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ファクタリングコラム
2023年6月10日
目次
ファクタリング会社を比較する際のポイントを説明する前に、ファクタリングの基本をおさらいしておきましょう。
ファクタリング(Factoring)とは、企業が保有する売掛債権をファクタリング会社へ売却し、現金化する資金調達手段のことです。
その歴史は古く、2000年前の古代ローマ帝国の時代から存在していたとされています。
14世紀までにはイギリスやフランスなどの近隣諸国でも行われるようになり、商取引における重要な資金調達手段として一般化しました。
14世紀のイギリスでは、売掛債権を証明する請求書をファクタリング会社が買い取る形のファクタリングが盛んに行われていたとされています。
そんなファクタリングですが、日本に入ってきたのは1970年頃とされています。
日本では、商取引の決済手段として約束手形が古くから使われてきており、ファクタリングを利用する必要性があまり存在していなかったとされています。
それゆえ、ファクタリングが積極的に使われる機運が乏しく、欧米並みにファクタリングが使われることがなかったのです。
したがって、日本に入ってきたファクタリングという仕組みも、限定的に使われるにとどまっていました。
しかし、1990年代に入りバブル経済が崩壊すると状況は一変します。
それまで主流だった約束手形による取引が縮小し始め、売掛金による取引が拡大し始めたのです。
その結果、売掛金を現金化するニーズが増加し、その手段としてファクタリングが一般的に使われるようになりました。
現在の日本では、海外と比較しても身近な資金調達手段としてファクタリングが定着し、特に卸売業、サービス業、建設業、製造業、医療などの領域で広く使われています。
では、実際のファクタリングの流れはどうなっているのでしょうか。
ファクタリングには「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の二つがありますが、ここでは主に「3社間ファクタリング」の流れを説明します。
1.債権譲渡契約の締結
はじめに、ファクタリング利用企業(以下「企業A」)とファクタリング会社が、企業Aの企業Bに対する債権譲渡契約を締結します。
これにより、企業Aが有する売掛債権がファクタリング会社へ譲渡されます。
2.債権譲渡通知
債権譲渡契約の締結により、企業Bに対し、企業Aとファクタリング会社の連名で債権譲渡通知が行われます。
同時に、企業Bの売掛金の支払い先がファクタリング会社へ変更されます。
3.売掛債権の買取り
債権譲渡契約の締結とともに、企業Aの企業Bに対する売掛債権をファクタリング会社が買取ります。
買取り金額はファクタリング会社から企業Aの銀行口座へ、手数料などの費用を控除して振り込まれます。
4.売掛金の支払い
売掛金の支払期日までに企業Bは、ファクタリング会社に対して売掛金を支払います。
差額などが生じた際は精算が行われます。
以上がファクタリングの流れです。
ところで、ファクタリングを利用したいビジネスシーンは何でしょうか。
その第一は、なんと言っても売掛債権が多いケースです。
ファクタリングは売掛債権を現金化する手段であり、売掛金が増えた場合、現金化の方法として有力な候補になります。
また、売掛金の入金サイトが長い場合なども利用が検討されるでしょう。
また、個人事業主やフリーランスなどが資金調達をしたいといったケースもファクタリングがおすすめです。
金融機関から事業資金を借り入れるには相応のハードルがあり、審査から融資実行まで相応の時間がかかります。
一方、ファクタリングであれば融資と比較して簡単にスピーディーに資金調達が可能です。
さらに、赤字決算の会社や税金を滞納している会社にもファクタリングはおすすめです。
ファクタリングは融資ではなく、あくまでも売掛債権の現金化なので、会社のバランスシートや税金の納付状況などに関係なく資金調達できるのです。
また、借入金の返済遅延や自己破産などのいわゆるブラックリスト入りしている場合もファクタリングがおすすめです。
それから、金融機関からの借入金の返済をリスケジュールしている場合もファクタリングがおすすめです。
銀行借入のリスケジュールとは「借入金の返済条件変更」のことで、業績や資金繰りの悪化などにより銀行からの借入金の返済が困難になった場合に、返済方法を変更してもらうことです。
リスケジュールにより毎月の返済金額を削減できるのですが、一度リスケジュールをしてしまうと、追加の資金調達はほぼ不可能になります。
融資と比較してファクタリングであればリスケジュール期間中でも利用可能です。
実際にリスケジュールをしている多くの企業や個人事業主がファクタリングで資金調達をしています。
では、そろそろファクタリング会社を比較する際のポイントを説明します。
当然ですが、ファクタリングを利用すると手数料が発生します。
また手数料のみならず、手数料以外の費用にも注目する必要があります。
例えば、審査料、初期費用、事務手数料、月額費用、契約更新手数料、解約費用などです。
また、ファクタリング会社によっては内容証明・書留郵便代、銀行振込手数料、弁護士費用などを請求する業者もあります。
手数料とその他の費用とをトータルで算出し、比較する必要があります。
審査のスピードと、実際の振込までにかかるスピードも重要なポイントです。
ファクタリング会社によってはオンラインで申込みできるところもあれば、対面での申込しか受け付けないところもあります。
一般的には、オンラインで申込みできるファクタリング会社の方が審査がスピーディーです。
また、振込のスピードもファクタリング会社によってまちまちです。
全国のファクタリング会社を比較すると「最短即日」から「平均20日程度」と、かなりのばらつきがあります。
いくら手数料が安くても、振込に時間がかかるようではマイナス評価をせざるを得ないでしょう。
買取率も他社比較するポイントです。
買取率100%をうたっているファクタリング会社もあれば、85%から90%程度に設定しているファクタリング会社もあります。
ファクタリングを利用する側とすれば、可能な限り多く買取ってくれるファクタリング会社を選ぶべきでしょう。
また、ファクタリング会社が契約に償還請求権を盛り込まないかチェックすることも重要なポイントです。
償還請求権とは、売掛債権がデフォルト(債務不履行)した場合、ファクタリング会社が売掛債権を売った会社へ売掛債権の買戻しを求める権利です。
ファクタリング契約に償還請求権を認める条項があると、売掛債権がデフォルトした場合にファクタリング会社から売掛債権を買戻す必要が生じます。
償還請求権がないファクタリング会社と比較すれば、もちろん利用者のリスクは高まります。
そのため、ファクタリング契約に償還請求権を盛り込まないファクタリング会社を選ぶことがポイントになります。
なお、ファクタリング契約に償還請求権を盛り込まないか確認する方法ですが、ファクタリングを申し込む前に、ファクタリング契約に償還請求権があるかどうか直接聞いてみるのがいいでしょう。
契約期間もファクタリング会社によってまちまちです。
多くのファクタリング会社が契約期間を1年程度に設定していますが、ほとんどの場合、途中解約すると違約金が発生します。
短期のファクタリング利用を想定しているケースでは、契約期間が短いファクタリング会社を選ぶ必要があるでしょう。
ファクタリングは融資ではなく、あくまでも売掛債権の買取りであるため、担保や保証人は原則必要ありません。
しかし、ファクタリング会社の中には担保や保証人を求めるところもあります。
ファクタリングで担保や保証人が必要ということになると、登記などで相当の手間と費用と時間がかかり、また、仮に売掛債権がデフォルトしたら対応が非常に面倒になります。
基本的には、担保や保証人を求めないファクタリング会社を選ぶべきでしょう。
ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがありますが、急いで資金を調達したいといった場合、比較して2社間ファクタリングを行った方がスピーディーに資金を調達できる可能性があります。
ファクタリング会社によっては、2社間ファクタリングを行うことで資金を最速申込日の翌日に振り込んでくれるところもあります。
一方で、すべてのファクタリング会社が2社間ファクタリングを行っているわけではありません。
特に急いで資金調達をしたいといった場合は、2社間ファクタリングを行っているかどうかでファクタリング会社を選ぶ必要があります。
個人事業主やフリーランスの方がファクタリングを利用する際、ファクタリング会社が個人事業主やフリーランスに対応しているかチェックする必要があります。
ファクタリング会社によっては法人の利用に限定し、個人事業主・フリーランスが利用出来ないところもあります。
また、ファクタリング会社によっては個人事業主・フリーランス専門の部署を設けているところもあり、丁寧かつ適切に対応してくれる可能性があります。
これはファクタリング会社を選ぶ際の重要なポイントのひとつですが、ファクタリング会社の実績を確認し比較することが重要です。
今や日本にファクタリング会社が数多くありますが、ほとんど玉石混交と呼ぶべき状態で、中には筋の悪い悪質な業者も存在しています。
特に社歴が浅い、実績がほとんどないようなファクタリング会社には、相当注意する必要があります。
相応の社歴と実績を持った信頼できるファクタリング会社を選ぶようにしてください。
なお、世に数あるファクタリング会社の中でも、筆者は特に買速をおすすめしています。以下にその理由です。
買速をおすすめする最大の理由は、手数料以外に費用がかからない点です。
多くのファクタリング会社は、上述したように手数料に加えて、審査料、初期費用、事務手数料などの手数料以外の名目で費用を請求してきます。
比較して買速であれば手数料以外の「その他の費用」がまったくかからないので、安心です。
審査と振込のスピードが速いのも買速がおすすめの理由です。
繰り返しますが、審査と振込のスピードはファクタリング会社によってまちまちで、ファクタリング会社によっては申込から審査結果まで数日から数週間程度かかるところもあります。
買速であればオンラインで申し込みができ、即審査してもらえます。
振込も業界内で比較しても最速水準の速さで、最速で即日にお金を振り込んでもらえます(2社間ファクタリング利用の場合)。
審査が柔軟なのも買速をおすすめする理由です。
買速であれば赤字企業や税金滞納企業でも申込可能です。
また、専門の部署を用意して自営業者やフリーランスにも適切に対応してくれます。
なお、買速の審査通過率は80%以上に達しています。
そして、これは買速をおすすめする最大の理由ですが、買速が豊富な実績と信頼性を有していることです。
日本のファクタリング黎明期の2007年設立の、15年の買取実績を誇っています。
顧客志向の誠実な経営ぶりは、大いに評価されるべきでしょう。
以上、ファクタリングの基本と、ファクタリング会社を比較する際のポイントを説明しました。
銀行などの金融機関と比較し、ファクタリングには規制などが少なく、参入のハードルが比較的低いとされています。
ファクタリング会社によっては利用者の無知に付け込み、非常に高額な手数料をとるところもあります。
本記事に記したポイントをしっかりと比較しながら確認し、最適なファクタリング会社を選んで下さい。
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