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ファクタリングコラム
2024年9月25日
目次
簡単に利用でき、負債を抱える必要のない資金調達方法がファクタリングです。
非常に便利な資金調達方法ですが、次のようなリスクが存在します。
・業者のなかに違法業者が紛れている可能性がある
・本来入手できるはずだった売上金よりも入金が少なくなる
このようなリスクの回避法として、ファクタリングの正しい知識をつけておくことが肝心です。さらに、もしも問題に直面してしまった時には、専門家へ相談すると良いでしょう。
金融庁が注意喚起しているリスクとして、違法業者の存在が挙げられます。
ほとんどのファクタリング業者は善良な業者ですが、なかにはファクタリングを装い高金利で金銭を貸し付ける業者も存在します。
ファクタリングは売掛債権の売買であり、金銭の貸し付けではありません。金銭の貸し付けを貸金業者以外がおこなうことは違法です。
では、ファクタリングと金銭の貸し付けはどのような違いがあるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
ファクタリングとは、売掛金を受け取る権利(売掛債権)を業者に売却することによって現金を得られる資金調達サービスです。
次のような流れで資金調達できます。
1.請求書の発行などにより売掛債権が発生する
2.ファクタリングの利用をファクタリング業者に申し込む
3.売掛債権を業者に譲渡し、業者は利用者に現金を支払う
4売掛債権の支払期日が到来する
5売掛金が業者に支払われる
ファクタリングの利用には手数料がかかるため、買い取り金額は売掛債権の額面よりも安くなることが一般的です。資金調達したい金額が所有している売掛債権の額面内に収まる時には、利用しやすい資金調達方法と言えます。
融資と違い信用情報に登録されることもなく、帳簿上も負債という扱いにはなりません。
銀行や信用金庫など銀行系以外の企業が金銭の貸し付けをおこなう際、貸金業者として貸金業法にのっとった取引をおこなわなくてはなりません。
貸金業者とは次のような業者を言います。
・消費者金融
・クレジットカード会社
貸金業法では以下のような内容が定められています。
・借り入れの上限金利が決まっている
・貸し付けに上限金額がある
・財務局や都道府県に貸金業者として登録する
・反社会的勢力ではない
・貸金業者は貸金業務取扱主任者を各営業所に配置する
貸金業として登録されている業者からの貸し付けは安心して利用できると言えます。
ファクタリングは金銭の貸し付けではないため、貸金業法の適用外です。
現状ではファクタリングに関する特定の法律が定められておらず、誰でもファクタリングサービスをおこなえる状況というリスクがあります。
そのため、ファクタリングの契約をベースに、違法な貸し付け等をおこなう業者が存在してしまっているのです。
ファクタリングに潜むリスクの回避法として新しい規則の策定が望まれていますが、現状、規則はありません。
ファクタリングのつもりで利用していても、契約内容や取引の実態によっては、その取引が金銭の貸し付けであると認定されるリスクがあります。
たとえば売掛先から売掛金が支払われなかった時に、利用者が売掛金を立て替えて支払う(ファクタリングで得た金銭を返す)必要がある場合、それは金銭の貸し付けとみなされる可能性があります。
リスクの回避法として、ファクタリングに対する正しい知識をつけ、契約内容におかしな点がある場合には利用しないといった対策が必要です。
債権を売却して得た金銭は、業者に返還する必要がありません。融資を受けたわけではないからです。
債権の売却時に「売掛先が売掛金を支払わないリスク」を含めて業者へ売却しているため、売掛金を入手できないリスクはファクタリング業者が背負います。
しかし契約段階において、債権の売買と言いながら、次のような条件を提示してくる場合があります。
・売掛金を集金できなかった場合、利用者が債権を買い戻す
・利用者が自社の資金を使って売掛金の支払いを立て替える
このような条項がある場合、契約書に債権譲渡契約と書かれていたとしても、それは売買契約ではなく金銭の貸し付けとみなされます。
リスクの回避法として、このような契約は締結すべきではありません。
また、契約書に「売掛金が支払われなかったとしても、利用者が建て替えて返済する義務はない」と記載されていたとしても、実質的に返済や建て替えを要求された場合には、貸し付けと判断されることもあります。
金銭的な被害の回避法として、取引内容に不審な点がある場合には、弁護士などに相談すると良いでしょう。
実質的な取引が金銭の貸し付けにあたりそうな場合、金銭的被害の回避法として、貸金業法に適した貸し付けであるか確認が必要です。
その取引がファクタリングとしてではなく売掛債権を担保にした融資であると考えた場合、取引内容が貸金業法に違反している場合には違法性を訴えられる可能性があります。
とくに注意すべきポイントは以下の通りです。
・貸金業者として登録されているか
・手数料の金額が貸金業法の上限金利を超えていないか
貸金業者として登録されている業者は、登録番号が割り当てられています。
リスクの回避法として、業者のホームページを確認してみてください。会社の概要ページなどから登録番号を確認できることがあります。
また、金融庁のホームページから全国の貸金業者を検索することも可能です。業者名や所在地などから検索することで、登録されている業者であるか確認できます。
貸金業の登録がない状態で金銭の貸し付けにあたる取引をおこなうことは違法です。危険の回避法として、そのような業者は利用しないようにしましょう。
なお通常のファクタリングであれば貸金業としての登録は必要ありません。貸金業者として登録されていない業者も問題なく利用できます。
貸金業法では、貸し付けた金額に応じて金利の上限が決まっています。上限金利は次の通りです。
・貸し付けた金額が10万円未満の時:年20%
・10万円以上100万円未満の時:年18%
・100万円以上の時:年15%
ファクタリングと称して貸し付けをおこなっていた場合、その貸し付けた金額に対する手数料が上記の上限金利を上回る場合、違法と判断される可能性があります。
疑わしい取引をおこなった場合には、金銭的な被害の回避法として、弁護士などへ相談することをお勧めします。
ファクタリングは負債を抱えることなく資金調達でき、非常に便利です。しかし入金される金額は、本来の売上金額よりも低くなってしまうというリスクがあります。
ファクタリングには手数料がかかります。
手数料の相場は主に次の通りです。
・2社間ファクタリング:8~18%
・3社間ファクタリング:2~9%
2社間ファクタリングとは、利用者と業者の2社でおこなうファクタリングです。
売掛先へ知らせずにおこなう取引のため、売掛債権の支払期日が到来すると、売掛金は通常通り利用者へ支払われます。そして、売掛金を受け取った利用者が業者へ送金することで、取引が完了します。
しかしこの方法の場合、利用者が売掛金を持ち逃げするリスクがあります。そのリスクの回避法として、手数料が高く設定されているのです。
一方3社間ファクタリングは、利用者、業者、売掛先の3社でおこないます。
売掛先は売掛金を業者へ直接支払うため、利用者が持ち逃げするリスクがありません。その分、手数料が低くなっています。
売掛債権の額面から先ほどの手数料の金額を引いたものが、ファクタリングによって入手できる金額です。
たとえば100万円の売り上げがあったとします。
通常、支払期日になればそのまま100万円を入手できます。
しかしファクタリングを利用した場合、手数料が10%だとすると、手に入れられる金額は100万円から手数料10%(10万円)を引いた90万円になります。
このように、ファクタリングを利用することで、本来入手できるはずの金額から目減りしてしまうのです。
一度の利用であれば、手数料の支払いも大きな負担とは言えません。
しかし経営状況が悪く、毎月のように何度もファクタリングを利用する状態に陥ると、常に売り上げが目減りすることになり、経営に打撃を与えてしまうリスクがあります。
経営悪化の回避法として、根本的な解決が必要です。
短期的、スポット的な資金調達にファクタリングは有効です。
しかし計画的に利用しなければ、本来の支払期日に受け取るはずだった資金が足りなくなり、結果としてさらなる資金調達が必要となってしまいます。
ファクタリングで急場をしのぎながら、同時に資金繰りの安定化や経営再建をしていかなくてはいけません。
ファクタリング業者も資金調達の専門家です。経営相談や、資金繰りのアドバイスをおこなうことも可能です。
資金調達をおこないながら、資金繰り悪化の回避法についてもご相談ください。
ファクタリングには違法業者の存在や、売上金が目減りするようなリスクがあります。
その回避法として、ファクタリングの正しい知識をつけておくことが大切です。
違法業者やファクタリングを装った貸し付け行為を見分けられるようにしておくことで、金銭的な被害にあうリスクを減らせます。
ファクタリングの知識や資金繰りのアドバイスなど、リスクに対する回避法についてはファクタリング業者までご相談ください。
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