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ファクタリングコラム

債権譲渡日とは?債権売却後の流れや債権譲渡日を早めるコツも解説

ファクタリング

2025年7月2日

売掛債権を有効に活用した資金調達の手段のひとつに、「ファクタリング」という方法があります。これは、企業が保有する売掛債権をファクタリング会社に譲渡し、その対価として現金を受け取ることで、早期に資金を確保できる仕組みです。ファクタリングは、金融機関からの融資やビジネスローンなど、他の資金調達方法とは大きく異なる特徴を持っています。そのなかでも特に重要なポイントとして挙げられるのが、「債権譲渡日」の存在です。

「債権譲渡日」とは、売掛債権が正式にファクタリング会社へ譲渡される日を指します。この日は、資金調達のプロセス全体において極めて重要な節目であり、売掛先との関係や帳簿処理、債権管理などにも影響を及ぼします。通常の融資やクレジットラインを利用した資金調達では発生しない、ファクタリング特有のタイミングであるといえるでしょう。

本稿では、まずこの「債権譲渡日」が持つ意味合いについて詳しく解説し、そのうえで債権譲渡日から実際に取引が完了するまでの一連の流れについても、具体的な手続きや注意点を交えながら、わかりやすくご紹介いたします。これからファクタリングの利用を検討されている方にとって、実務に直結する知識としてぜひ参考にしていただきたい内容です。

ファクタリングは「売掛債権の譲渡契約」である

「債権譲渡日」がファクタリングを利用する際には発生しても融資では発生しない理由は、ファクタリングは融資ではなく売掛債権の「譲渡契約」による資金調達方法だからです。ファクタリングが売掛債権を売却して現金化する資金調達方法であると、様々なサイトなどで解説されています。しかし「法的には債権の売買(債権譲渡)契約」と金融庁が公式に見解を発表しており、ファクタリングは「売掛債権の譲渡契約」でもあるという証拠にもなります。

債権譲渡日はいつになる?

債権譲渡日とは名前の通り「債権が譲渡された日」となります。債権の譲渡は民法466条「債権の譲渡性」で認められていますが、民法555条「売買契約」には「売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対して代金を支払うことを約することによってその効力を生じる」と書かれています。つまり正しく契約を行ない買取代金の支払いを行うことで、売買による債権譲渡は成立するということになります。これらから、「債権譲渡日とは契約が完了し代金が支払われた日」であると理解していただければ問題はありません。

「債権譲渡日=取引が完了した日」ではない

債権譲渡日に関して「債権譲渡日=取引完了日」と考えてしまうのは正しくはありません。ファクタリングによる資金調達は申込から始まり、書類提出を行い必要であれば面談を受け、そのあとは契約手続きへと進んでいき債権の買取が行われることになります。しかし債権譲渡が行われたあとも、取引としては「ファクタリング会社への債権代金の支払い」という手順が残っており、ファクタリング会社への代金支払いが完了してこそ本当の意味での取引完了となるのです。

ファクタリング会社への入金の完了で「取引完了」となる

ファクタリングにおいて「債権譲渡日」という言葉を正しく理解しておく必要性は、それほど高くはありません。大切なのは「契約が完了し買取代金を受け取っても、手続きが完全に終わったわけではない」ということです。契約方法によっては、現金を受け取ったあとの手続きが不要になる可能性もありますが、ファクタリング会社への支払いが完了した時が取引の終了を示すタイミングであることは理解しておくべきかも知れません。

債権譲渡日以降の流れ

売掛債権がファクタリング会社に譲渡され、買取代金を受け取ったあとの流れは「契約方法」によって異なります。ファクタリングには売掛先に対して通知を行わない「2社間ファクタリング」と、債権譲渡に関しての通知を行う「3社間ファクタリング」という2つの選択肢があります。それぞれにメリットや注意点がありますが、債権譲渡日から取引が完了するまでの流れにも違いがあるのです。

2つの契約方法の特徴

・2社間ファクタリングの特徴
メリット—資金調達までにかかる時間が短い、売掛先に債権の売却を知られる可能性が低い
デメリット—手数料が3社間ファクタリングより高くなりやすい、債権譲渡登記が必要になる可能性がある

・3社間ファクタリングの特徴
メリット—審査通過しやすい、安い手数料が期待できる
デメリット—売掛先の理解が必要、資金調達までに2社間ファクタリングより時間かかることが多い

2社間と3社間契約の主な違いとなるのは、「手数料」と「資金調達に必要な時間」です。2つの選択肢の違いやメリットを正しく理解して、どちらの契約方法を選ぶかを決定することが大切です。

「2社間ファクタリング」の債権譲渡日以降の流れ

2社間ファクタリングでは売掛先に対して債権譲渡の通知を行わないことから、売掛先は通常の取引どおりに、ファクタリングを利用した企業(元の債権者)に対して決済日に支払いを行います。そして代金を受け取った企業は、できる限りスムーズにファクタリング会社に対して支払いを行うことになります。「一旦代金を受け取る」という行為が債権回収に関するリスクを高めることに繋がりかねないと考えられ、3社間ファクタリングよりも2社間ファクタリングの方が審査は厳しく行われる傾向があり、手数料も高くなることが多い一因となります。

「3社間ファクタリング」の債権譲渡日以降の流れ

3社間ファクタリングでは、ファクタリング会社に対しての債権代金の支払いは売掛先からファクタリング会社に直接行われるのが基本です。ですからファクタリングを利用した企業は債権売却が終わったあとは特別な手続きを必要とはせず、手間を減らす効果があるとも考えられます。しかし売掛先が支払いを行う相手を変更する必要が発生するかも知れず、少なからず売掛先に負担を強いることになる点には注意が必要かも知れません。

ファクタリングは原則「償還請求権なし」だから安心

本当の意味でファクタリングの取引が完了するには、債権代金の支払いが無事に終わる必要があります。しかしトラブルなく支払いが行われるまで不安を感じて過ごす必要はありません。なぜならファクタリングは原則的に「償還請求権なし(ノンリコース)」となっており、売掛先が倒産などして支払いが不可能となっても、売掛先の代理として代金の請求などが行われることはないからです。

「償還請求権あり」のファクタリングに注意

ファクタリングは原則的に償還請求権なしで利用できるものの、これは金融機関が関係しない「独立系」と呼ばれるファクタリング会社の場合です。また悪質なファクタリング会社では違法性の高い条件で、貸し付けに該当する内容での契約を求めてくる危険もあります。「償還請求権あり」など、融資に該当する契約内容の場合は利用に関して注意が必要です。

債権譲渡日を早めるコツ

ファクタリングによって資金調達を行う際には、手続きを開始してから債権譲渡日までの間隔は短いほうがメリットは大きいのは間違いありません。少しでも債権譲渡日を早めるには幾つかのコツがあり、そのポイントをしっかりと抑えることができれば短期間で債権売却を行い現金調達の実現ができる確率を高めます。

即日債権買取に対応可能な場所を選ぶ

素早い債権現金化には、「スピード感のある対応が期待できるファクタリング会社」を選ぶのが必須条件です。口コミなどを参考にするという方法もありますが、「最短即日現金化可能」などのようにファクタリング会社の特徴として買取スピードが紹介されている場所は期待感が高まります。特にクラウドファクタリングと呼ばれるネット上で契約まで全ての手続きが完了できるファクタリング会社は、最短であれば申込から買取代金の振込までが30分など、素早い債権買取ができる可能性が高くなります。

信用力の高い売掛先など審査通過の期待が高い債権を選ぶ

債権譲渡に必要な時間を左右する要素の1つとして「審査時間」があります。即日での債権買取に対応できるファクタリング会社は審査が短時間で終わる期待が大きいものの、選んだ債権次第では審査が長引く可能性は少なくはありません。上場企業など支払い能力が高いと判断される企業や取引実績が豊富な企業など、ファクタリング会社から見て信用力が高いと判断しやすい売掛先の債権を選ぶことで、審査が短時間で終わり債権譲渡日を早められる確率を高めることができます。

2社間ファクタリングを選択する

ファクタリングは即日現金化も可能な資金調達方法ではありますが、即日での資金調達の実現のためには「2社間ファクタリング」を選択することが近道です。売掛先への通知や承諾を必要とする3社間ファクタリングでは、契約を終え債権買取が行われるまでに数日から一週間程度かかることを想定しておく必要があります。特に急ぎの資金調達には、2社間ファクタリングを選択することをおすすめします。

書類提出を素早く行う

債権譲渡日を早めるためには、書類提出を素早く行えるかもポイントとなります。必要書類が揃わなくては審査が開始できない可能性もあり、提出書類の数が少ない場所を選ぶことが短期間で債権売却を行うためにも効果的です。また書類提出がメール添付などオンラインで行える場所を選ぶことで、短期間での書類提出が実現しやすくなるはずです。

「債権譲渡日」に関するファクタリング情報まとめ

「債権譲渡日」とは、ファクタリング取引において極めて重要な日付であり、これはファクタリング会社との正式な契約がすべて完了し、売掛債権の買取代金が依頼主である企業の口座に実際に振り込まれた日を指します。この日を境に、売掛債権の管理や回収に関する権利はファクタリング会社に移行するため、以後の取り立てや管理に関する責任も移転することになります。

ファクタリングには、「2者間契約」や「3者間契約」といった複数の契約方式が存在しており、契約方法によって債権譲渡日以降の手続き内容や関係者の対応が大きく異なることがあります。たとえば、3者間契約の場合には、売掛先に対して債権の譲渡通知を出し、今後の支払いはファクタリング会社宛てに行うよう正式に通知されます。一方、2者間契約では売掛先に通知されないケースもあり、取り扱いには法律的な注意が求められます。

こうした手続きの違いを正しく理解し、それぞれのケースに応じた対応をすることは、トラブルを未然に防ぎ、スムーズに資金調達を行ううえで極めて重要です。特に、売掛金の回収までの期間が60日以上先に設定されているような取引では、資金繰りが厳しくなりやすく、ファクタリングを利用して早期に現金化するニーズが高まります。売掛金の支払いが遅れ、「払えない」といった事態に備える意味でも、こうした仕組みの活用が重要になります。

また、ファクタリングは返済義務がないノンリコース型で利用できる場合が多く、借入とは異なり、返済リスクを負わずに資金化が可能な点が特徴です。これは特に、少額の資金を短期間で確保したい中小企業や個人事業主にとって大きなメリットとなります。ただし、万一売掛先が倒産し支払い不能となった場合などには、契約条件により取り立てや保証義務が発生することもあるため、契約時には法律の専門家に相談することも推奨されます。

このように、ファクタリングを最大限に活用するためには、単に契約を結ぶだけでなく、債権譲渡日を起点として起こる一連の流れや手続きを正確に把握し、資金ニーズに応じた最適な進め方を選ぶことが鍵となります。特に迅速な資金調達を必要とする場面では、これらのポイントをおさえて手続きを進めることで、ファクタリングの利便性をさらに高めることができるでしょう。

 

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