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ファクタリングコラム
2024年3月26日
目次
ファクタリングでは、契約前あるいは契約時に決算書の提出を必要としている業者も少なくありません。
これからファクタリングを利用したい法人・個人事業主の方にとっては、何期分必要になるのか知りたい方もいるでしょう。
そこで今回は、ファクタリングで提出する決算書は何期分用意すれば適切なのかについて触れていきます。
決算書とは、その法人が一定期間の間でどのような資産および負債を保有したのかを示す書類を指します。
決算書をみると法人の財務状況がわかるため、融資や借入をする際の審査やステークホルダーが投資を判断する際に用いる場合が多いです。
また、自社がどのような収入・支出が行われているのか、キャッシュフローの見直しにも役立つので、経営状態の把握をする際にも活用できます。
ファクタリングで提出する決算書については、貸借対照表・損益計算書・勘定科目明細書が必要です。
本題である、ファクタリングに必要な決算書は何期分という点ですが、3期分あれば問題ないでしょう。
最低でも1〜2期分があれば、現在の財務状況やファクタリングの審査に必要な要素が判断できます。
決算書は書類か電子ファイルのどちらが必要なのかについては、ファクタリング会社の提出形式によって異なります。
どちらが必要になるかは、利用したいファクタリング会社に問い合わせてみるといいでしょう。
ファクタリングの審査では、売掛先の信用度や売掛債権の実在を証明するのが最も重要です。
そう考えると、ファクタリングではなぜ自社の決算書が必要になるのか、把握しにくい点があります。
・詐欺行為を防ぐため
・正当性を確認するため
主に上記2点が、決算書を求められる理由です。
では、それぞれの理由について解説します。
決算書の提出が必要な大きな理由として、詐欺行為を防ぐ点があげられます。
決算書での内容をもとに、依頼している売掛債権が正当性のある範囲内かどうかが予測可能です。
例えば、決算書の売上が1,000万円と記載されている企業が、800万円の売掛債権を依頼した場合、本来得られる売上よりも金額が大きい可能性が高いです。
そのため、売上債権の二重譲渡や架空債権を行っている可能性があり、審査は慎重にしなくてはいけません。
また、依頼している売掛債権の中に不良債権が含まれている可能性もあるでしょう。
こうしたように、決算書を提出していると、本来であれば問題ないように見える契約内容でも詐欺行為が行われるリスクを未然に防ぐことができます。
ファクタリングで決算書の提出が必要な理由として、正当性の確認があげられます。
決算書の勘定科目明細書の中には、売掛金の内訳書があり、本当に売掛債権が存在するのか、取引が行われているのか確認可能です。
現在依頼に利用している売掛債権の正当性は把握できないものの、概要的なキャッシュフローが確認できる点で、決算書の提出を求める場合があります。
決算書が何期分必要なのか理解してもらえたところで、中には提出したくない、あるいはできない法人もいるかもしれません。
決算書なしでファクタリングを行うのは、以下のケースが考えられます。
・設立したてで決算書が何期分もない
・赤字決算をしているので提出したくない
・決算書を紛失している
それぞれのシーンでは、決算書の提出ができない、あるいはしたくない場合が考えられます。
では、上記に該当する際はファクタリングが行えるのか、どのように対処すべきなのかについて見ていきましょう。
設立したての法人の場合、そもそも前年の決算書が存在していないため提出はできません。
ファクタリング会社としては、設立したての法人でも状況を加味してくれるため、審査に落とされることはないです。
決算書以外の部分で法人の存在を判断することになるため、印鑑証明書や商業登記簿謄本、身分証明書といった書類提出が必要になるでしょう。
また、売掛先との取引も実在しているか審査しなくてはならないので、継続した取引があるか、通帳や口座のコピーも必要です。
設立したての法人で決算書が何期分もない場合、上記のように提出書類が増える可能性が高い点は理解しておきましょう。
赤字決算をしている法人は、決算書を提出すると審査が不利になるため、なるべく決算書なしでファクタリングを希望するはずです。
結論からいってしまうと、ファクタリングの審査に大きく影響を与えるのは、売掛先の信用力であり、自社の経営状態はあまり関係がありません。
差し押さえのリスクとして赤字決算や税金滞納の履歴などが確認される可能性はあるでしょう。
しかし、重要なのは売掛先の経営状態や継続した取引履歴です。
それでもファクタリングの審査が通るか不安なら、赤字決算でも利用可能と謳っているファクタリング会社に絞るといいでしょう。
何期分以前に決算書を紛失してしまったため、なるべく提出しない形でファクタリングの契約を進めたい企業・事業者もいるかもしれません。
決算書なしでファクタリングを進められる可能性はゼロではありませんが、万が一提出を求められた際に対応できなくなります。
もし確実に確定申告が済んでいるなら、所轄税務署に開示請求を行えば、再発行が可能です。
ただし、30日以内に開示可否の通知が届くとなっているので、今すぐ資金が必要なケースには適しません。
上記のように早急にファクタリング契約をしたい場合、設立したての法人と同様に、決算書以外の書類で自社の存在を証明する流れになるでしょう。
ここでは、ファクタリングの決算書何期分に関するよくある質問についてまとめました。
個人事業主は決算書ではなく確定申告書の提出になるため、決算書の提出は不要です。
個人事業主の確定申告書については、法人の決算書同様に3期分揃えておけば問題ないでしょう。
決算書は何期分提出すれば審査に有利になるというのはありません。
あくまでファクタリング会社が求める分の決算書を提出するのが適切です。
本記事でも記載しているように、基本的には3期分用意しておけば、それ以上提出を求められることはほとんどないでしょう。
今回は、ファクタリングの決算書は何期分用意しておけばいいのか、という点について解説しました。
決算書は基本的に1〜2期分が求められるので、3期分用意しておけばファクタリングにおいて安心であることが理解してもらえたはずです。
決算書の提出は、自社の正当性およびファクタリング会社側の損失リスクを避けるために必要です。
たとえ赤字決算をしていたとしても、ファクタリングの審査で大きくマイナスの影響を受けることはないでしょう。
それよりも、自社が実在している証明を行うほうが、審査にとってプラスです。
ぜひ本記事を参考にして、ファクタリングをする際は、決算書を3期分用意してから依頼しましょう。
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