が苦しくなってしまう危険も存在しています。
そうならないためには「売上債権回転期間」に注目することが非常に重要です。
今回は自社の資金繰りの状況などを把握するのにも役立つ、売上債権回転期間の見方や改善方法などを解説します。

売掛債権回収に要する期間=「売上債権回転期間」

売掛金を含めた「売掛債権」がどれくらいのペースで現金へと変わっているかを示すのが「売上債権回転期間」です。
日数と月数のどちらかで表されることが大半であり、この数値が大きいか小さいか、またはその変動の具合によって資金繰りの状況を把握することができます。ちなみに売掛債権とは売掛金と受取手形の両方を含みますが、売掛金のみの回収に必要な期間を示す場合には「売掛金回転期間」という言葉が使われます。

売上債権回転期間の計算方法

≪売掛債権÷(年間売上高÷12)=売上債権回転期間≫

上記したのは月ごとの売上債権回転期間を求める方法です。
12ではなく年間の日数で割れば日割りの売上債権回転期間が求められることになり、売掛債権ではなく売掛金の額で計算すれば売掛金回転期間を求めることができます。

期間が短くなるほど資金繰りが高効率

売上債権回転期間は数値が小さくなる(期間が短くなる)ほどに素早く売掛債権を現金にすることができているということになります。
逆に数値が大きい場合は、債権の回収などに時間がかかっていることになります。
売上債権回転期間が短くなるほど効率的な資金繰りが行えるようになりますので、この数値を小さくできるように目指すのも会社経営では重要です。

目安は「1.5ヶ月から2ヶ月」

売上債権回転期間は短ければ短いほど良いのは確かなのですが、ゼロにどこまでも近づけられるものではありません。
「1.5ヶ月から2ヶ月」が目安と言われていますので、その数値を大きく超える場合は、何らかの対策を考えるなど数値の見方や活用の方法を理解することも大切です。

自社の過去との比較も重要

目安となる売上債権回転期間の数値と比較することも大切ではありますが、自社の売上債権回転期間の数値の変動に目を配ることも重要です。
以前より明らかに数値が大きくなっているのであれば、資金繰りへの影響が出ている原因として考えられます。
また良くなっているとしても、その理由を調査してみることでさらなる良化や、悪化した場合の対策もできるようになるはずです。

同条件の他社との比較も効果あり

売上債権回転期間は会社規模や業種などの影響も小さくありません。
目安としてご紹介した数値はあくまで平均的な値であり、取引先などの中で自社と同条件の他社と比べてみることも効果的です。
同業他社との差が大きい(1ヶ月以上ある)場合は、その理由を検討して見る必要があります。
ちなみに会社規模が小さくなるほどに、売上債権回転期間は短くなることが望まれます。
こちらも目安でしかありませんが、個人事業主様や中小企業は1ヶ月未満だと安心感が高くなります。

業種ごとの目安

建設業—1.3ヶ月
製造業—2.1ヶ月
運輸業—1.5ヶ月
卸売業—1.8ヶ月
小売業—0.8ヶ月
飲食業—0.3ヶ月

こちらは業種ごとの売上債権回転期間の目安です。
比べてみれば業種ごとに大きな違いがあることがおわかりいただけると思います。
この数値にさらに会社規模なども影響しますので、経営を続けていく中でスムーズに資金繰りが行えると感じられる、自社にとってのベストな数値を探ることも大切です。

売上債権回転期間の悪化は黒字倒産に繋がることも

売上債権回転期間が長くなってしまうと、手元にある資金が不足する原因ともなります。
悪化に対して対処を怠れば、しっかりと売上が伸びているのに資金ショートに陥ってしまう、「黒字倒産」に繋がることも考えられます。
売上債権回転期間の数値を小さくすることを目指すとともに、大きくしない、安定させるということも考慮しなくてはなりません。

売上債権回転期間の数値悪化の原因と対策

あるタイミングから売上債権回転期間の数値が悪化(長く・大きく)なっているのであれば、そこには何かしら理由があるはずです。
その原因を探り対処することができなくては、悪化は改善できず、状況次第ではさらに悪化することも考えられます。
売上債権回転期間の数値が増加した原因を見つけ対策することで、以前のような状況に戻すことができるはずです。

原因・取引条件の変更

売掛先との契約条件の見直しが行われていたとすれば、決済期日についての変更も行われているかも知れません。
支払サイトが伸びていれば、売上債権回転期間の数値が悪化していても何も不思議はありません。

対策・売掛先との交渉

売上債権回転期間を改善するために、まずは支払期日を短くできるように交渉することが大切です。
しかし取引先にも都合があり、簡単には短縮に応じてくれないかも知れません。
その場合は請求するタイミングを分割するなどして小分けに回収していくという方法もあります。
一気に支払いを行うのが難しいという企業も、分割の形になれば対応してくれる可能性はあるはずです。

原因・売掛先の支払いの遅延(不良債権)

売掛先の経営状況の悪化など様々な理由が考えられますが、期日になっても支払いが行われていない場合も売上債権回転期間は悪化してしまいます。
決済日を過ぎて不良債権となってしまった後も支払いがされないままとなってしまうと、時効が成立し回収が不可能になってしまう危険性もあります。
決して放置はしないようにしましょう。

対策・売掛先への請求

支払いの遅延が発生してしまった場合、やはり正しい方法で請求を行わなくてはなりません。
遅れている原因や支払いを行う意志の有無なども曖昧にせず確認し、状況によっては法的措置も検討してみる必要があります。
相手先の状況に気を使い、支払期日を伸ばしてしまうのは自社の資金繰りを苦しくしてしまう危険もありますので、感情に流されず冷静に判断してください。

原因・売掛先の倒産

取引先が倒産してしまった場合、売掛金を満額回収するのは難しくなります。
しかし掛取引において貸倒れが起きるリスクはゼロにはなりません。
このリスクをいかに減らし、もしもの際の対策を検討しておくことも売上債権回転期間を改善するには重要です。

対策・回収リスクを判断する

取引先の経営状況などは、可能な限り情報をアップデートしながら注視する必要があります。
他社の情報を手に入れるのは難しいものですが、明らかに資金繰りが苦しくなっている場合、取引の中止も考えるべきかも知れません。
また売掛債権の回収リスクを下げる保険代わりになるサービスも存在しており、リスク回避に役立ちます。

売上債権回転期間の改善には「ファクタリング」が有効

売上債権回転期間の改善には「売掛債権を減らす(回収を早くする)」必要がありますが、状況をよくすることを目指すのであれば、仕入債権の回転期間を伸ばすことも対策にはなります。
しかし、それらの方法以外にも「ファクタリング」を活用するという選択肢もあります。
売掛債権を決済日前に現金化することができるこのサービスを利用すれば、確実に売上債権回転期間は短くなります。

ファクタリングを活用するメリット

売上債権回転期間に注目した場合、ファクタリングを活用するメリットは「債権の決済日前に売掛金を現金化できる」という1点になります。
しかしファクタリングには「最短即日資金調達」「赤字経営や税金滞納中でも利用可能」、他にも売掛先の倒産リスクの回避効果が得られる「償還請求権なし(ノンリコース)で契約できる」などの様々なメリットがあります。
このような特徴があるファクタリングは、資金繰りそのものの改善にも役立つのです。

まとめ:適切な売上債権回転期間の維持で経営状況を健全に!

売上債権回転期間を正しく理解し、状況の変化を把握することで資金繰りの安定化が行いやすくなります。
資金が不足しかけてからの対処ではなく、前倒しでの対応ができることになれば、会社経営はよりスムーズになるはずです。
場合によってはファクタリングも活用しながら売上債権回転期間を適切な数値に維持し、健全な経営状況を保ち続けましょう。

 

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