ファクタリングの一部買取は可能？注意点を詳しくチェックしよう

ファクタリングの一部買取は可能？注意点を詳しくチェックしよう

ファクタリング

2024年7月31日

売掛金の一部買取ができないか、気になる方もいるでしょう。
結論からいうと、売掛金の一部買取は可能です。
ファクタリング業者によっては、部分的な買取について柔軟な対応をします。
一部買取にはメリットがある一方、デメリットにも注意が必要です。
両方をバランスよく考え、買取方法を決めましょう。
今回はファクタリングの一部買取が可能であることやメリット、デメリットなどを紹介します。

ファクタリングは売掛金の一部買取が可能

ファクタリング業者によっては、売掛金の一部買取を受けつけています。
ただしほとんどの場合、確定債権だけが対象です。
一部買取の基本的なしくみについて、以下を確かめてください。

売掛金は一部だけでも受け入れてもらえる

ファクタリングでは、売掛金の一部買取も可能です。
売掛金は全額買取のイメージがあるものの、実際は部分的な買取も認められています。
一部だけを申し込んでも、審査に通過するケースがあるのです。
たとえば1000万円の売掛金のうち、500万円だけを買い取ってもらう場合です。
業者は500万円の部分だけを審査して、問題がなければ買取を決めます。
残り500万円の部分は、利用者が引き続き保有する形です。
以上からファクタリングでは、売掛金の一部分だけの買取もできます。

基本的には確定債権が対象

ファクタリングの一部買取の対象は、確定債権がほとんどです。
確定債権はサービスの提供が終わり、支払いが確定した状態を意味します。
支払いさえ確定していれば、業者も一部買取に応じやすいのです。
一方、将来債権の部分買取は、現実的に難しいといえます。
将来債権自体に対応するファクタリング業者が少ないからです。
対応できる業者でも、支払いが未確定の債権の一部買取は困難といえます。
以上から一部買取を希望するなら、確定債権を業者に申し込んでください。

売掛金の一部買取のメリット6つ

売掛金の一部買取には、さまざまなメリットがあります。
必要十分の資金の調達や、損失対策などが可能です。
ファクタリングの一部買取について、以下の6つのメリットを見ていきましょう。

1．必要な資金だけ調達できる
2．高額債権しかなくても問題ない
3．不要な損失を防げる
4．銀行融資より調達しやすい
5．スピーディな資金調達が可能
6．貸し倒れリスクのコントロールが可能

1．必要な資金だけ調達できる

一部買取の最初のメリットは、必要十分の資金だけを得られることです。
手元の資金を過不足なく得るには、一部買取がお得といえます。
たとえば希望調達額が300万円であるのに対し、手元の売掛金が500万円の場合です。
この場合も売掛金のうち、300万円の部分だけをファクタリングできます。
一部業者も、300万円分の買取に応じられるのです。
以上でファクタリングの一部買取が成立し、利用者は希望額ちょうどの資金を調達できます。
売掛金の全額買取では、調達資金を持て余す可能性があります。
このようなデメリットを解決するため、一部買取が選択肢です。

2．高額債権しかなくても問題ない

一部買取に応じるファクタリング業者なら、手元に高額債権しかなくても問題ありません。
高額債権しかない場合、依頼先の業者の買取可能額を超過することがあります。
しかし業者が一部買取に同意すれば、買取可能額の分だけ売却可能です。
事業規模の大きい企業だと、億単位の売掛金を抱えることがあります。
たとえば1億円の売掛金がある一方、業者の買取可能額の上限が5000万円の場合です。
上記だと1億円分の全額買取には応じてもらえません。
しかし5000万円分のみの買取を交渉すれば、業者が柔軟に対応する可能性があります。
手元に高額債権しかなく、業者の買取可能額が限られている場合でも、一部買取による資金調達が可能です。

3．不要な損失を防げる

一部買取の次のメリットは、不要な損失を防げる点です。
ファクタリング業者は手数料を設けており、売掛金から一定の割合が差し引かれます。
売掛金の額が高く、手数料が大きいほど、利用者の損失額も高まるのです。
たとえば手数料10%の業者に、1000万円の売掛金を丸ごと売却すれば、手数料は100万円です。
しかし300万円分の一部買取を申し込めば、手数料を30万円に抑えられます。
以上から利用者は一部買取により、無駄な損失を抑えられるのです。
ファクタリングでは手数料の節約がポイントになります。
無駄な出費を防ぐには、売掛金の一部買取を検討してください。

4．銀行融資より調達しやすい

一部買取の次のメリットは、融資と比べて資金を調達しやすいことです。
金融機関は少額融資に消極的といえます。
金利は年利換算で1～3％が相場であり、ファクタリングの手数料より安いケースも見られるのです。
そのため融資希望額が数百万円単位だと、金利による収益が少ないため、利用者を断るかもしれません。
一方ファクタリングは、少額取引にも対応可能です。
そのため売掛金の一部買取にも、積極的に応じるケースがあります。
少額の資金調達を希望するなら、融資よりファクタリングがおすすめです。

5．スピーディな資金調達が可能

スピーディな資金調達もファクタリングの強みです。
一部利用者は経費の支払い期限が差し迫っており、短時間での資金調達を希望するでしょう。
ファクタリング業者なら、利用者の事情を踏まえ、スピーディな対応を行えます。
その結果、申し込み当日に入金を受けられる利用者もいるのです。
スピーディな資金調達をしやすいのは、2社間契約とオンライン契約です。
2社間契約は利用者と業者だけで契約を締結するため、売掛先の同意が必要ありません。
契約形態がシンプルなので、最短即日での入金を望めます。
またオンラインの場合、審査時間が短く、最短数時間での入金も可能です。
ファクタリングの一部買取でも、2社間契約やオンライン契約なら短時間での資金調達ができます。

6．貸し倒れリスクのコントロールが可能

最後のメリットは、貸し倒れリスクのコントロールができることです。
ファクタリングは一部買取でも、ノンリコース契約が原則になります。
これは業者が償還請求権を行使しない形です。
売掛金の買取後に、売掛先が債務不履行を起こしても、その損失は業者が全面的に負担します。
ビジネスでは売掛先の債務不履行により、大きな損失を負う企業があります。
しかしファクタリングの一部買取では、その損失の軽減が可能です。
貸し倒れリスクに備えるため、売掛金の一部買取を活用してもよいでしょう。

売掛金の一部買取のデメリット4つ

売掛金の一部買取では、注意すべきデメリットもあります。
一部業者は、部分的な買取に対応できない可能性があるのです。
また悪質業者とのトラブルにも気をつけなければいけません。
一部買取のデメリットを、以下で4つ紹介します。

1．残りを買取できないリスク
2．少額の売掛金に対応できない業者がいる
3．将来債権や未確定債権は受け入れられにくい
4．悪質業者とのトラブルに要注意

1．残りを買取できないリスク

一部買取済みの売掛金は、残りの部分を買取できないリスクがあります。
ファクタリング業者には、全額買取のみ対応の場合があるからです。
以上から、複数の業者を利用中の方は注意してください。
たとえば1000万円のうち、400万円分をすでに買い取ってもらった場合です。
残りの600万円分をほかの業者へ申し込んでも、断られる可能性があります。
売掛金の一部買取を希望するなら、同意してもらえる業者を事前に把握しておきましょう。

2．少額の売掛金に対応できない業者がいる

一部のファクタリング業者は、少額の売掛金に対応できません。
業者によっては、買取上限額と下限額を設けています。
売掛金の一部買取では、少額取引が想定されます。
しかし買取希望額が業者の買取下限額を下回ると、交渉が成立しません。
以上から売掛金の一部買取は、高額債権を対象としてください。
高額債権なら一部買取でもまとまった金額になり、業者の同意を得られるかもしれません。

3．将来債権や未確定債権は受け入れられにくい

将来債権や未確定債権の一部買取は、ファクタリング業者の同意を得にくいといえます。
とくに未確定債権は、取り扱い業者が少ない状況です。
一方で将来債権は「請求書ファクタリング」や「注文書ファクタリング」として取引されています。
しかし一部買取までは難しいのが現状です。
売掛金の一部買取を希望するなら、確定債権の申し込みが現実的といえます。

4．悪質業者とのトラブルに要注意

売掛金の一部買取では、悪質業者とのトラブルに注意しましょう。
このような業者と契約すると、法外な手数料や、実質的な借り入れ契約を結ばされるかもしれません。
手数料や返済金などがかさむと、利用者が莫大な損失を負います。
運営実績や口コミ評価などから、信頼性の高いファクタリング業者を見つけましょう。
またファクタリングの基本的知識を身につければ、悪徳業者のルール違反を見抜きやすくなります。

オンラインファクタリングで一部買取が円滑に

売掛金の一部買取で推奨されるのが、オンラインファクタリングです。
インターネットを扱う業者は、売掛金の一部買取を積極的に受け入れることがあります。
スピーディな対応により、利用者も事業に集中しつつ、短時間で資金調達が可能です。
オンライン対応ありのファクタリング業者は、公式サイトで一部買取可能を明言することがあります。
公式情報を参考にしながら、オンライン対応可能な業者を探してみましょう。

ファクタリングの一部買取のまとめ

ファクタリング業者によっては、売掛金の一部買取が可能です。
実際に依頼すれば、調達希望額ちょうどの資金を得られます。
加えて手数料の節約、スピーディな資金調達などのメリットも想定されます。
一方でファクタリングの一部買取は、確定債権が原則です。
また買取額が少額になるため、対応できない業者がいるかもしれません。
このような注意点はありますが、売掛金の一部買取で資金繰りを計画的に改善できます。