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ファクタリングコラム
目次
保有している売掛債権を最短即日で現金化することも可能であり、融資の審査に通りにくいと言われる中小企業も利用しやすい審査基準という特徴も兼ね備えるファクタリングには、「資産のオフバランス化」を進められるというメリットも存在します。
今回は資産のオフバランス化という言葉の意味から、ファクタリングで資産のオフバランス化が実現できる仕組みと得られるメリットなど、企業評価を高めたいとお考えの経営者様に知っておいていただきたい情報を解説いたします。
資産や負債を貸借対照表(バランスシート)から外す(オフする)ことを「資産のオフバランス化」と呼びます。
もちろん不都合な事実を闇雲に消すわけではなく、会計上でのルールに適した方法で削除を行います。
ちなみに貸借対照表に記載することを「オンバランス」と呼びます。
・ファクタリングは売掛債権という資産を現金に変える資金調達方法
・売掛債権を売却しても負債が増えることはない
ファクタリングによるオフバランス化の仕組みを理解するためには、上記した2つのポイントをおさえておく必要があります。
オフバランス化は貸借対照表から資産や負債を消すことを指しますが、ファクタリングを利用して資金調達を実行しても資産の総額が増えることはなく、負債額も増加しません。
これでは何も変化していないように思われるかも知れませんが、貸借対照表を肥大化させずに資金調達に成功しているのも事実なのです。
資金調達に融資を活用した場合、融資額分だけ資産も負債も増加することになります。
つまり貸借対照表が肥大化してしまうことになるのです。
具体例として現金資産は0円という状況で売掛債権を500万円保有している企業が、300万円分の債権を売却した場合と、300万円の融資を受けた場合を比較してみます。
<利用前>
「借方」売掛金500万円・「貸方」売上500万円—総資産500万円
<ファクタリングによる債権売却後>
「借方」売掛金200万円、預金300万円・「貸方」売上200万円、未収入金300万円—総資産500万円
<銀行などからの融資後>
「借方」売掛金500万円、預金300万円・「貸方」売上500万円、借入金300万円—総資産800万円
融資と比較することで、ファクタリングは貸借対照表への悪影響を与えず、資産のオフバランス化にも効果のある資金調達方法であることがわかります。
すでに負債を計上している企業であれば、調達した現金を活用し負債を減らすことで、より一層資産のオフバランス化を進めることも可能となります。
オフバランス化を行い資産や負債を減らすことによって、貸借対照表はスリムになります。
さらに当期純利益を総資産で割ることによって求められる「総資産利益率(ROA=Return On Assets)」の数値を良化させるという効果も得られます。
ファクタリングを利用しても利益が減ることはありませんが、オフバランス化によって資産が減れば計算式における分母が小さくなることになり数値は向上するのです。
ファクタリングによる資産のオフバランス化は自己資本比率へも好影響を与えることが期待できます。
自己資本を純資産で割ることで自己資本比率は求められますが、総資産には負債も含まれます。
ファクタリングを活用し現金化した売掛金を、負債を減らすために活用すれば自己資本の額は変化せずに総資産を減らすことができることになり、自己資本率の数値も向上させることが可能となります。
純資産利益率は資産を効率的に経営に活用できているかを表す数値であり、高いほどに効率の良い経営ができているということになります。
また自己資本比率は負債にならない自己資本が総資産のどれほどを占めているかの指標であり、数値が高ければ融資に頼り過ぎない健全な財務状況が実現できていることになります。
どちらも企業としての価値・実力を示す数値になりますので、ファクタリングによってオフバランス化を進めることができれば、純資産利益率や自己資本比率が高まり企業価値も向上することになります。
ファクタリングを利用し資産のオフバランス化を行い企業価値が高まると、投資家や銀行などからの評価も向上します。
当然ながら評価が高まると融資が受けやすくなるなど、資金調達が成功できる確率も高まるのです。
中小企業や個人事業主は銀行融資に申込んでも審査通過は容易ではないと言われますが、ファクタリングによる資産のオフバランス化によって企業価値が高まれば審査通過できる期待も大きくなります。
純資産利益率や自己資本率が向上し企業価値が高まる以外にも、ファクタリングを利用するメリットは数多く有ります。
ある意味で資産のオフバランス化以上の価値があるかも知れない、資金調達にファクタリングを活用するメリットをご紹介します。
掛取引を行う上で決済日までの運営資金の確保は大きな問題です。
避けては通れない道とは言え、状況次第では黒字倒産という状況に陥るかも知れません。
しかしファクタリングは売掛金を決済日前に現金化できることから、資金がショートする前に売掛金を売却しキャッシュを確保することができるようになります。
融資の審査通過が難しいということだけではなく、資金調達に時間がかかるという問題があることも忘れてはなりません。
たった1日資金調達が遅れただけでも会社が大きなダメージを受けてしまうことも考えられますが、最短即日で売掛金が現金化できるファクタリングであれば、今スグに現金が必要というピンチを乗り越えることも不可能ではなくなります。
掛取引には売掛先の倒産などによる「貸倒れ」というリスクも存在します。
しかしファクタリングを利用すれば資産のオフバランス化だけでなく、倒産リスクの回避もできるようになります。
このためには債権譲渡後の売掛金に対する責任を負う必要がなくなる「償還請求権なし(ノンリコース)」で契約を行うことが条件となります。
契約時に確認は必要であるものの、国内のファクタリング会社は原則的にノンリコース契約となっていますので、ご安心ください。
ファクタリングを利用して資金調達を行っても負債額が増加しないことが、資産のオフバランス化が進められる大きな理由の1つです。
そして負債額が増えないということは、ファクタリングを利用しても債務超過に陥る恐れがないということにもなります。
またファクタリングは手数料・諸費用の支払いを1度行うだけで済みますので、融資のように負債額の増加に伴い利息が大きくなり返済に苦労するということにもなりません。
売掛金を売却して現金に変えるファクタリングに、資産のオフバランス化の効果があるのは事実です。
しかし利用する際には手数料の額に注目してください。
なぜなら手数料の額が大きくなってしまった場合、債権売却後に手に入る現金が期待より少なくなってしまう可能性があるからです。
状況次第では思ったほどの資金調達が行えず経営が苦しくなる危険も否定できず、利益の額が数値に影響する純資産利益率(ROA)の改善効果が薄くなる、もしくは悪化してしまうこともあり得ない話ではなくなります。
手数料はゼロにはなりませんが、納得できる手数料が提示されない場合は、他社への乗り換えなども検討してください。
手数料の額にさえ注意すれば、ファクタリングは資産のオフバランス化を進める効果が期待できる、非常に頼りになる資金調達方法です。特に、赤字決算や債務超過といったマイナス要因を抱える企業にとっても、通帳残高の改善に直結する手段として注目されています。
ファクタリングを利用することで、給料や給与の支払いに必要な資金をタイムリーに確保できるため、資金繰りの安定化と従業員との信頼関係の維持にもつながります。月末の「払えないかもしれない」という不安を解消し、安心して事業を継続できるのは、大きなメリットです。
また、ファクタリングは借入とは異なるため、通帳に記録される借入金としての負債を増やすことなく資金調達ができる点も魅力です。これにより、バランスシートを健全な状態に保ちながら、企業価値の向上を図ることが可能となります。
近年では、法人のみならず個人事業主でも利用可能なファクタリングサービスが増加しており、小規模事業者やフリーランスの方々の間でも活用の幅が広がっています。特に、日本全国で展開しているファクタリング会社の中には、個人向けの専用プランを用意しているところもあり、より柔軟な支援が受けられる体制が整いつつあります。
また、**主要なファクタリング会社を比較したランキングやサービスの一覧表を参考にすることで、自社や個人の状況に最適な業者を選定しやすくなります。**手数料率、買取可能額、入金スピード、契約の手軽さといった比較項目を確認することで、効率よく信頼できるサービスにたどり着けるでしょう。
さらに、資金繰りの改善だけでなく、中長期的な視点での経営強化にもつながる投資的な意味合いも持っています。ファクタリングによって得た資金を、たとえば新規事業の立ち上げや設備投資、人材育成に充てることで、売上や利益の拡大を狙うことも可能です。
このように、ファクタリングは単なる資金調達の枠を超えた、経営戦略の一環としても有効な手段です。十分な比較検討と、通帳の動きやキャッシュフローの確認、払うべき給料・給与の金額やタイミングを踏まえた活用が重要です。特に、初めて利用する場合は、「日本ファクタリング協会」や専門家のアドバイス、比較ランキングなどを活用することで、安心してサービスを導入できるでしょう。
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