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ファクタリングコラム
2021年12月16日
目次
会社の経営に必要な設備を確保するには、資金が必要になります。
ファクタリングとリース契約は、どちらも設備を確保するために利用する手続きです。
どちらも手数料が発生する点では同じですが、特徴や利用する場面が異なります。
言葉は耳にしたことがあっても、いまいちファクタリングとリース契約の違いがわからない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ファクタリングとリース契約の違いをわかりやすく解説します。
設備確保への資金調達にお困りの方は、ぜひ参考にしてみてください。
事業をおこなううえで、建物や車、工具などさまざまな設備が必要になります。
事業に必要な設備を確保する方法として利用するのが、ファクタリングやリース契約です。
どちらも手数料がかかる点では同じですが、意味や種類がまったく異なります。
それでは、双方の特徴を見てみましょう。
ファクタリングとは、売掛金をファクタリング業者に売却し、資金を得る方法です。
支払いトラブルにより信用情報に傷がある場合や、起業したばかりで信用や実績がない企業など、銀行から融資を受けられない状態でもファクタリングは利用できます。
ファクタリングの種類は、買取ファクタリングと保証ファクタリングの2つです。
買取ファクタリングは、企業間の取引で生じた売掛債権をファクタリング業者に売却し現金を得る方法です。
一般的に、ファクタリングとは買取ファクタリングを指しています。
ファクタリングは、償還請求権がないノンリコース契約です。
もし、売掛先が赤字などで倒産し貸し倒れになっても、ファクタリング利用者が代わりに返済する義務はありません。
貸倒リスクは、ファクタリング業者が代わりに負う仕組みとなっています。
保証ファクタリングは、取引先の売掛債権に対する支払いをファクタリング業者が保証する方法です。
買取ファクタリングは資金調達を目的としていますが、保証ファクタリングは売掛債権に保険をかけて債権の貸倒リスクの回避が目的となります。
保証ファクタリングの利用は、取引先の支払い能力に不安がある場合や、取引先がひとつの企業に集中している場合におすすめです。
保証料に関しては、取引先の経営状況によって異なります。
リース契約とは会社が設備投資する際に、物件自体を購入するのではなく、リース会社から長期間借りて利用する契約です。
リース契約の対象は、複合機やコピー機などのOA機器、パソコンやサーバなどのIT機器、デスクなど幅広く扱っています。
営業で使用するなら自動車、工場なら工作機器や産業機器もリース契約の対象です。
つまり、会社で使用する消耗品以外のさまざまな設備が、リース契約の対象となります。
リース契約の種類は、ファイナンスリースとオペレーティングリースの2つです。
ファイナンスリースは、ユーザーが選択した物件をリース会社がユーザーの代わりに購入し、貸与する取引です。
一般的にリースとは、ファイナンスリースを指します。
ファイナンスリースは原則、貸出期間中の契約解除ができません。
物件の保守や修繕義務がユーザーにある点も、ファイナンスリースの特徴です。
貸出期間中にユーザーが支払うリース料には、物件の購入代金のほかに、金利や損害保険料、固定資産税などを含みます。
ファイナンスリースのリース料は、金利や固定資産税などの諸経費を含めて、物件価格の115%ほどの設定が一般的です。
オペレーティングリースはリース期間満了後、対象物に市場価値が残存することが見込まれる場合に利用します。
リース会社は、リース期間満了時の残存価値を予測し、購入費用や金利などを加えた総額から残存価値を控除してリース料を設定。
リース期間満了後はリース会社が対象物をレンタル・転売するため、リース時間は比較的短く設定しており、リース料がファイナンスリースよりも低くなっています。
ここまでは、ファクタリングとリース契約の基礎知識を確認しました。
では、双方では一体何が違うのでしょうか。
ファクタリングとリース契約の違いは、以下の3つです。
1. 設備の所有権
2. 手数料率
3. 資金調達の有無
それでは、ファクタリングとリース契約の違いを解説します。
ファクタリングには設備の所有権がありますが、リース契約には所有権がありません。
ファクタリングは代金を支払って設備を購入するため、自社に所有権があります。
よって、設備が不要になったら売却や処分が可能です。
一方、リース契約の場合、設備の所有権はリース会社にあります。
リース契約では設備をレンタルしている状態のため、不要になっても勝手に売却したり、処分したりできません。
ファクタリングの手数料率は1~30%に対して、リース契約の場合は月に1.5%前後です。
ファクタリングの場合、2社間ファクタリングか3社間ファクタリングかで手数料が大きく異なります。
3社間ファクタリングは、申込会社と売掛先、ファクタリング業者の3社間で取引する方法で貸倒リスクが低いため、手数料率は1~10%ほどです。
ただし、3社間ファクタリングは、売掛先にファクタリング利用が知られてしまう点が欠点といえます。
リース契約の場合、リース会社や対象物によって大きく変動しますが、基本的に手数料率は月に1.5%ほどです。
ファクタリングは1~2カ月の利用で1~30%の手数料が発生し、リース契約は年利として18%ほど手数料がかかります。
会社の資金調達方法としてよく使用されるのは、銀行融資です。
しかし、銀行から融資を受けると負債が増えてしまいます。
負債が増えると、返済能力を疑われるきっかけとなり、今後の資金調達に悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。
ファクタリングとリース契約が、どちらも融資ではないため、負債は増えません。
ただし、リース契約はあくまでも設備をレンタルしている状態です。
リース契約では負債が増えないものの、資産も増えません。
もし、現在資金繰りに苦しんでいる方や、事業への資金を確保したい方は、負債が増えないファクタリングをおすすめします。
この記事では、ファクタリングとリース契約の違いについて解説しました。
ファクタリングとリース契約では、どちらがお得に設備を利用できるのか判断するのは難しいといえます。
一見、リース契約の方が手数料率が低いためお得にみえますが、ファクタリングでも場合によっては1~5%ほどと低い手数料での契約が可能です。
設備の利用期間が長くなるほどリース契約で生じる手数料が高くなるため、設備を長期間利用する際には、ファクタリングを検討するべきといえます。
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