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ファクタリングコラム
2024年2月29日
目次
ファクタリングは売掛債権の譲渡によって現金を得る仕組みですが、必ず審査を行わなくてはいけません。なぜならこの審査によって売掛債権を買い取ってもよいかを見極めるためです。
しかし、中にはファクタリングの審査に落ちて売掛債権を現金化できなかった方もいます。
審査に落ちる理由としては、主に売掛先・売掛債権・依頼主の3つの原因です。
そこで本記事では、ファクタリングの審査に落ちる理由についてまとめました。
審査に通過するためのコツもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
まずは、売掛先が原因でファクタリングの審査に落ちる理由について見ていきましょう。
審査に落ちる原因としては、主に以下の点に問題があります。
・経営・財務状況が悪化している
・売掛先が個人事業主およびフリーランス
・ペーパーカンパニーと疑わしき企業
では、それぞれの原因について解説します。
ファクタリングの審査において重要視されるのが、売掛先が債権の支払いを滞りなく行ってくれるかどうかです。
債権の支払いを判断するには、売掛先の経営・財務状況を確認するのが適切です。
もし、経営・財務状況が悪化している場合は審査に落ちる可能性が高くなるでしょう。
また、過去に金融事故や税金滞納、赤字決算といった状態の企業の売掛債権も、審査で不利になります。
売掛先が個人事業主およびフリーランスの場合も、審査に落ちる可能性が高いです。
個人事業主・フリーランスは社会的な信用が低く、中には法人の売掛債権のみ買取対象としているファクタリング会社もあります。
信用力という点においては、法人の売掛債権が最低条件と考えたほうが、審査に落ちる可能性は低くなるでしょう。
売掛先の事業活動が不明瞭、つまりペーパーカンパニーと疑わしい場合にも審査が落ちる理由になります。
ペーパーカンパニーは主に節税のために建てられるパターンが多く、中には違法性のある企業もあるので、ファクタリング会社は慎重になるはずです。
もし、事業活動が不明瞭な場合、債権回収ができるかも判断しにくくなるため、審査は不利になるでしょう。
どのような事業をしているかは、依頼主がよくわかっているはずなので、ペーパーカンパニーと疑わしい企業の売掛債権は利用しないほうが得策です。
ファクタリングの審査に落ちる理由の2つ目は売掛債権が原因の可能性です。
・不良債権は取引不可
・架空債権・二重譲渡の疑いがある
・入金サイトが長い
・下限・上限額外の売掛債権
主に以上の理由が考えられます。
では、それぞれの落ちる理由について見ていきましょう。
ファクタリングで買い取ってもらえる債権は、原則的に確定債権です。
もし、業績不振で経営破綻および破綻の可能性がある債権である不良債権は、ファクタリング会社に申請しても取り扱ってはもらえません。
なぜなら、不良債権を買い取っても、利益を回収できる可能性は限りなくゼロに近いからです。
そこまでのリスクを背負ってまで取引をする必要はないので、ほとんどのファクタリング会社は確定債権を対象としています。
現在では将来債権や債権譲渡禁止特約が付された債権も対象となっていますが、まだ判例が少ないため、基本的には確定債権を買い取ってもらう認識でいましょう。
架空債権・二重譲渡の疑いのある売掛債権は審査に落ちるどころか、依頼主への信用低下につながります。
架空債権は、その名の通り本来存在しないはずの売掛債権を偽造して作る行為で、立派な犯罪行為です。「他人を欺く行為によって財物を交付させる行為」のため、「詐欺罪」となります。
二重譲渡は、1つの売掛債権を2社以上に買い取ってもらう行為で、こちらも法律違反として罰せられます。
特に二重譲渡に関しては、依頼主が知らずにやりとりしているケースも少なくありません。
ファクタリング会社としては、架空債権・二重譲渡どちらにしても損失が大きくなるので、審査に落ちる理由としては十分でしょう。
入金サイトが長い売掛債権も審査に不利です。
日本における入金サイトは業種によっても異なりますが、30日〜60日が平均的であり、長ければ長いほど回収リスクが高くなります。
90日以上の入金サイトの場合は、ファクタリング会社によっては対象外としている場合も多く、どのくらいで入金されるかは確認しておくべきでしょう。
ファクタリング会社が設けている買取可能な売掛債権の下限・上限を超えているケースも審査に落ちる理由です。
ファクタリング会社によって、下限・上限が設定されており、提示されている範囲内の債権を提示する必要があります。
小規模あるいは大規模な売掛債権の譲渡を希望している場合は、検討しているファクタリング会社の下限・上限を忘れずに確認しましょう。
ファクタリングの審査に落ちる理由の3つ目が依頼主に原因がある場合です。
・取引実績が少ない
・態度が悪い・書類の不備が多い
ファクタリングにおいて、依頼主が原因で審査に落ちるのはあまり多くありません。
しかし、該当する場合には審査に落ちる理由になり得るので十分に注意しましょう。
依頼主と売掛先との取引実績が少ないと、与信審査において不利になります。
継続した取引が行われているのがわかれば、それだけ債権回収リスクが低くなると判断され、審査に通りやすくなるでしょう。
上記をふまえると、ファクタリングを利用する際は、複数回の取引が交わされている売掛先の債権を利用するのがおすすめです。
面接での態度・対応が悪い、あるいは書類の不備が多く、スムーズな手続きができないとなると、審査の評価がマイナスになるでしょう。
特に面談時の態度が悪い場合、いくら信用力のある売掛債権だったとしても審査に落ちる理由になるので注意すべきところです。
書類については、ファクタリングを行うにあたって何が必要かはおおよそわかるので、不備がないように事前に準備しておくようにしましょう。
審査に落ちる可能性が高いからといって、審査なしのファクタリングを行うのは非常に危険です。
ファクタリングには必ず審査が必要なため、審査なしで手続きできる場合は違法・悪質な業者が疑われます。
違法・悪質な業者の場合、償還請求権がある契約によって売掛金の回収を自身で行わなくてはならなくなる可能性もあるでしょう。
また、ファクタリングではなく融資を契約されてしまうパターンもあり、結果的に自社の損失が大きくなります。
ファクタリングは審査が必ずあるため、本記事で審査に落ちる理由を学び、通過しやすくなるよう対策するのが最も効果的です。
審査なしで行うファクタリングは決して利用しないよう覚えておきましょう。
ファクタリングの審査に落ちる理由がわかったところで、どのようにすれば通るのか気になるでしょう。
そこで、本項ではファクタリングで審査落ちしないためのコツについて解説します。
・信頼できる売掛債権を利用する
・入金サイトの短い売掛債権を利用する
・必要書類は事前に用意しておく
・独立系のファクタリング会社と取引する
・態度・人柄で悪印象を与えないよう注意する
・審査通過率の高いファクタリング会社を選ぶ
・複数社に見積もりを依頼する
では、それぞれのコツを詳しく見ていきましょう。
審査に落ちないためには、信頼できる売掛債権を用意するのが適切です。
例えば、大手企業や公的機関、経営状態が安定している、取引を継続して行っている法人がいいでしょう。
個人事業主やフリーランス、あるいは経営状態が不安定、破綻リスクのある企業の売掛債権は避けておくと、審査通過率が格段に上がるので覚えておいてください。
入金サイトが短い売掛債権も審査を有利に進められます。
30日〜60日が一般的な入金サイトですが、 30日以内だとファクタリング会社の回収リスクも低くなるため、審査に落ちにくくなるでしょう。
ただし、重要度としては売掛先の経営状態よりは低いので、あくまで入金サイトの長さを比較した場合、短いほうが有利だという点を理解しておいてください。
書類不備による手続きの遅延は審査への印象を悪くします。
そのため、ファクタリングに必要な書類は、事前に準備しておき、スムーズな手続きを心がけるのがいいでしょう。
ファクタリングに必要な書類は、主に以下のとおりです。
・登記簿謄本(法人のみ)
・身分証明書
・決算書または確定申告書
・印鑑証明書
・取引銀行口座の通帳
・請求書・発注書・納品書・個別契約書など
・売掛先企業との基本契約書
法人・個人によって変わりますし、ファクタリング会社によって必要な書類も異なるので、詳しくは検討している業者が提示している項目を確認しましょう。
ファクタリングは銀行系・独立系・ノンバンク系の3つにわかれ、そのうち独立系のファクタリングは審査に通りやすいです。
独立系ファクタリング会社は、銀行や大手企業の子会社ではなく、完全にファクタリングを専門とした企業が運営しています。
そのため、他の系統のファクタリングと比べると資本力や認知度が低いため、その分利用者への審査が緩い傾向にあるのです。
審査に落ちるのが不安な場合は、独立系ファクタリング会社を検討してみるのも賢い選択といえるでしょう。
面談が必要なファクタリングを利用する際は、態度・人柄で悪印象を与えないよう注意しましょう。
例えば、受け答え一つとっても、適切に相槌をうつ、丁寧な喋り方を意識するなどが大切です。
あくまでファクタリングはビジネスとしての取引となるため、事業としての印象に直結します。
態度・人柄が悪いと、「事業においても横柄」なのか、という印象を抱かれてしまうので、それだけで審査に落ちてしまう可能性もあります。誠実な対応を徹底しましょう。
ファクタリング会社ごとに公開してある審査通過率を参考にするのも覚えておくべきコツの1つです。
審査通過率が高いと公開しているなら、会社の特徴としている訳なので、ある程度審査難易度が低く設定されている可能性があり審査落ちしにくい傾向にあります。
ただし、その分手数料が高い、債権譲渡登記が必要といった側面もあるので、自社が求める取引内容か確認すべきでしょう。
審査に落ちたからといって、他のファクタリング会社に依頼してはいけない理由にはなりません。
A社で審査に落ちたとしても、B社では審査に通過する可能性もあるので、複数社に見積もりを依頼してみるといいかもしれません。
ただし、二重譲渡になるのを避けるため、必ず取引をするのは1社のみであることを理解しておいてください。
仮に、1つの売掛債権を2社以上と取引した場合は、法律違反となり罰則が課せられてしまいます。
見積もり時点では取引は成立していないので、複数社とやりとりは可能である点を覚えておきましょう。
ここでは、ファクタリングの審査に落ちる理由について、よくある質問をまとめました。
審査に落ちる内容にはよるものの、他のファクタリング会社では問題なく取引可能な場合もあります。
特に独立系のファクタリング会社は、比較的審査が緩い可能性が高いため、審査落ちも少なくなっています。検討してみるといいでしょう。
ファクタリングの審査は売掛先・売掛債権が重視されますが、自社の情報も審査対象となるので、落ちる理由にはなるでしょう。
ただし、自社が赤字決算・税金滞納していてもファクタリング利用ができると謳っているファクタリング会社も多いです。
気になる方は、赤字決算や税金滞納していても利用できるとファクタリング会社が記載しているかを確認してから利用するといいでしょう。
今回はファクタリングの審査に落ちる理由について解説しました。
審査が落ちる理由は売掛先・売掛債権・依頼主の3つが影響しており、それぞれで解消できるコツは存在することがわかってもらえたはずです。
ぜひ、審査に落ちる理由を理解して対策し、円滑にファクタリングを利用して事業の資金繰り改善に役立ててみてください。
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