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ファクタリングコラム
2023年6月30日
目次
ファクタリングに決算書は必要なの?
決算書が赤字なのにファクタリングはできるの?
決算書がどのぐらいファクタリング審査に影響を与えるの?
決算書にファクタリング取引は載るの?
など、この記事では決算書とファクタリングの関係について解説します。
「ファクタリング」は、決済予定日が訪れていない売掛債権を買取業者に売却し現金化する資金調達方法です。即日で債権を売却することも可能であることから資金ショートの危険回避にも役立ち、融資の審査通過が難しい経営状況が芳しくない企業も利用できる可能性が高いなど、中小企業や個人事業主にとって多くのメリットを持ちます。そしてさらにファクタリングには「決算書への好影響」というメリットもあるのです。本稿ではファクタリングを利用することで決算書にどのような影響が与えられるのかと、その理由を解説させていただきます。
・貸借対照表(バランスシート)のスリム化
・自己資本比率の向上
・現金比率の増加
・総資産利益率の改善
ファクタリングは利用した企業に対して、上記のような好影響を与えてくれる期待の高い資金調達方法です。経営状況が悪化している企業の状況改善に大きな効果を発揮するなど、資金調達のためだけでなく企業評価を高めたいとお考えの経営者様にもファクタリングはおすすめです。
会社の財務状況を判断する材料の1つである貸借対照表(バランスシート)は、融資に頼った資金調達によって負債額が大きくなると肥大化していくことになります。しかしファクタリングは売掛債権の売買契約を行うことで現金化する資金調達方法であり、負債額を増加させることがありません。貸借対照表が肥大化すると売上が上がっていても企業の信用面に悪影響を及ぼしかねませんが、融資ではない資金調達方法であるファクタリングを適時活用することで、貸借対照表の肥大化が回避でき、調達した資金を負債額減少に利用することでスリム化も実現できるのです。
総資本の中で自己資本が占める割合を示すのが「自己資本比率」であり、この数値が高くなるほどに財務基盤が強固であると判断されやすくなります。総資本には融資などで調達した「返済義務のある資本」が含まれており、負債が大きくなると自己資本比率が低下しやすくなります。しかしファクタリングは融資ではありませんので、自己資本比率に対して悪影響を及ぼすことがなく、ファクタリングを利用しつつ返済を進めていけば自己資本比率を向上させられるようになります。
自己資本比率を高められれば企業としての評価は高まりますが、現金比率も高ければさらに評価を向上させられます。現金比率は流動資産を流動負債で割ることで求められ、現金比率が高いということは流動性の高い資金繰りが可能であるという証明にもなります。ファクタリングに活用される売掛債権はそもそも流動資産に含まれ、現金化しても流動資産の総額は変化しませんが、ここでも負債を増やさない資金調達方法であることによって徐々に現金比率を高める効果が期待できるのです。
経営が効率的に行われているかを判断する指標の1つとして「総資産利益率(ROA)」があり、この数値もファクタリングの利用によって改善させることが可能です。総資産利益率は、純利益を資産で割ることで求められます。利益が増えれば数値が良くなるのはもちろんですが、ファクタリングで売掛債権を現金化し負債を減らすことでも、分母を小さくし数値の改善が可能となります。
ファクタリングの利用によって企業の経営状況に関する様々な数値が改善できれば、決算書の内容を良くすることが期待されます。決算書が改善できる大きな理由はファクタリングが「負債を増やさない資金調達方法」であることですが、他にも理由は存在しています。ここからはファクタリングが決算書の内容を悪化させることなく、改善が期待できる理由をご紹介させていただきます。
ファクタリングには、「資産のオフバランス化ができる」というメリットがあります。オフバランス化とは、貸借対照表に記載される資産と負債を減らすことであり、ファクタリングを利用することで、会計上での問題になることもなくオフバランス化が行なえます。第一段階として、売掛金を売却して貸借対照表上から売掛金を消し現金を増加させます。そしてその資金を使い負債を減らせば、資産も負債も減ることになります。これがファクタリングによるオフバランス化の仕組みであり、自己資本比率などの数値向上に直結する理由となります。
キャッシュフローとは現金の流れを意味し、売上は十分にあってもキャッシュフローが悪化していては黒字倒産に陥る危険も考えられます。ファクタリングは売掛債権を決済日よりも早く、最短であれば即日で現金化できる資金調達方法であり、この特徴を活かすことでキャッシュフローを改善させることが可能です。しかし決済日を前倒しするのに近い方法であり、あくまで一時的なキャッシュフロー改善であることを意識しておくことが大切です。ファクタリングを上手く活用できれば、慌てることなく資金ショートのピンチを乗り切ることも可能です。
売掛先が倒産してしまった場合、債権の支払いが行われず大きな損失となる危険があり、決算書への影響も決して小さくはないはずです。ファクタリングは償還請求権が原則無いのも特徴です(ノンリコース契約)。債権をファクタリング会社に売却した後は、売掛先が倒産したとしても支払いを求められることがなく、連鎖倒産など売掛先の倒産に関するリスクを回避できるようになります。
ファクタリングは決算書への好影響が期待できるだけでなく、利用のしやすさなど中小企業や個人事業主に非常に向いている資金調達方法です。ですが売掛債権の額を超える資金調達は行えず、高額資金調達を希望するのであれば多くの場合で「融資」が選択肢となります。中小企業や個人事業主は融資を受けるのが難しいと言われていますが、ファクタリングを活用することで資金調達に成功できる可能性が高まるかも知れないのです。
融資の審査では提出書類に決算書が含まれることが少なくはありません。ですからファクタリングを利用して決算書の中身を良くできれば、融資が受けられる可能性は高まります。経営状況を理由に融資の審査に通過できないのであれば、ファクタリングによってオフバランス化を進めることで審査に通過できる確率は高まります。
資金調達に融資は有効ですが、融資に頼り過ぎて負債額が大きくなってしまうと次第に融資を受けるのが難しくなっていきます。このような場合にも負債を増やさない資金調達方法であるファクタリングが役立ちます。ファクタリングによって資金を調達し返済を進めていけば、債務超過に陥る危険を回避しながら負債額が減らせ、さらに経営状況を改善させることができます。
決算書は企業の信用に大きな影響を与えます。株式会社であれば、決算発表が株価を大きく左右するかも知れません。決算書が改善されれば、投資家に対するアピールにもなります。融資の審査に好影響を与えるだけでなく、様々な場面で決算書の改善効果は現れるのです。
ファクタリングは決算書の改善効果が期待できる資金調達方法です。特に中小企業や個人事業主など規模の大きくはない会社はメリットが大きく、経営状況を立て直すのにも効果的です。ファクタリングを活用して決算書の内容を良くできれば、企業としての評価を高めることができます。
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