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ファクタリングコラム
2024年5月13日
目次
売掛保証とは売掛先からの代金回収が困難な場合に保証をしてくれるサービスのことです。
売掛保証は売掛金買取サービスである買取ファクタリングとは異なり、一部の間では保証(型)ファクタリングとも呼ばれます。
では売掛金買取サービスと売掛保証サービスは何が違うのでしょうか。
本稿では、買取ファクタリングのなかでも2社間ファクタリングと保証ファクタリングの比較を交えながらそれぞれの違い、売掛保証サービスの特徴を解説します。
同じファクタリングでもその内容や目的は全く違います。
以下に売掛金買取ファクタリング、売掛保証ファクタリングそれぞれどのようなサービスなのか簡潔に述べます。
2社間ファクタリングとは、ファクタリング利用者とファクタリング会社の2社間における債権譲渡契約に基づいたファクタリングのことです。
3社間ファクタリングのように売掛先企業への通知が必要なく、2社間で完結する資金調達手段です。
平成10年10月1日から実施された「債権譲渡登記制度」の普及により利用が広まったとされています。
債権譲渡登記制度とは、債権が譲渡されたことを公示するために登記する仕組みです。
債権譲渡登記制度により、登記するだけで債権譲渡の法的根拠が満たされ、ファクタリング会社が第三者に対する対抗要件を得られるようになったのです。
保証(型)ファクタリングとは、売掛保証とも呼ばれますが、取引先へ債権の支払いが困難な場合に、支払い金額をファクタリング会社に保証してもらうサービスで、保険的な役割を持っています。
あらかじめ保証ファクタリング(売掛保証)契約をしておくことで、万が一取引先が倒産してしまったとしてもダメージを軽減することができます。
2社間ファクタリングと、売掛保証ファクタリングにはそれぞれどのような特徴があり、どう違うのでしょうか。
2社間ファクタリング、売掛保証ファクタリングどちらもファクタリングを利用しているという事実を売掛先企業に知られることがありません。
あくまでもファクタリングの利用者とファクタリング会社の2社間における契約であるため、こちらから告知でもしない限り売掛先企業に知られる可能性はまずありません。
また、売掛先企業に知られずに審査が出来るので、もし審査に落ちた場合、売掛先企業の経営状況に問題があるのでは、と与信管理を行うことができるメリットもあります。
2社間ファクタリングを利用する方の多くが、資金繰りが安定せず今すぐに現金がほしい状況で、2社間ファクタリングは比較的スピーディーに現金化が出来るというメリットがあります。
売掛先企業の同意書などを得る必要もなく、ファクタリング会社の判断ですぐに売掛債権を買取ってもらえます。ファクタリング会社の中には、契約締結から最短即日に入金してくれるところもあります。
一方で、売掛保証ファクタリングを利用する方のほとんどが、取引先の経営状況に不安を持ち、万が一の貸倒リスクを回避するためあらかじめ保証契約しておきたい状況であると言えます。
2社間ファクタリングの最大のデメリットは手数料の高さでしょう。
3社間ファクタリングでは、売掛先企業からファクタリング会社へ売掛金が入金されますが、2社間ファクタリングでは、売掛先企業からファクタリング利用会社へ売掛金が入金され、それからファクタリング会社へ支払いが行われます。(2社間ファクタリングの手数料相場:10%~30%)
特にファクタリング利用会社の資金繰りが厳しいと言ったケースでは、ファクタリング会社の未回収リスクは相応に高くなります。
それゆえ、2社間ファクタリングでは3社間ファクタリングよりも高めの手数料率が設定される傾向にあります。
一方で、売掛保証ファクタリングでは、手数料ではなく「保証料」が発生します。(保証料相場1%~4%)
取引先からきちんと支払われた場合、保証料が無駄になる可能性はありますが、貸倒リスクと保証料を天秤にかけた時にどちらが負担になるかをよく考えて利用するようにしましょう。
次に、売掛保証ファクタリングの流れを確認しておきましょう。
まず、利用者が取引先の保証をファクタリング会社に申込します。
ファクタリング会社が取引先の与信調査を行い、保証可能と判断でき、ファクタリング会社が決めた保証限度額と保証料に納得したら契約を結びます。
取引先がなんらかの理由で売掛金を回収できなかった場合、保証金額の枠内で保証金が支払われます。
しかし、もし取引先から問題なく売掛金が支払われた場合は契約終了となり、保証料が戻ってくることはありません。
売掛保証サービスの特徴を踏まえて、売掛保証の利用が向いている企業の特徴を解説します。
大きな契約で回収完了までの期間が長く、売掛金が貸し倒れになる可能性を払しょくできない場合、売掛保証を解約し売掛金支払いの担保を取っておくと安心です。
経営の不安は事業推進の妨げにもなってしまうため、安心材料を増やしたいという企業は利用を検討してもよいでしょう。
経営の主となる取引先が少ない場合、売掛保証で売掛金未回収のリスクヘッジをするべきです。取引先企業が多く、売掛金が多くの企業に分散しているなら、1社の支払いが滞っても自社のキャッシュフローに与える影響は小さいため、他の取引先からの支払いをうまく活用して事業を継続していくことができます。
しかし、主となる取引先が少なく1社でも支払いが滞ると経営に大きな打撃を与えてしまうなら、売掛保証を利用して未回収になってしまったときのリスクを軽減することをおすすめします。取引先数が少ない場合は、請求業務の負担が大きくないと考えられるため、請求代行より売掛保証が向いているでしょう。
「自社に与信調査するスキルが乏しい」という場合は、与信調査のために売掛保証を利用するのも1つの手段です。与信管理のノウハウがなく、1件ずつインターネット等を利用して印象で決めている企業も少なくありません。
信用取引で与信調査は必須といっても過言ではない需要な調査なので、このような企業は積極的に売掛保証の利用を検討した方がいいでしょう。
以上、売掛保証とは何なのか、また、売掛保証ファクタリングについて2社間ファクタリングと比較しながら特徴、流れを説明しました。
売掛保証とは保証ファクタリングと同じ役割を持ち、売掛先企業から貸倒リスクを回避するためにファクタリング会社に保証してもらうサービスです。
一口にファクタリングと言えど目的や用途は違います。
最後に指摘しておきたいのは、すべてのファクタリング会社が売掛保証ファクタリングを行っているわけではない点です。
売掛保証ファクタリングを検討する際は、ファクタリング会社が売掛保証ファクタリングに対応しているか必ず確認してください。
また、売掛保証ファクタリングに対応している場合でも、その会社の実績や評判を確認し、安心してファクタリングできるようにしてください。
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