ファクタリングの手数料に消費税がかからない理由を解説！ファクタリングの手数料以外に消費税がかかるものとかからないものまで紹介

そんなファクタリングの費用整理ですが、「手数料に消費税はかかるのか」「何が課税・非課税なのか分からない」と思う方は多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、ファクタリングの手数料に消費税がかからない理由について解説します。また、課税される周辺費用と非課税項目も併せて紹介します。

この記事を読めば請求書内訳の正しい見方を理解できるので、無駄な税負担を避けたいと考える方は参考にしてください。

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ファクタリングの手数料に消費税がかからない理由

ファクタリングの手数料には消費税はかかりません。ファクタリングの手数料に消費税がかからない理由は以下の2点です。

• ファクタリング取引は消費税非課税であるため
• 譲受対価の手数料が非課税のため

それぞれ解説します。

ファクタリング取引は消費税非課税であるため

消費税は、国内で事業として対価を得て資産の譲渡・貸付・役務の提供を行ったときに課税されます。しかし、法律で非課税とされる取引もあります。

ファクタリングはまさに売掛債権（売掛金）の譲渡という位置づけです。資産の譲渡等ではなく金銭債権の譲渡に該当します。そのため、ファクタリング取引は現金化のための売買自体であり、消費税の課税対象になりません。

譲受対価の手数料が非課税のため

ファクタリングを利用すると、ファクタリング会社は売掛債権を譲り受け、支払う金額を決める際に割引料や保証料、手数料を債権額から差し引きます。これらの費用は「金銭債権の譲受対価」として位置づけられ、国税庁の取扱いに沿って消費税の非課税とされます。

つまり、債権を買い取るための対価に含まれる手数料は課税取引ではないため、請求書に消費税を上乗せする扱いにはなりません。

ファクタリングで手数料以外に消費税がかかるもの

ファクタリングでは、売掛債権の譲渡に伴う「ファクタリング手数料」自体は非課税ですが、周辺費用の一部は課税対象になります。ファクタリングで手数料以外に消費税がかかるものは以下の4つです。

• ファクタリング会社の事務手数料
• 債権譲渡登記手続きの司法書士への依頼費用
• ファクタリング会社の出張費
• 振込手数料

1つずつ解説します。

ファクタリング会社の事務手数料

事務手数料は、申し込み内容の確認や契約書作成などファクタリング手続きに要する事務作業への対価です。事務手数料はファクタリングの手数料（非課税）とは別物です。

事務作業は役務の提供に当たるため基本的に課税対象とされ、国内のファクタリング会社と契約する場合は事務手数料に対する消費税を負担することになります。国税庁の明確な個別見解は示されていないものの、金銭消費貸借の事務手数料が課税とされる取扱いを踏まえ、ファクタリングの事務手数料も課税対象といえるでしょう。

債権譲渡登記手続きの司法書士への依頼費用

ファクタリング会社によっては、2社間ファクタリングで債権譲渡登記を求めるケースがあります。この登記を司法書士へ代理依頼する際の報酬は、司法書士が提供する専門的な役務への対価に当たるため、消費税の課税対象です。

債権譲渡登記に関連して発生する司法書士の報酬や交通費などが課税対象に含まれます。同じ登記でも登録免許税は非課税となります。登記関連費用は性質ごとに扱いが分かれるため、見積り時に区分を確かめることが重要です。

ファクタリング会社の出張費

対面で契約内容を確認するため、担当者が遠方へ出向く場合があります。出張手数料は出張対応という役務に対する対価なので課税対象になります。

一方、電車代や航空券代、タクシー代など移動の実費は内税で処理されており、ここに改めて消費税を上乗せすると二重課税になるため非課税の扱いです。請求書では出張手数料と実費が分けて記載されているかを確認することが大切です。

振込手数料

ファクタリングの入金を銀行振込で受け取る際、振込手数料を利用者が負担するケースがあります。振込手数料は一般に消費税の課税対象となります。見積書や請求書で、手数料と消費税の扱いを確認しておくと安心です。

ファクタリングで手数料以外に消費税がかからないもの

ファクタリングでは、手数料が非課税であるのに加えて、他にも消費税がかからない項目があります。ファクタリングで手数料以外に消費税がかからないものは以下の4つです。

• 掛け目
• 印紙税
• 審査費用
• 債権譲渡登記手続きの登録免許税

それぞれ解説します。

掛け目

掛け目は、売掛債権を買い取る際にあらかじめ定める買取率のことを指します。たとえば、掛け目が95％なら、額面100万円のうち95万円を買取額とし、残り5万円は回収後に返還されます。

掛け目の部分はファクタリング会社の収益にならず、非課税売上にも当たらないため、ここに消費税を上乗せして請求することはできません。請求に消費税が付されていないか、内訳を確認しておくと安心です。

印紙税

契約書に貼る印紙税は、取引金額が1万円以上で必要になりますが、消費税の対象ではありません。印紙税はそもそも税金であり、ファクタリング会社の売上とは性質が異なるため、ここに消費税を重ねて請求することは二重課税に当たります。

印紙税の課税標準は譲渡する債権金額で、見積書や請求書では印紙税の項目に消費税が加算されていないか確認してみてください。

審査費用

審査費用は、ファクタリング会社が買取可否や手数料率の決定のために行う審査が「債権の買い取り（譲渡）に付随する行為」と捉えられるため、非課税対象です。実務では記載方法が業者により異なるため、明細の扱いを事前に確認してみてください。

債権譲渡登記手続きの登録免許税

債権譲渡登記を行う場合に発生する費用のうち、登録免許税は非課税です。登録免許税は国税であり、ここに消費税を上乗せすると二重課税になるため、消費税の計上は行いません。

一方で、同じ登記周りでも司法書士報酬などの役務に対する対価は課税対象となるので、登録免許税とそれ以外を区別して確認することが重要です。

ファクタリングの消費税がかからない手数料の相場

ファクタリング手数料の相場を2社間ファクタリング、3社間ファクタリングのそれぞれで解説します。

2社間ファクタリング

2社間ファクタリングは、売掛先に通知せずに自社とファクタリング会社だけで契約する方式です。手続きが簡単で資金化が早い一方、ファクタリング会社から見ると回収リスクが高くなり、手数料は相場として10％～20％程度です。

売掛先の信用度が高ければ10％未満で契約できる場合もありますが、信用状況に不安があるなど条件次第では20％を超える可能性もあります。2社間ファクタリングは、急ぎで現金化したいときに選ばれやすい方式ですが、時間に余裕があれば3社間ファクタリングも検討すると手数料を抑えやすくなります。

3社間ファクタリング

3社間ファクタリングは、ファクタリング会社・自社・売掛先の3者で契約し、売掛先がファクタリング会社へ直接支払う仕組みです。ファクタリング会社の回収リスクが低くなるため、手数料は相場が1％〜10％程度で、売掛先の信用が高く取引実績も豊富な場合は1％〜5％前後まで下がることもあります。

一方で、売掛先の承諾が必要になり、契約完了までの時間は2社間より長くなる傾向にあります。

消費税がかからないファクタリングの手数料を安く抑える方法

ファクタリングの手数料を安く抑える方法は以下の5つです。以下のポイントを押さえ、見積もり段階から主導権を取りましょう。

• 売掛先の信用情報を提供する
• 複数のファクタリング会社で見積もりを取る
• リピート契約にする
• 債権譲渡登記や保証型を検討する
• 必要な金額だけファクタリングする

1つずつ解説します。

売掛先の信用情報を提供する

手数料は、最終的な支払い主体である売掛先の信用度に強く左右されます。相手先の与信が高いほど、ファクタリング会社の回収リスクが下がり、手数料率の引き下げ余地が広がります。

取引の継続性や支払いの安定性を示すことで手数料を安く抑えられる可能性が高いです。信用評価の材料を欠かさず揃える姿勢が、交渉力の底上げにつながります。

複数のファクタリング会社で見積もりを取る

同じ売掛金でも、会社ごとのリスクや査定基準で手数料率は変わります。相見積りを取り、買取率や回収期間の想定、付帯費用の扱いを比較しましょう。条件差が見えると、より好条件の提示を引き出しやすいです。

比較材料を持って交渉に臨めば、不要な上乗せを避けやすくなります。見積書の内訳を丁寧に照合し、総コストで判断することが大切です。

リピート契約にする

同じ事業者との継続利用で実績が蓄積されると、支払いの確実性が評価されやすくなります。ファクタリング会社にとって不確実性が小さく映れば、次回以降の手数料率に反映される可能性が高いです。

取引の約束事を守り、情報提供を途切れさせない姿勢も信頼の積み上げに役立ちます。結果として、審査のたびに条件改善を提案してもらえる可能性が上がります。長期的な関係構築を意識しましょう。

債権譲渡登記や保証型を検討する

2社間ファクタリングでも、債権譲渡登記を実施すれば手数料が下がる場合があります。登記で譲渡の事実を公的に示せるため、回収リスクを抑えられるからです。

また、保証型ファクタリングを一部組み合わせる方法も有効です。貸し倒れ時の負担を軽くでき、結果的に買取型の手数料率を抑えやすくなります。しかし、保証料が必要になるため、登記費用も含めた総額で本当に安くなるかを比較検討しましょう。

必要な金額だけファクタリングする

売掛金を全額まとめてファクタリングすると、貸し倒れリスクを丸ごと抱えることになり、手数料が高くなりがちです。資金が一部で足りるなら、必要な分だけをファクタリングしましょう。

目的の支払い時期と金額を具体的に見積もり、過不足のない範囲で申し込むことがコスト削減の近道になります。

ファクタリング会社から手数料の消費税を請求された時の注意点

ファクタリングの手数料は非課税です。見積書や請求書で手数料に消費税が上乗せされていたら注意が必要です。悪質な業者の可能性があるため、取引を中断し、別の信頼できる事業者を検討しましょう。

また、消費税の上乗せがなくても、相場を大きく超える高額な手数料が提示された場合は、取引継続を見直す判断が必要です。見積り内容に不明点があれば、その場で説明を求め、合意できないときは別の会社に切り替えるのがおすすめです。

【消費税無し】手数料が安いおすすめのファクタリング会社比較9選

ここでは、手数料が安いおすすめのファクタリング会社を紹介します。手数料が安いおすすめのファクタリング会社は以下の9社です。

アドプランニング

引用元：買速（アドプランニング）公式HP

アドプランニングは借りない資金調達を掲げ、10万円〜1億円まで幅広い売掛債権に対応しています。資金化スピードは最短30分で、審査通過率は80％以上です。

手数料は2％〜と、業界最安水準です。赤字決算や税金滞納のケースでも相談可能で、柔軟な審査を行っています。大手P社や大手B社の審査で落ちたことがある場合でも一度チャレンジしてみてください。

営業時間の8:00~18:00であれば、どこよりも迅速に対応し、当日でも例えば大阪など地方までオフラインで担当者が訪問します。人が対応することとスピード感が強みで、土日祝であっても即日に対応可能です。

契約はオンライン完結に対応していて、日本全国から利用できます。2社間・3社間の流れ説明も用意されており、用途に合わせてスキームを選びやすい構成です。スピード、手数料、対応範囲のバランスがよく、問い合わせ候補に入れて比較したい1社です。

JBL

引用元：JBL 公式HP

JBLは、オンライン完結の即日ファクタリングを強みに掲げ、最短2時間で請求書を資金化できるファクタリングサービスを提供しています。

来店が不要で、電子契約で手続きがシンプルなうえ、土日・祝日の振込にも対応しており、365日資金化が可能な点が強みです。手数料は、業界最安水準の2％〜です。全国対応で、急ぎで資金が必要な方に向いています。

GMO BtoB早払い

引用元：GMO BtoB早払い公式HP

GMOペイメントゲートウェイが提供するBtoB向けファクタリングは、東証プライム上場企業の信用力を背景に、請求書買取に加えてオプションで注文書買取も選べるのが特徴です。

債権買取の実行後、最短2営業日で入金が可能です。手数料率は、請求書買取が1％〜10％、注文書買取が2％〜12％で、用途に応じたメニュー構成が魅力です。担保・保証人・資金繰り表などが不要で、導入のハードルの低さも強みとしています。

QuQuMo（ククモ）

引用元：QuQuMo（ククモ）公式HP

QuQuMoは、オンライン完結の2社間ファクタリングで、取引先への通知なしをうたっています。請求書と通帳の2点で申し込みできる簡単さに加え、最短2時間で資金調達が完了するというスピード感が魅力です。

法人・個人事業主のどちらも利用でき、債権譲渡登記の設定も不要です。手数料は1％〜で、柔軟に使いたい場面でも検討しやすい内容です。

ラボル

引用元：ラボル公式HP

ラボルは、フリーランスや個人事業主向けの請求書買取サービスを提供し、面談不要・Web完結で申し込みできる点が強みです。審査完了後の入金は最短30分で、振込は24時間365日対応しています。

急な資金ニーズにも素早く応えられます。最小1万円から利用でき、担保や保証人は不要で、信用情報の照合は行わないためローンに影響することはありません。

日本中小企業金融サポート機構

引用元：日本中小企業金融サポート機構公式HP

日本中小企業金融サポート機構は、経営革新等支援機関に認定された非営利型の一般社団法人が運営しています。オンライン完結型サービスで、2社間・3社間のいずれにも対応しています。

資金化は最短即日です。手数料は1.5％〜で、登録料やシステム利用料は不要です。必要書類は口座の入出金履歴と売掛金関連書類の2点のみで、赤字であっても利用できる点が魅力です。

ペイトナー

引用元：ペイトナー公式HP

ペイトナーは、個人事業主向けのオンライン型ファクタリングで、最短10分で審査・入金まで進む点が魅力です。初期費用と月額費用は0円、手数料は10％で、コスト面でも安心です。審査はAIで行われ、事業計画書などの提出も必要ありません。

請求書のアップロードだけで利用を開始でき、会員登録した当日から使える点も強みです。スピードと手軽さを重視したい方に向いているサービスです。

フリーナンス

引用元：フリーナンス公式HP

フリーナンスは、即日払いにより、取引先に知られずに請求書を即日資金化できることが強みとしています。手数料は3％〜10％で、入金は最短30分とスピード面でも強力です。

個人事業主・フリーランスともに利用可能で、登録から利用までオンラインで完結します。フリーランス向けの各種保険や口座など周辺サービスと合わせて使える点も魅力です。

OLTA

引用元：OLTA公式HP

OLTAは、クラウドファクタリングを掲げるオンライン完結型の2社間サービスです。見積り結果は必要書類が揃ってから24時間以内に回答してくれます。

手数料は、2％〜9％と低水準です。AI審査などによりコストを抑えた運用を行っている点が魅力です。最短で即日に現金化が可能で、面談・紙書類不要といったポイントが強みです。

ファクタリング手数料の消費税に関するよくある質問

ファクタリング手数料の消費税に関するよくある質問は以下の2つです。

• ファクタリングの勘定科目は何ですか？
• ファクタリングをする場合の消費税の課税売上割合の考慮は必要ですか？

1つずつ回答していきます。

ファクタリングの勘定科目は何ですか？

買取型では、契約締結時に売掛金を未収入金へ振り替え、入金時の差し引き部分（手数料）は「売上債権売却損」で処理します。

保証型では、売掛金が通常回収できた場合の手数料は「支払手数料」で計上し、万が一の貸倒れ時は「貸倒損失」および保証金の受け取りを「雑収入」で仕訳します。

ファクタリングをする場合の消費税の課税売上割合の考慮は必要ですか？

一般の事業者がファクタリングを利用しても、売上が新たに発生するわけではないため、消費税や課税売上割合に影響しません。したがって、原則として課税売上割合の計算を意識する必要はありません。

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まとめ

この記事では、ファクタリングの手数料に消費税がかからない理由、ファクタリングの手数料以外に消費税がかかるものとかからないものについて解説しました。

ファクタリングの手数料は金銭債権の譲渡対価に該当するため非課税ですが、事務手数料や司法書士報酬、出張費、振込手数料などは課税対象となります。

この記事を参考に、見積書や請求書の内訳を確認し、不当な請求や二重課税を避けながら適切にファクタリングを活用しましょう。