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ファクタリングコラム

ファクタリングの「ポートフォリオ型」とは?一般的なファクタリングとは何が違う?

ファクタリング

2024年6月22日

ファクタリングはまだまだ知られていないファクタリングの種類があります。
今回の記事はポートフォリオ型ファクタリングについて説明いたします。
ポートフォリオ型ファクタリングについて詳しく知りたい方は最期までこの記事をお読みください。
一般的には「支払日が訪れる前の売掛債権を売買契約によって現金化する資金調達方法」と捉えられているファクタリングですが、実は他にも「ポートフォリオ型」と呼ばれるファクタリングが存在しています。どちらもファクタリングと呼ばれていることから大きな違いがないと思われるかも知れませんが、実際には働きも大きく異なり、違いを理解しておかなくては勘違いが起きかねません。本稿では「ポートフォリオ型ファクタリング」に焦点を当て、一般的なファクタリングとの違いやメリット・デメリットを解説させていただきます。

ポートフォリオとは?

ポートフォリオは英語では「portfolio」と書きます。本来の意味としては「書類を一つにまとめて持ち運べるケース(携帯用書類ケース)」のことであり、バインダーなどのように書類を綴るものとは違い、書類の出し入れを行う入れ物として扱われます。またポートフォリオの語源はイタリア語で財布や札入れを意味する「portafoglio」だと言われています。

ポートフォリオ型という言葉の意味

使われる業界によって意味が異なることがある「ポートフォリオ」という言葉ですが、金融関係の世界では「投資の分散」という意味で利用されることが多くなります。金融業界でのポートフォリオは投資におけるリスク軽減を目的に行われますが、ファクタリングにおいての「ポートフォリオ型」も取引におけるリスクを軽減するのが目的の商品となります。

ファクタリングは「買取型」と「保証型」に大きく分けられる

売掛債権を売却して現金化する資金調達方法として認知されていることが多いファクタリングですが、実は大きく「買取型」と「保証型」に分けることができます。買取型と言われるのが多くの方が一般的なファクタリングとして認知しているものであり、保証型は「ポートフォリオ型」とも呼ばれる売掛債権に対しての保険的な働きをするサービスとなります。

一般的なファクタリング=「買取型」

一般的なファクタリングとして知られている「買取型ファクタリング」は、本稿の最初に記載させていただいたとおり「支払日が訪れる前の売掛債権を売買契約によって現金化する資金調達方法」のことを指します。早ければ即日での現金化も可能などの特徴を持つ買取型ファクタリングですが、メインの働きは「事業者向けの資金調達方法」となります。

「ポートフォリオ型ファクタリング」=「保証型」

ポートフォリオ型ファクタリングの働きは「売掛債権が回収不可能となった際の保険」です。売掛先が何かしらの原因によって債権の決済が行えなくなった時に、売掛金の代金を保証するのがポートフォリオ型の役割となります。

買取型とポートフォリオ型の違い

何よりも大きな違いは、買取型は「資金調達」を目的としており、ポートフォリオ型は「売掛債権の保険」としての役割を果たすということです。一般的なファクタリングのイメージとは大きく違うポートフォリオ型のファクタリングですが、状況によっては資金繰りの大きな助けとなる可能性があります。

ポートフォリオ型ファクタリングを利用するメリット

売掛債権の保険としての働きをするポートフォリオ型のファクタリングには、掛け取引で発生するリスクを抑えることができるという効果があります。ここからはポートフォリオ型を利用する3つのメリットをご紹介します。

貸し倒れのダメージを最小限に抑えられる

すでにご紹介している通り、ポートフォリオ型ファクタリングは売掛債権の回収が不可能になった際に効果を発します。具体的には本来は受け取れるはずだった売掛金を、契約条件に従って支払いを受けられるのです。対応できるのは一部の場所であり決して多くはないのですが、支払いが遅延した際にも保証が受けられる商品も存在しています。

取引先の与信管理に役立つ

ポートフォリオ型のファクタリングも買取型ファクタリングと同様に、利用時には審査を受けることになります。その際には取引先の信用力が重要になり、審査結果や提示される条件を比較することで「取引先の与信管理」に役立てることができます。取引先との間に発生させる売掛債権の範囲となる与信限度額を決める際にも、ポートフォリオ型ファクタリングの審査結果を役立てることができます。

利用しても取引先に知られることがない

通常ポートフォリオ型ファクタリングは、取引先の信用力に不安を感じる場合に利用されます。しかし取引先に利用を知られた場合には、取引先に対しての不安を感じていたり、信用を置いていないと考えていたりするのではと思われ、企業間の関係に悪影響を与えてしまう危険性があります。しかし実際にはポートフォリオ型ファクタリングを利用しても取引先に連絡などは一切行われませんので、取引先に知られずに利用することが可能です。

ポートフォリオ型ファクタリング利用時の注意点

保険としての働きによる安心感を求めるのであれば、ポートフォリオ型ファクタリングは利用価値が高いのは間違いありません。しかし申込みを行う前にポートフォリオ型の注意点を理解しておかなくては、メリットよりもデメリットが目に付くようになってしまうかも知れません。その危険を避けるためにも、これからご紹介する5つの注意点を理解した上で申込みを行うか判断することをおすすめします。

保証料は掛け捨てとなる

生命保険などでは保険期間満了となった際に、満期返戻金などの形でお金を受け取れるこがあります。しかしポートフォリオ型ファクタリングで支払った保証金は原則全て掛け捨てとなります。トラブルが起きず無事に売掛債権の決済が行われた際には、保証金はある意味で無駄になってしまったとも考えてしまうかも知れません。これは致し方のないことですが、保証金の額と保証内容のバランスが重要になります。

全額保証とは限らない

契約条件次第ではありますが、対象となる売掛債権の額面全てが保証されるとは限りません。全体の8割程度などが対象となることも多く、売掛債権の支払いが行われなかった場合に、ポートフォリオ型ファクタリングを利用していても全額分を受け取れない可能性があるのです。売掛先の倒産で受けるダメージの軽減ができるのは間違いないのですが、どこまでの保証が受けられるのかはしっかりと把握しておく必要があります。

貸し倒れのリスクが高い場合は審査通過が難しくなる

売掛債権の貸し倒れリスクを回避するためのサービスとも言えるポートフォリオ型ファクタリングは、そのリスクの高さが保証料に大きく影響します。しかしリスクがかなり高いと判断された場合には、審査通過できず保証が受けられない可能性もあるのです。保証を行う側としては支払いを行わなくて済むことが理想であり、極端に危険度が高い売掛債権は審査通過が難しくなるということは理解しておきましょう。

銀行系など一部でしか対応していない

「ファクタリング」と名前についているものの、一般的なファクタリング(買取ファクタリング)を行っている場所の多くでポートフォリオ型ファクタリングは利用することができません。銀行系など一部の場所でしか利用することはできず、対応している場所を見つけるのに一苦労してしまう可能性があります。

個別保証には対応していないことが多い

ポートフォリオ型ファクタリングでは個別の売掛債権へ保証を付けることは難しく、ある一定期間に発生した売掛債権を包括的に保証対象とすることが大半です。対象となる売掛先を限定できる場合も、取引額が一定以上あることが求められるなど、自由に保証対象を設定することが難しくなる点にも注意が必要です。

中小企業には「買取型」ファクタリングがおすすめ

掛け取引には貸し倒れのリスクが付きものであり、そのリスクの軽減にポートフォリオ型ファクタリングは役立ちます。しかしポートフォリオ型は取引額が大きな企業を対象として発達したサービスであり、中小企業や個人事業主が利用する際には保証料などが大きなネックとなり、あまりメリットが感じられないかも知れません。さらにこれからご紹介する理由もあり、中小企業や個人事業主には「ポートフォリオ型」よりも「買取型」のファクタリングがおすすめです。

審査通過が難しくない

買取型のファクタリングは売掛先との取引実績などが十分にあり、売掛先の経営状況に不安点がなければ審査通過することは難しくありません。審査ではファクタリングを利用する企業の経営状況の影響は小さく、赤字経営や債務超過でも利用可能です。この利用に関してのハードルの低さが買取ファクタリングは中小企業や個人事業主も利用しやすいと言われる大きな理由です。

資金調達方法として優秀

決済日よりも早いタイミングで売掛債権を現金化できることや、最短即日で申込から現金の振込対応まで可能であることなど、買取ファクタリングは資金調達方法としても優秀です。売掛債権の支払いが実行されるまでの資金繰りが苦しくなりそうな時や、緊急で現金が必要になった時などに買取ファクタリングは非常に役立ちます。

貸し倒れのリスク対策にも役立つ

ポートフォリオ型ファクタリングは、売掛先の倒産による回収リスクに対しての保険としての働きがメインとなりますが、実は原則的に「ノンリコース」となっている買取ファクタリングも売掛先の倒産リスク回避効果があります。ノンリコースは「償還請求権なし」という意味であり、この条件で買取契約を結んだ売掛債権に対して、債権を売却した企業は以降の責任を問われなくなります。これにより売掛先が倒産したとしても、債権の買戻しなどを求められる事態にならずに済むのです。

2社間ファクタリングが利用可能

買取ファクタリングには売掛先に債権売却の通知を行う3社間ファクタリングと、通知が不要な2社間ファクタリングという2つの選択肢があります。2社間ファクタリングを選択すれば、売掛先に債権売却を行ったという事実を知られる危険はまずなくなり、売掛先から何かを勘ぐられる危険をほぼゼロにすることが可能となります。

ポートフォリオ型と買取型の違いを理解することが大切です

ポートフォリオ型と買取型は何を目的とするかで選択するのが基本ですが、買取型にはポートフォリオ型と同様に売掛先の倒産リスクを回避する効果があります。しかも資金調達方法としても活用できることから、特に中小企業や個人事業主にとって買取型の利用価値が高いのは間違いありません。どちらを選択するかは経営者様の考え方次第ですが、2つのファクタリングの違いを理解した上で選択することが大切です。

まとめ

ポートフォリオ型ファクタリングがどんなファクタリングかご理解いただけたでしょうか。
どのファクタリングを選べばいいのか。ファクタリングの方法はそれぞれ目的があります。自社の状態に合うお取引をご理解の上、ご選択ください。
事前にしっかりとファクタリング業者の説明を受けて納得してからファクタリングを利用していただくといいでしょう。

 

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