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ファクタリングコラム
2024年7月27日
目次
本記事は請求書のみでファクタリングは利用できるのか、必須となる必要書類とその意味を解説していきます。
ファクタリングは売掛債権(請求書)が必要不可欠ですが、請求書だけでファクタリングが利用できると思っている方もいらっしゃると思います。ですがファクタリングは請求書のみでは正確な審査がほぼできません。
この記事では請求書のみでファクタリングを利用できない理由や請求書以外で必須となる書類を詳しく解説しています。
最期までこの記事をお読みいただければ幸いです。
ファクタリングは、事業主が所有する売掛債権(請求書)を早期現金化できるサービスです。
売掛金の決済期日を待たずとも、最短即日で現金を調達できるため、資金繰り改善に役立ちます。
そんなファクタリングですが、利用時には必ず書類による審査が執り行われます。
この記事では、請求書のみでファクタリングを利用できるのかどうかや、ファクタリングで必要となる書類と必要な理由を解説させていただきます。
結論から言いますと、請求書のみでファクタリングを利用するのはほぼ不可能です。
ファクタリングが「売掛債権(請求書)を買い取るサービス」であることは確かですが「請求書のみ」で利用できるわけではないのです。
なぜ請求書のみではファクタリングを利用できないのか、その理由を見ていきましょう。
請求書のみでファクタリングを利用できない理由は、請求書のみでは利用者や売掛先企業の正確な審査ができないからです。
この理由に尽きます。
ファクタリングは、償還請求権のない契約が原則。
ファクタリング会社が買い取った売掛債権(請求書)で売掛金の回収ができなかったとしても、ファクタリング会社は利用者へ弁済を求めることができません。
つまり、売掛金の未回収リスクも考慮した上で、売掛債権(請求書)の買取を行うサービスということとなります。
売掛金の未回収が発生した場合、ファクタリング会社には大きな損失が発生することでしょう。
そのため、きちんと売掛金の支払いができる売掛先なのかどうか、回収した売掛金をきちんと送金してくれる利用者なのかどうか(2社間ファクタリング)の審査は、非常に重要となります。
請求書のみでは、売掛先や利用者の与信審査が十分に行えないため、請求書のみでファクタリングを利用することはできない、というわけです。
請求書のみでは、ファクタリングを利用することはほぼできません。
では、ファクタリングを利用する際に、請求書のほかに必須となる書類には何があるのでしょう。
近年では、クラウドファクタリングなど、少ない必要書類で利用できるファクタリング会社も多く誕生してきています。
数少ない必要書類で利用できるファクタリング会社でも、請求書のほかに以下の2点の書類の提出は必須となります。
・身分証明書
・通帳のコピー
身分証明書は、ファクタリングを利用する事業主の本人確認のために必要となります。
売掛債権(請求書)の譲渡・売却を行う人が、確かに利用者本人なのか、第三者による虚偽の申請ではないかの判断に必要となります。
売掛先との取引に使用している通帳のコピーも必須書類として重要です。
なぜなら、通帳からは、利用者と売掛先との取引歴を確認することができるから。
過去の取引において、売掛金の未払いや支払い遅れがあったかどうかを確認することで、今回の取引における売掛金の未回収リスクの有無を判断するのです。
多くの場合、直近3ヶ月~6ヶ月分の通帳のコピーの提出を求められるでしょう。
請求書のみでは審査ができないファクタリングは、請求書や身分証明書、通帳のコピーの提出がほぼ必須となります。
この3点だけで利用できるファクタリング会社もありますが、すべてのファクタリング会社が3点の書類提出のみで利用できるわけではありません。
利用するファクタリング会社によっては、以下の書類の提出を求められることもあるため、確認しておきましょう。
・商業登記簿謄本
・印鑑証明書
・売掛先との基本契約書
・決算報告書もしくは確定申告書
・その他エビデンス資料
商業登記簿謄本とは、会社の基本情報が記載されている資料のことであり、会社名や会社の所在地、資本金の金額、役員名簿、発行株式数などの情報を知ることができるものです。
言わば、会社の身分証明書にあたるものです。
商業登記簿謄本は、利用会社の規模や経営状況を判断する目的で利用されます。
特に、審査の厳しいファクタリング会社で2社間ファクタリングを利用する際には、提出を求められることが多いので準備しておきましょう。
なお、商業登記簿謄本は法務局で取得する必要があり、取得には手間と費用がかかるため、注意も必要となります。
ファクタリングの買取対象である売掛債権は、手形のような実物があるわけではありません。
そのため、売掛債権の譲渡・買取の事実は、契約書を取り交わすことで証明する必要があります。
契約書の内容に納得し契約を結ぶ際には、利用者の署名と捺印を行わなければなりません。
その際に使用する印鑑が、間違いなく利用会社や利用者のものであることの確認をするために、印鑑証明書は必要となるでしょう。
基本契約書とは、事業者間の継続取引において、反復継続される個々の取引に共通して適用される契約内容を、あらかじめ事業者間で合意しておくための契約書のこと。
つまり、売掛先との基本契約書があれば、継続取引をしている関係性ということの証明が容易にできるのです。
そのため、請求書のみでは判断が難しい場合などに、追加資料として提出を求められることも少なくありません。
利用者が法人であれば決算報告書、個人事業主であれば確定申告書も必要になるかもしれません。
決算報告書や確定申告書は、前期の事業成績や経営状況を知ることができる資料。
利用会社の経営状況や、前期の取引先相手を確認する目的で提出を求められるでしょう。
審査が厳しいファクタリング会社では、3期分の決算報告書や確定申告書の提出を求められることもあるので、注意しましょう。
請求書のみで、売掛先の企業情報や売掛債権の詳細が分からない場合には、追加資料としてエビデンス資料の提出を求められることもあります。
エビデンス資料は、売掛先との取引内容が書かれたメールや、利用会社・売掛先のホームページ資料などさまざま。
請求書の裏付けをする目的で提出を求められることが多いため、提出を求められた際には、どういった資料が適しているか確認しましょう。
上記で解説したように、請求書のみでは、売掛債権が確かに発生している事実や、売掛先と利用会社の関係性、売掛先や利用者の与信を十分に判断できません。
そのため、請求書のみでファクタリングを利用できる可能性は、ほぼゼロと言えます。
ただし、稀にではありますが、請求書のみでもファクタリングを利用できるケースもあります。
請求書のみでもファクタリングを利用できる条件として、
① 同じファクタリング会社を継続利用する
② 同じ売掛先から発行された請求書を売却する
上記の2点どちらにも該当する場合に限り、請求書のみでファクタリングを利用できる場合もあります。
同じファクタリング会社を継続利用する場合、ファクタリング会社と利用会社との間にはある程度の信頼関係が築けていることでしょう。
前回利用した際に、利用会社の会社規模や経済状況の調査も実施済みなので、新たに調査を行う必要もありません。
また、同じ売掛先から発行された請求書であれば、売掛先の調査も新規で行う必要もないでしょう。
前回調査した調査結果をもとに、利用の可否や手数料の設定が可能であるため、請求書のみでも利用可能となります。
ただし、前回利用したときから半年以内や、当期中などの条件があることがほとんどです。
したがって、請求書のみで利用できるかどうかは、その都度確認する必要があるでしょう。
ファクタリングだけに限らず、なにかサービスを契約する際には、ある程度の書類の提出が必要になるでしょう。
提出を求められる書類には、必ず意味があります。
確かに、提出書類を準備するのには、手間も時間もかかるかもしれません。
でも、それは正確な審査を行うためには不可欠なのです。
必要書類が「請求書のみ」のように極端に少ない場合、書類の準備に手間はかからないかもしれませんが、裏を返せば、提出した書類の内容のみでしか審査が行えないということになります。
提出書類が多いファクタリング会社よりも、審査の正確性には欠けるため、手数料は高くなりやすいかもしれません。
必要書類が少ないファクタリング会社を利用する際には、面談等で売掛先との関係性や、利用者の誠実さなどのアピールをするのが良いでしょう。
本記事は請求書のみでファクタリングは利用できるのか、必須となる必要書類とその意味を解説しました。
売掛債権(請求書)の早期現金化ができるファクタリングですが、請求書のみではほぼ利用できません。
売掛先の与信調査や利用者の与信調査のために、どのファクタリング会社でも、身分証明書や通帳のコピーの提出は必須となります。
請求書以外で必須となる書類
・身分証明書
・通帳のコピー
その他、商業登記簿謄本や決算報告書など、利用するファクタリング会社により追加資料が必要になることもあるでしょう。
請求書以外で提出を求められる可能性のある書類
・商業登記簿謄本
・印鑑証明書
・売掛先との基本契約書
・決算報告書もしくは確定申告書
・その他エビデンス資料
必要書類は正確な調査に不可欠であるため、提出を求められた場合は、可能な限り提出するようにしましょう。
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