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ファクタリングコラム
2023年9月4日
日本国内だけでなく世界を相手とした取引を行う貿易業は、資源の少ない日本にとっては原材料やエネルギーなどを手に確保するためにも重要であり、日本製品を販売し外貨を稼ぐためにも欠かせない仕事です。
このように日本という国にとっても、この国で暮らす人々にとっても重要な貿易業ですが、厳しい経営状況に置かれている企業も少なくはありません。
そんな貿易業の資金繰りに活用していただきたい「ファクタリング」について、種類や利用すべき選択肢について解説させていただきます。
「海外」を相手に取引を行う貿易業は、日本国内だけでなく海外情勢の変化などにも敏感に対応しなければ、売上を確保し企業としての成長を続けていくことが難しくなる業界です。
また貿易業とひとまとめにしていても、「商社・貨物運搬・メーカー・金融」など様々な仕事があり、それぞれに資金繰りの苦労や特徴が存在しています。
しかし多くの企業が円安やコロナ、エネルギー高騰の影響を受けているのは事実であり、資金繰りの負担も近年は厳しさを増している傾向があります。
円安が進むのは日本からの輸出に対してはメリットが大きいと言われます。
しかし円安が進み過ぎた場合、輸送のために必要な燃料費や海外での人件費が高騰してしまう恐れがあり、メリット以上のデメリットが発生してしまう危険性もあります。
さらに現状では、コロナ禍や半導体の供給制約の影響によって、売上が伸びにくい状況に陥った業種も少なくはありません。コロナ禍は次第に収まりつつあるものの、それ以前の状況に戻るにはまだしばらくの時間が必要となると考えられています。
輸入に関しては円安の影響を大きく受けると言われています。
輸出と同じく運搬に関係する燃料費の高騰が発生しているだけでなく、海外通貨に対しての円の価値が低下していることから商品や原材料を仕入れるための費用も増加が避けられません。
コストが高まった分を売値に反映させた結果、消費者側が購入を躊躇しさらに悪循環に陥ってしまう危険もあり得るなど、輸入は輸出以上に厳しい状況にあると言わざるを得ません。
円安やコロナ禍をプラスの材料として大きく成長した貿易業も存在しますが、多くの貿易業にとって現在の状況は歓迎できる状況とは言い難いはずです。
資金繰りへの影響も大きく、経営者様にとっても落ち着けない日々が長く続いているかも知れません。
貿易業の資金繰りを苦しくする原因の1つとなるのが「売掛債権回収に時間がかかる」という問題です。
債権回収に必要な期間の妥当性を判断する指標の1つに「売掛債権回転期間」がありますが、飲食業では単位を月数として0.24、小売業では0.66などとなっていますが、貿易業の多くでは2.0前後であるというデータが存在します。
債権が発生してから決済されるまでの時間が貿易業は長く、この間の資金確保は貿易業にとっての難題となりやすいのです。
貿易業の資金繰りを安定させるためには、「素早い資金調達」の実現が重要となります。
しかし利用のハードルが高くては頼りになるとは言えず、資金調達を行うための負担も考慮すべきポイントです。
融資はこの条件を満たした資金調達方法とは残念ながら言えませんが、「ファクタリング」は貿易業の資金繰り改善に役立つ期待の高い資金調達方法です。
決済日前に売掛債権を売却し現金化する資金調達方法が「ファクタリング」であり、法的には「債権の売買(債権譲渡)契約」として扱われます。
これらの情報は金融庁の見解としても示されており、金融庁は「事業者の資金調達の一手段」としても明確に認めています。
貿易業の資金繰りの負担となる可能性もある売掛債権を活用した資金調達方法として、ファクタリングは中小企業を中心に利用する企業が近年大きく増加しています。
実はファクタリングはサービス内容や利用目的によって大きく3つの種類に分けることができます。
どのファクタリングサービスも目的に合っていれば利用価値が高いのは間違いないものの、違いを理解していなくては利用時に戸惑う原因になる可能性はゼロではありません。
ここからは、貿易業が知っておくべきファクタリングの種類とサービスの概要を簡単に説明させていただきます。
金融庁が「一般」として紹介している「事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買取るサービス」は「買取ファクタリング」と呼ばれるものです。
最短即日での買取や経営状況が悪化していても利用しやすい審査基準などの特徴を持ち、債権の買取であることから利用しても負債額を増やすこともなく、担保も保証人も不要です。
特に断りがなく「ファクタリング」と表現されている場合は、買取ファクタリングを指していることがほとんどです。
「保証ファクタリング」は資金調達を目的としたサービスではなく、売掛債権に付与する保険的な役割となるサービスです。
保証ファクタリングを利用すれば売掛先の倒産などによって債権が回収不可能となった際に、契約時に定められた範囲内で保証を受けることができます。
しかし全額保証とならない可能性があることや、個別の債権に対しての保証ではなく特定の売掛先の一定期間の債権を対象とする包括保険となることが多いなど幾つかの注意点があります。
貿易業でも、資金調達を目的とせず海外の売掛先との掛取引に安心感を得たい場合には、保証ファクタリングは役立ちます。
「国際ファクタリング」の利用対象となるのは、海外の企業を売掛先とした取引を行っている企業です。
輸出先企業に関しての信用情報調査の他、売掛債権の管理や回収のサポートなどを行うサービスとなります。
従来利用されていた「信用状(L/C)」に代わるサービスとしても利用されており、海外への輸出を行う際の貿易リスクを回避・軽減する目的にも国際ファクタリングは活用できます。
国際ファクタリングは海外企業との取引のサポートがメインであり、債権回収ができなかった場合の保証も受けることができます。
これに対して買取ファクタリングは、売掛債権を売却し現金化する資金調達方法です。
海外企業との貿易の安全性を高めるのが国際ファクタリングであり、資金調達をメインとして利用するのが買取ファクタリングとなり、似ているように感じたとしても、実は大きく違うサービスなのです。
貿易のリスクを下げられる国際ファクタリングは、貿易業にとって利用価値のあるサービスであることは事実です。
しかし国際ファクタリングは一部の大手銀行など、限られた場所でしか利用できないという問題を抱えています。
決済日前の売掛債権を保有していれば、ほとんどの場合で利用対象となれる買取ファクタリングと比較して、国際ファクタリングは気軽に利用できるサービスとは言えません。
貿易の安全性を高めるために利用されていた信用状(L/C)よりも手続きの手間が少ないことが魅力の1つである国際ファクタリングですが、発生する手数料は信用状を用いた取引よりも高額になることが少なくありません。
手続きの手間を減らしたい、信用状が利用できない理由があるという場合には有効ですが、手数料を気にされるのであれば注意が必要です。
資金繰りの改善を目的としている場合、国際ファクタリングは期待したほどのメリットが得られない可能性があります。
もちろん貿易に関するリスク軽減効果は、債権が回収不能になり資金ショートに陥る確率を大きく減らすことができます。
しかし少しでも早く資金を調達したいとお考えの場合には最適な選択肢ではなく、即日債権現金化も可能な買取ファクタリングの方がより利用価値が高いのは間違いありません。
売掛先の信用力が審査で重要となる買取ファクタリングでは、海外企業が売掛先となる債権は買取りに難色を示される可能性が低くありません。
しかし貿易を行っている企業の多くは国内にも取引先を抱えているはずであり、国内企業が売掛先となる債権であれば問題なくスムーズな買取りが期待できます。
海外企業との取引には国際ファクタリングを活用し、国内企業との取引で発生した売掛債権を資金調達に活用するという使い方もおすすめです。
・決済日前の債権を資金調達に活用できる
・最短即日での債権売却が可能
・ノンリコース(償還請求権なし)契約により売掛先が倒産しても弁済義務がない
・赤字経営や税金滞納中の企業も審査通過が可能
・提出書類が少なく手続きの負担が小さい
買取ファクタリングには上記したようなメリットがあります。
貿易業の資金繰りに重要な素早い資金調達の実現に買取ファクタリングは非常に有効であり、利用するためのハードルや手間も低めです。
さらに償還請求権がない契約が原則となっており、債権売却後は売掛先の倒産による被害も回避できるという特徴もあります。
ファクタリング会社の中には「クラウドファクタリング」と呼ばれる、Web上で全ての手続きが完結できる買取ファクタリングに対応している場所もあります。
クラウドファクタリングは来店不要で利用できるだけでなく、申込み先によっては申込手続きの完了後、「最短30分」での資金調達も不可能ではありません。
貿易業はスピードが重要な業種でもありますが、クラウドファクタリングはスピード感のある経営に大きく役立ちます。
買取ファクタリングは貿易業の資金繰りの安定に役立つ資金調達方法です。
融資にはないメリットがあり、融資が抱えるデメリットを解消することもできる買取ファクタリングを活用することで、貿易業の皆様の抱えていた不安を大きく軽減することができるようになります。
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