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ファクタリングコラム

リバースファクタリングについて徹底的に解説

ファクタリング

2023年6月7日

リバースファクタリングとは、買掛金の先払いサービスです。
リバースファクタリングを利用すると、発注企業と外注先企業のどちらにも利益をもたらします。
しかし、ファクタリングに比べて普及していないため、リバースファクタリングを知らない方もいるでしょう。
この記事では、リバースファクタリングとは何か、通常のファクタリングとの違いやメリットを解説します。
資金繰りに困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

リバースファクタリングとは?

リバースファクタリングとは、発注企業が外注先(下請け)への買掛金支払いを短縮化するために利用するファクタリングサービスです。
ファクタリングは、企業が保有する未払いの売掛金をファクタリング業者に売却し、支払期日前までに現金化できる資金調達手法。
売掛債権を保有する受注企業側が主にファクタリングを利用します。
一方、リバースファクタリングは、買掛金を保有する受注企業側がファクタリング業者に依頼して、取引先への支払いを代行してもらうサービスです。
ファクタリングとは異なり、買掛金を持つ発注企業が利用するため、リバースファクタリングと呼びます。

リバースファクタリングの仕組み

リバースファクタリングの仕組みは、外注先企業が商品またはサービス提供をおこなった後に発行される請求書を発注企業に提出。
発注企業が、外注先企業から受け取った請求書をファクタリング業者に提出します。
ファクタリング業者が請求金額から手数料を差し引いた金額が外注先企業に支払われる仕組みです。
発注企業はその後、通常の買掛金の入金期日になったら、ファクタリング業者に請求金額と同額を支払います。
リバースファクタリングを利用すると、発注企業は支払期日が延びるため資金不足の回避が可能です。
外注先企業は、売掛金を回収でき、期日前に資金化できる点が利用する目的といえます。
注意点は、ファクタリングの手数料は外注先企業が支払う点です。

リバースファクタリングの流れ

リバースファクタリングの流れは以下です。

1. 外注先企業が発注企業に商品やサービスを納品し、請求書を発行
2. 発注企業がファクタリング業者に請求書を発行
3. ファクタリング業者が外注先企業に支払う
4. 発注企業は通常の支払期日までにファクタリング業者へ費用を支払う

リバースファクタリングは、買掛金と売掛金を発生させる掛け取引でおこなう必要があります。
つまり、現金取引や手形取引では、リバースファクタリングを利用できません

リバースファクタリングの利用条件

リバースファクタリングの審査対象である買掛金を保有する企業に返済能力があるのか審査し、与信情報に問題がない場合に利用できます。
リバースファクタリングの契約時に、買い取ってもらう買掛金の金額や、支払期日を決定。
企業のキャッシュフローに関わる内容なため、他の取引も考慮して決めることが必要です。
ファクタリング業者は、契約時に決めた支払期日に取引先へ売掛金を支払います。
その後、買掛金を保有していた企業がファクタリング業者に買掛金に契約した手数料を上乗せした金額を支払ってリバースファクタリングの取引は終了です。

リバースファクタリングを活用すべき会社の特徴

リバースファクタリングを活用すべき会社の特徴は以下です。

• 支払サイト(期日)が短く、資金繰りが苦しい
• 買掛金額が高い
• 余裕を持って資金繰りしたい
• 売上はあるものの、資金不足により黒字倒産する恐れがある

リバースファクタリングは、建設業に向いているサービスです。
一般的に建設業の支払いサイトは30~60日に設定してあります。
また、仕事の規模が大きい場合は、多数の下請け会社に発注するため買掛金額も高くなり、資金繰りが苦しくなりがちです。
リバースファクタリングを利用すると、支払いサイトを遅らせることなく、実際の支払いを3カ月先に延ばせます

リバースファクタリングと通常のファクタリングの違い

通常のファクタリングの特徴は以下です。

• 利用する企業:外注先企業
• 対象の債権:売掛債権(売掛金)
• ファクタリング業者の支払い先:外注先企業
• 手数料の負担:外注先企業
• 買取スピード:即日~3日ほど

一方、リバースファクタリングの特徴は以下です。

• 利用する企業:発注企業
• 対象の債権:買掛債権(買掛金)
• ファクタリング業者の支払い先:外注先企業
• 手数料の負担:外注先企業
• 買取スピード:1~3日ほど

通常のファクタリングは売掛金の早期現金化が目的ですが、リバースファクタリングは外注先企業への買掛金支払いの先延ばしのために利用します。
利用者や目的は異なるものの、手数料の負担はどちらも外注先企業です。
資金化までのスピードに関しても、通常のファクタリングとリバースファクタリングに大きな違いはありませんが、資金化のタイミングが異なります。
通常のファクタリングでは、売掛債権がファクタリング業者へ譲渡された後に外注先企業へ支払われます。
一方、リバースファクタリングでは請求書をファクタリング業者へ提出した後に資金を得ることが可能です。

発注企業のメリット

リバースファクタリングを利用する発注企業には、以下のメリットがあります。

• 支払いサイトを伸ばせる
• コスト削減できる
• 人材を確保できる

では、3つのメリットを紹介します。

メリット1.支払いサイトを伸ばせる

発注企業は、リバースファクタリングを利用すると支払サイトを伸ばすことが可能です。
資金繰りの状態が悪く、買掛金の支払いが困難になった場合でもファクタリング業者が立て替えてくれます。
つまり、支払いの滞納によって取引先との関係性が悪化する心配がありません。
リバースファクタリングによって支払いサイトを3カ月伸ばすことができれば、3か月分の買掛金を手元に残せます。

メリット2.ファクタリング業者を1つに絞るとコスト削減できる

外注先企業への支払いをすべてファクタリング業者がおこなえば、支払いをまとめることができます。
支払先の一本化によって、振込手数料や振込作業に必要な事務処理に発生するコストの軽減が可能です。
振込作業を簡素化できれば、本業に集中しやすくなるため、会社の生産性が向上します。
基本的にリバースファクタリングは、外注先企業がファクタリング業者の手数料を支払う仕組みです。
しかし、ファクタリング業者のなかには、発注企業が手数料を負担するサービスもあるため事前に確認しておきましょう。

メリット3.優秀な外注先を確保できる

外注先企業側からすれば、請求後すぐ資金化できる取引先と、数十日後に資金化できる取引先とでは、仕事の優先度が異なります。
なぜなら、支払サイトが短いほど資金繰りが改善できるためです。
優秀な外注先企業を確保したくとも、資金化までの時間が長ければ取引を断られる可能性があります。
しかし、リバースファクタリングは、発注企業がファクタリング業者に請求書を送ると、外注先企業に現金が支払われる仕組みのため、素早い支払いが可能です。

外注先企業のメリット

発注企業とは異なり、リバースファクタリングを利用する外注先企業のメリットは以下です。

• 早期現金化ができる
• 確実に売掛金を回収できる
• ファクタリングの手数料が安い

では、外注先企業がリバースファクタリングを利用するメリットを見てみましょう。

メリット1.早期現金化ができる

リバースファクタリングは、発注企業に代わりファクタリング業者が請求金額を支払うため、外注先企業は素早く資金を調達できます。
早期現金化によって資金繰りを改善できるため、外注先企業にとっては大きなメリットです。

メリット2.確実に売掛金を回収できる

リバースファクタリングを利用すると、外注先の売掛金回収リスクの軽減が可能です。
発注企業に代わってファクタリング業者が請求金額を先払いするため、外注先企業は売掛金を確実に回収できます。
リバースファクタリングによって貸し倒れリスクを回避でき、必ず売掛金を回収できるため、不安がなくなり本業に集中しやすくなる点も外注先企業にとってはメリットです。

メリット3.ファクタリングの手数料が安い

リバースファクタリングは、発注企業がファクタリング業者に依頼し取引をおこなうため、必然的に3社間ファクタリングとなります。
2社間ファクタリングの手数料相場は10~20%ですが、3社間ファクタリングでは3~5%です。
手数料を支払う外注先企業にとっては、2社間ファクタリングより3社間ファクタリングを利用する方が、かなり手数料を抑えられます。

リバースファクタリング利用時のデメリット・注意点

リバースファクタリングにはメリットがある反面、デメリットや注意点も存在します。
では、3つのデメリット・注意点を見ていきましょう。

デメリット・注意点1.利用できる業者が少ない

ファクタリング業者は多いですが、リバースファクタリングを提供している業者は数社しか存在しません。
理由としては、リバースファクタリングを利用したい売掛先は数千万円以上で買取したい場合が多く、資金力がないファクタリング業者では取り扱いができないためです。
利用できる業者が少ないため、複数の業者を比較ですることができません。

デメリット・注意点2.電子記録債権(でんさい)の導入が必要

でんさいとは、紙の手形や振込に代わる新しい決済方法で、売掛の発生や譲渡などを電子化し記録します。
リバースファクタリングを利用するには、全国銀行協会が設立した「でんさいネット」によるでんさいの導入が必要です。
でんさいによって、手形の紛失や振込手数料の発生、二重譲渡といったリスクを無くせるため、安全に素早く取引ができます。
でんさいの導入には、仕組みや利用方法を覚える必要があるため、手間に感じる場合もあるでしょう。

デメリット・注意点3.外注先企業は手数料の負担が発生する

リバースファクタリングでは、外注先企業が手数料を支払います。
外注先企業にとっては、資金繰りが改善できる反面、入金される金額は手数料分少なくなる点がデメリットです。
発注企業も、外注先企業が手数料分の請求金額を上乗せしたいと要望させる可能性があります。

リバースファクタリングの活用例

リバースファクタリングの活用例を紹介する前に、通常の支払いサイトを見てみましょう。
外注を利用する企業が外注先へ費用を支払う場合に「末締め翌月末払い」「末締め翌々日末払い」などの支払いサイトを利用することが一般的です。
以下は、末締め翌月末払いの場合を想定しています。

• 1月1日:発注企業から外注先企業へ仕事を依頼
• 1月10日:外注先企業が発注企業へ商品やサービスを納品
• 1月31日:売上確定
• 2月初旬:外注先企業が発注企業へ請求書を発行
• 2月初旬:発注企業が請求書を受け取る
• 2月28日:発注企業が外注企業に支払い

次に、リバースファクタリングを利用した場合は以下です。

• 1月1日:発注企業から外注先企業へ仕事を依頼
• 1月10日:外注先企業が発注企業へ商品やサービスを納品
• 1月31日:売上確定
• 2月初旬:外注先企業が発注企業へ請求書を発行
• 2月初旬:発注企業が請求書を受け取る
• 2月初旬:発注企業がファクタリング業者に請求書を提出
• 2月初旬:ファクタリング業者が請求書を受け取る
• 2月初旬:ファクタリング業者が外注先企業に支払い
• 3月31日:発注企業がファクタリング業者に支払い

上記のように、リバースファクタリングを利用すると、外注先企業は期日前に売掛金を現金化でき、発注企業は通常の支払いサイトを延長できます

まとめ:リバースファクタリングはまだ普及していない

この記事では、リバースファクタリングとは何か・通常のファクタリングとの違いやメリットを解説しました。
リバースファクタリングとは、発注企業が外注先企業への買掛金支払いを短縮化するために利用するファクタリングサービスです。
リバースファクタリングの利用には、発注企業と外注企業の双方にメリットがある反面、デメリットや注意点も存在します。
ファクタリングに比べてリバースファクタリングは、まだ普及していないため正しい情報を事前に得ることが大切です。

 

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