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ファクタリングコラム
2022年4月7日
目次
経営を安定させるために手元資金を確保する手段として、ファクタリングがにわかに注目を集めています。
しかし、本当にファクタリングは安心して利用できるのでしょうか?
この記事では、ファクタリングの仕組みや評判、優良業者の見分け方を紹介します。
ファクタリングを利用しようか検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
ファクタリングとは、売掛債権(顧客からまだ支払われていない売上)を素早く現金化できる資金確保のための手法です。
事業者同士の取引は一般的に請求書を送付して後払いするケースや、手形などの信頼取引をおこないます。
このような取引の場合、実際に現金が入金されるまで時間がかかるのが一般的です。
自社の決済をおこなう際の手元資金がなくなるケースがあります。後払いの請求書や手形を素早く現金化することで、後払いまでの支払期間を短縮し、手持ち資金を確保する方法がファクタリングです。
ファクタリングは、銀行融資に比べて日本ではマイナーな資金調達方法です。
よって、なかには法律に違反するような行為で危ないサービスではないかと疑う方もいるのではないでしょうか。
結論をいうと、ファクタリングは違法ではなく安全なサービスです。
自社の持っている売掛金を売却することは民法555条に定められており、債権をいくらで売るかは自由となっています。
さらに、債権者、売掛先、ファクタリング業者の間で交わされる契約も民法587条に定められているため、違法性はありません。
比較的安全な資金確保の方法がファクタリングといえるでしょう。
資金調達の方法として中小企業がよく利用するのが銀行融資です。
銀行融資とファクタリングは、どちらも資金調達方法ですが、仕組みが大きく異なります。
銀行融資はあくまでも借り入れのため、返済が必要です。
一方で、ファクタリングは債権の買取のため、返済する必要はありません。
銀行融資は申し込んでも審査があり、期待通りの融資を受けられるとも限りません。
一見銀行融資は不利に見え、ファクタリングのほうが手元資金を確保する手段としては優秀に感じる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、銀行融資はファクタリングよりも多くの資金を確保することができる可能性があります。
ファクタリングは債権上限近くの金額しか現金化できませんが、銀行融資は高額の融資を低金利で借り入れることが可能です。
ファクタリングには通常3社間取引と2社間取引による現金化手法があります。
3社間ファクタリングとは売掛先へファクタリング業者が売掛債権買取の通知をおこない、ファクタリング業者がサービスの申込先へ現金を支払う手法です。
2社間ファクタリングとは売掛先への通知はおこなわず、ファクタリング業者と自社間での取引のみになります。
3社間ファクタリングの手数料は、2社間ファクタリングよりファクタリング会社が抱える未回収リスクを軽減できるため、低めの設定です。
しかし、債権回収先に通知がいくので、売掛先に資金繰りなどでの余計な心配をかけてしまう可能性があります。
一方で、2社間ファクタリングは売掛先に通知されません。
ただし、ファクタリング会社の未回収リスクが高まるため、手数料が高く設定されているケースがあります。
はじめてファクタリングをご利用される方は取引の透明性が高く、手数料が安い3社間ファクタリングをおすすめします。
ファクタリングのメリット、デメリットにはそれぞれどのようなものがあるのでしょうか。メリットとしては、なんといっても現金調達までの時間が短い点でしょう。
すぐにでも資金が必要というときの急場しのぎには、ファクタリングは適した資金調達方法といえます。
ファクタリング利用で、相手先の倒産リスクも回避できる点にも注目すべきです。
債権を譲渡した際、売掛先が倒産したとしてもファクタリング会社に、債権譲渡先が受け取った対価を返金しなくても良いという特徴があります。
一方、デメリットとしては手数料が発生する点です。
銀行融資と比べて手数料は割高に設定されているケースがあります。
さらに、売掛先の信用状況が悪いと資金調達できない可能性があり、必ずファクタリングで資金調達できるわけではないという点も認識しておく必要があるでしょう。
ファクタリング利用を検討している方のなかには、ネット上でファクタリング業者に対して悪い口コミや評判を見たことがある方もいるのではないでしょうか。
国内には、数多くの優良なファクタリング会社が存在する一方で、一部の業者によってファクタリングの評判が悪くなってしまっているのも事実です。
ここでは、評判が悪いファクタリング業者の特徴を紹介します。
ネット上の口コミには、「ファクタリング業者の担当者にガチャ切りされた。」「電話対応が雑」といった情報を見かける場合があります。
また、評判の悪い業者を利用すると、メールの返信が遅かったり、連絡がこなかったりする場合も少なくありません。
優良なファクタリング業者は、利用者の満足度を意識しているため、担当者の対応が雑ということはないでしょう。
ファクタリングを利用する際、担当者の対応や事務所の雰囲気が悪かったら、ネット上で口コミや評判を確認してみてください。
営業の電話をかけるファクタリング業者も珍しくはないものの、頻繁にかかってくるようなら注意が必要です。
営業電話そのものは、ファクタリング業者に限らずほかの会社もかけるため違法性はありません。
ただし、こちらが拒否しているにも関わらず、しつこく電話をかけてくるようなら特定商取引法に接触することとなります。
迷惑と思ったら、きっぱりと断り、再度電話をかけてこないよう伝えましょう。
なお、営業電話を断る方法としては、売掛債権を保有していないと伝えるのがおすすめです。
売掛債権がなければファクタリングを利用できないため、営業電話をかけた担当者も諦めるでしょう。
ファクタリングの名を語った違法な取引業者には注意が必要です。
ファクタリングは貸金業ではないため、売掛金を担保に融資しているとみなされた場合には金利の制限が適応されます。
手数料の上限が設定され、高額な手数料は無効になることがあることも知っておくことが必要です。
また「給与ファクタリング」などと称する賃金債権の買取も、貸金業に該当するため、知らずと闇金融業者と取引する可能性もあります。
闇金融業者の手数料は法外に高いケースもあるため、違法な業者には注意が必要です。
ファクタリングは貸金業ではないため、返済が必要ありません。
しかし、利用するには基本的に審査に受かる必要があります。
とはいえ、ファクタリングの審査は銀行融資に比べて緩く、比較的利用しやすいといえるでしょう。
ファクタリングの審査は緩いといわれているものの、基本的に審査なしのファクタリング会社はありません。
ファクタリング業者は、利用者の売掛債権から手数料を差し引き、利益を得ています。
したがって、審査をせずに売掛債権を買い取るのは大きなリスクを伴うのです。
ファクタリングは、利用者の経営状況が審査にあまり影響しないため、審査が緩いといわれています。
銀行融資の場合、赤字決済や税金の滞納、資金ショートしている状態では利用を断られるのが普通です。
一方で、ファクタリングなら売掛先の経営状況に問題がなく、売掛債権を保有していれば利用できる可能性があります。
審査に通りやすいファクタリングですが、過度の利用は避けるべきです。
ファクタリングで受け取る現金は、本来受け取るはずの金額より低くなります。
よって、あまりにもファクタリングを利用していると、かえって資金繰りが苦しくなる可能性があるでしょう。
また、同じファクタリング会社を何度も利用すると業者に敬遠されかねません。
経営状況が悪い状態でファクタリングを利用していると、ファクタリング業者からすればリスクが高いためです。
キャッシュフローが悪く何度もファクタリングを利用しているなら、取引先に支払サイトを短くできないか交渉したり、無駄なコストを削減したりできることから改善しましょう。
ファクタリングサービスを提供している業者は数多くあるため、どの業者を選んだらいいか迷われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ファクタリングを利用する際に特に注意すべき点をまとめました。
自社の状況に適したファクタリング業者を選びましょう。
手数料は比較的高額になる可能性が高いため、ファクタリングサービスを利用する際にまず確認すべきポイントといえるでしょう。
ファクタリングは銀行融資のように借りた金額を割増して支払うのではなく、売掛債権の額面から一定のパーセンテージの手数料が差し引かれ、現金化されます。
手数料は売掛先の信頼性など様々な要素から判断されるため、Webページなどでは確実な手数料金額が分かりません。
しかし、おおよその手数料は記載があるため、業者を選ぶときの参考にしましょう。
具体的な手数料が判明するのはファクタリングを申し込み、査定結果が出たタイミングです。
申し込んだからといって必ず契約しなくてはいけないわけではありません。
金額に納得ができれば契約しましょう。
必要な額を調達できるかをチェックしましょう。
業者によっては、大口の債権しか買い取ってくれない場合もあります。
少額の債権も買い取ってくれる業者もいますので、自社の状況に合わせたサービスの選定が必要です。
ファクタリング業者のなかには対面での申し込みが必要な場合もあれば、郵送、またはオンライン上で契約が完結できるケースもあります。
資金調達でお困りの際は、時間を無駄にできないケースもありますので、自社の状況にあった契約方法に対応している業者を選ぶようにしましょう。
ファクタリング業者のなかには、審査通過率を公表している場合があります。
審査に受かりやすい業者を選べば、スムーズにファクタリングを利用できるでしょう。
時間をかけて書類を集めたものの、審査に落ちてしまっては苦労が無駄になってしまいます。
ただし、業者によっては審査前に利用者を弾いているケースもあり、そのような場合には審査通過率が当てにならないため注意しましょう。
資金調達までにどれぐらい時間がかかるかもチェックすべき重要なポイントです。
業者によっては、申し込んだ当日に入金できるようなサービスに対応している場合もあります。
申込みから支払いまでの期間をチェックし、自社の状況に対応している業者を選定しましょう。
信頼できるファクタリング業者であるかを見極めることも重要です。
違法なファクタリング業者の場合、そもそも契約書が存在しないケースもあります。
契約書があっても内容が曖昧であるようなケースもあるでしょう。
優良なファクタリング業者では契約内容を詳細に記載してくれますので、中身を確認し、自社に不利な状況で契約をしないように注意しましょう。
手数料に関しても20%を超えるような手数料を請求してくる業者は要注意です。
悪徳な業者がサービスを持ちかけている可能性があります。
この記事では、ファクタリングの仕組みや評判、優良業者の見分け方を紹介しました。
ファクタリングは急な出費などで手元資金を確保したいときに心強いサービスといえます。
手元資金が不足してくると不安になってくるものです。
焦って悪徳業者に騙されないよう、ポイントを抑えて信頼できる業者のサービスを利用することをおすすめします。
ファクタリングを利用する際は、手数料や入金スピード、審査通過率だけでなく、口コミや評判も確認し、最終的にはご自身で信頼できると判断した業者を選びましょう。
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