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ファクタリングコラム
2024年5月12日
目次
ファクタリングは「信用問題に関わりにくい」ことや「早期現金化」が可能なことから、近年中小企業や自営業者の間で注目されている資金調達方法です。
ファクタリングと混同されやすいサービサーについて詳しく知っている人は経営者の中でも少ない傾向にあり、金融業界の専門用語になりつつあります。
ファクタリングとサービサーは似たようなイメージを持っている方も多いかもしれませんが、しかし内容や目的は大きく違います。
今回は、ファクタリング会社とサービサー会社の違いについて正しい知識を身に付けることができるよう基礎知識から解説していきます。
ファクタリングとサービサーを比較するために、まずはファクタリングの概要から説明していきます。
ファクタリングとは、商品やサービスなどが提供された後の状態で、まだ支払いがされていない売掛債権を売ることで早急に現金化することができる資金調達方法です。
ファクタリング会社が売掛債権を買い取ることによって、商品やサービス提供後から支払いまでの期間を短縮することが可能となるため、資金繰りに困っている企業に人気があります。
続いてファクタリングの主な特徴についてお話します。
ファクタリングの特徴は、主に3つあります。
① 早急な現金化が可能
② 金融機関と比較して審査が優しい傾向
③ 信用情報に影響が出にくい
ファクタリングは、借金のように前借りしてお金を調達する訳ではなく、将来手に入ると決定しているお金を前倒ししてもらうため、審査が優しく信用情報に悪影響を及ぼしにくい点が特徴的です。
ファクタリングやサービサーについて学ぼうとすると金融に関する単語を見かけることが増えますが、日常生活では使用しない単語もあるため、よく登場する単語について解説します。
債権や債務は金融業界でよく使用される単語ですが、一般の人には馴染みがない単語のため、債権も債務も単語が似ていて意味も似ているのではないかと思われがちです。
債権と債務どちらがどちらの意味を持っているのか間違えないように理解していきましょう。
債権とは、ある特定の行為や給付を請求できる権利であり、債務とはある特定の行為や給付を提供する義務のことを表わします。
お金の関係でわかりやすくいうと、債権者はお金を支払ってもらう権利がある人に対して、債務はお金を返す義務がある人です。
たとえば、債権者はお金を貸した人や不動産の大家さんに該当する人です。債務者は、お金を借りた人や賃貸を借りる人、車を購入した人が当てはまります。
ファクタリング会社は、例えば急遽機材が壊れてしまって銀行の融資を待っている時間がない方や資金繰りを安定させるために利用する目的があります。
ファクタリング会社は、負債を背負うことなく資金調達することが可能なため信用情報に傷をつけずに安心して活用することができます。
ファクタリング会社を活用する人は、一時だけ資金が必要な方におすすめであり、長期的に活用しなければならない状態の方は経営状態を見直すことが最優先になってきます。
数回のファクタリング利用で資金繰りが黒字になった会社もあるため、ファクタリングを活用しなくてもよい状態になるよう経営を立て直していきましょう。
次にファクタリングと間違えられやすいサービサーについて詳しく解説していきます。
サービサーは債権回収会社とも呼ばれ、銀行や信用金庫などの金融機関から依頼を受け、特定金銭債権を回収する民間業者です。
特定金銭債権とは、住宅ローンやクレジットカードのキャッシングなどサービサー法に規定されている金銭債権が含まれます。
サービサーをわかりやすい単語で表すと借金の取立てです。
「借金の取立て」と聞くと、怖いイメージがある人も多いかと思われますが、サービサーは法人であり、認可された会社しか名乗ることができないため、過度に恐怖心を抱かず安心してください。
では、サービサーはどのような歴史があって法人化したのかを見ていきましょう。
もともと債権は金融機関が回収管理をおこなっていましたが、業務効率化により回収作業を外部の専門企業に依頼するようになりました。
外部の専門業者は弁護士か弁護士法人に携わるものと定められていましたが、サービサー法が施行され民間企業も参入するようになりました。
しかし、サービサーに依頼をしたからと言ってどの民間企業も債権を回収することが出来るわけではありません。
サービサーつまり債権管理回収業は、法務大臣の許可を受けた会社でなければ取り組むことができず、許可の要件を満たした会社しか名乗ることができません。
サービサーと弁護士は債権回収の範囲に違いがあるのか理解していきましょう。
サービサーが回収できる債権は、特定金銭債権に限られています。
特定金銭債権はローン以外にも事業融資などサービサー法で規定されているものに限ります。
弁護士が回収できる債権は多岐に渡りサービサーよりも多い種類の債権に携わることができます。
弁護士の方が回収できる債権が多いからといって必ずしもサービサーよりも弁護士に依頼する方がよい訳ではなく、弁護士にも得意不得意分野があるため、見極めることが大切です。
サービサー会社を金融機関が利用する理由を解説します。
サービサー会社を利用する人は個人ではなく、金融機関や消費者金融、カードローンなど負債を固定化させない目的で利用されます。
支払い期限を過ぎたにも関わらず、支払いが滞り焦げ付いた売掛金を取り立てる役割がサービサーにはあります。
金融機関などが債権回収するのではなく、サービサーに直接依頼することで回収作業の業務時間が減ります。
債権回収と聞くと、取り立てのイメージが強く怖い印象を受けることもあるかもしれませんが、サービサーが具体的にどのように債権回収をするのかを見ていきましょう。
サービサー会社の債権回収方法は、一般的に電話や書面送付がおこなわれます。
ほかには内容証明の送付や支払督促の申し立てなどがあります。
回収の見込みがなく、相手に支払う意思がない場合は訴訟を起こすこともあります。
サービサー会社から連絡が来るということは、すでに支払期限を過ぎているのに支払われていない状態のため、早急に対応する必要があります。
サービサー会社はいきなり押しかけてくる、恐喝することはなく法に従っておこなわれるため、冷静に対応してください。
サービサー会社によっては、一緒に返すためのアドバイスをくれる場合もあります。
サービサー会社に嘘をついてやり過ごそうとしても、相手はプロのため免れることはできません。
サービサー会社は相手の生活ぶりも見ています。
サービサーは債権を回収するプロフェッショナルのため、債務者の生活態度も見逃しません。
支払いを返せない状態にも関わらず、裕福な暮らしをしていると矛盾が生じます。
サービサー会社が差し押さえる債務者の対象は預貯金だけではありません。
不動産や株式も差し押さえの対象となります。
サービサー会社は、弁護士や債務者の関係者にヒアリングし、預貯金を確かめる、不動産の所有の有無を調べます。
サービサー会社と裁判をおこなったとしても債務者に差し押さえるものがなければ債権回収することができません。
サービサー会社は債権回収することが使命のため、役目を果たすためにも様々な調査をおこないます。
ただ、世の中にはサービサー会社と名乗っていて悪徳業者である可能性があります。
サービサーを装う悪徳業者に騙されないためにも特徴を紹介します。
サービサー会社に依頼をしようとするときやサービサーについて学ぼうとするときはインターネットで調べる人が多い傾向にありますが、ホームページに掲載されているサービサー会社すべてが正しい情報を掲載しているとは限りません。
サービサー会社の中でも悪徳業者は存在しており、不当な金額を請求してくる、架空の請求を送りつけてくるなどの手口がサービサー界隈で横行しています。
インターネットで口コミの確認や実際の住所へ足を運んでみるなど本当に信頼できるサービサー会社なのかを自分で判断できるようにしましょう。
サービサー会社を名乗るには法務大臣から許可を得ている必要があり、会社名も債権回収とわかりやすい文字が入っている必要があります。
しかし、会社名が実在して法務大臣から許可を得ているとホームページに記載してあったとしても、類似した偽会社の可能性があります。
そのような会社に騙されないためにも、法務省のホームページから債権管理回収業者の営業を許可した会社一覧を調べることが出来るため、参考にしてサービサーに関して問い合わせることをおすすめします。
運悪く悪徳サービサー会社から架空請求が届いた場合は、請求には応じないことが大切です。
裁判になるなど脅しのような言葉を羅列してくるため、焦りがちですが落ち着いて対応するようにしてください。
悪徳サービサー会社から連絡があった場合は、個人情報を漏洩しないためにも早急に縁を切る必要があります。
個人情報を相手側に知られてしまうと、詐欺や悪徳業者の的となる可能性があるため、サービサー会社へ折り返しの電話はしないようにしましょう。
ファクタリングとサービサーは混同されやすい言葉ですが、根本的に違う会社と解説してきました。
ファクタリング会社は、事前に入金されることが確定しているお金を事前に受け取るもので、サービサー会社は、借りたお金を後から回収するものです。
ファクタリング会社やサービサー会社について知ることで、企業が経営状況に困っているときに騙されずに済みます。
資金繰りが赤字のときに悪徳業者に騙されてしまうと会社存続の危機になりかねないため注意してください。
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