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ファクタリングコラム
2021年4月15日
目次
売掛債権を売却して資金調達を行うファクタリングは、債権者の経営状況が審査に大きく影響せず、さらに素早い資金調達も可能などの利点がある中小企業におすすめの資金調達法です。しかし売掛債権を売却しない掛け取引とは、会計処理に違いが出ることを理解しておくことも大切です。スムーズな会計処理を行うための仕訳方法や勘定項目などの情報を解説します。
・売掛金が発生
借方—売掛金100万円 貸方—売上100万円
↓
・債権代金の支払い
借方—普通預金100万円 貸方—売掛金100万円
ファクタリングを利用せず売掛金100万円に対して通常の掛け取引が行われた場合には、会計処理は上記したようになるはずです。これがファクタリングを利用した場合にはどのように記載されるのか?手続きの流れにそってご紹介します。
仕訳の記載例として紹介するのは、2社間ファクタリングを利用した流れです。会計処理上の項目が最も多くなるのが2社間での契約を行った場合ですので、この記載方法を理解しておけば3社間ファクタリングを利用した際にもスムーズに会計処理が行えるはずです。また記載例では売掛金100万円、手数料10%(10万円)という条件で債券の売却が行われたこととします。
借方—売掛金100万円 貸方—売上100万円
商品の納品やサービスの提供により請求書が作成された時点で、売掛金が発生したことになります。この時点ではまだファクタリングに関する手続きは始まっていませんので、仕訳上でも掛け取引との違いはありません。
借方—未収入金100万円 貸方—売掛金100万円
ファクタリング会社に対して申込みや書類提出を行い、審査に無事通過して契約を完了させた時点で未収入金が発生します。未収入金は後日資産の売却代金が入金されるという場合に記載されることになる勘定項目です。
借方—普通預金90万円、売上債権売却損10万円 貸方—未収入金100万円
債券の買取が実行された後にファクタリング会社から代金が支払われると、未収入金は現金へと変わり普通預金と記載されることになります。しかしファクタリングの利用には手数料が必要であり、仕訳上の勘定項目では売掛債券売却損として扱われることになります。
借方—普通預金100万円 貸方—預り金100万円
2社間ファクタリングでは、売掛金の代金はファクタリングを利用した企業が一旦受け取ることになります。その際には貸方勘定項目では預り金と記載されます。
預り金—売掛金100万円 貸方—普通預金100万円
売掛先から受け取った債権の代金をファクタリング会社に支払うことで、2社間ファクタリングを利用して資金調達を行った際の会計処理は完了します。
ファクタリングは即日の債権現金化も可能な資金調達法です。ですから契約日と入金日が同日ということも十分に考えられるのですが、その際には仕訳での記載方法も変わってきます。具体的には会計処理の流れでご紹介した「②ファクタリング契約完了」を省くことができるのです。あくまで契約と入金が同時となった場合であり、翌日入金となった場合には省くことはできません。
売掛先を含めて契約を行う3社間ファクタリングでは、債券の代金は売掛先からファクタリング会社に対して直接支払われます。ですから債権の代金を一旦受け取ってファクタリング会社に振り込む④と⑤の手順を行う必要はありません。売掛金から手数料が引かれた買取代金を受け取った時点で会計処理上でも完了となります。
ファクタリングを利用した際の会計処理では、「売上債権売却損」という勘定項目を使用することになります。ファクタリングを利用しない場合は馴染みのない項目かも知れませんが、使い方を間違わず記載するように気をつけましょう。
売上債権売却損はファクタリング手数料と考えて問題ありません。売掛債権売却損や売上債権譲渡損と呼ばれることもありますが、全て同じであり非課税となっています。ファクタリング手数料は経費として処理することが可能ですので、法人税を減らすことができることも覚えておきましょう。
会計ソフトによっては売上債権売却損や売掛債権売却損などの項目がない場合もあります。その際には支払手数料・雑損失・債券割引き料という項目で計上しても問題ありません。ただし状況によっては、税務署からの問い合わせが行われることも稀にですがあるようです。
ファクタリングの会計処理の手間を危惧して利用を躊躇するのは、会社経営においての資金繰りの選択肢を狭めることにもなるかも知れません。売掛債権を売却して資金調達を行ったとしても、ご紹介した通り会計処理は決して難しくはありませんので、その点においても心配せずにファクタリングを活用していただければ幸いです。
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