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ファクタリングコラム
2024年3月14日
目次
ファクタリングは、売掛債権を買い取ってもらい、資金を調達するサービスの1つです。
資金繰りの改善や事業拡大の際、緊急的に資金が必要になったシーンで活用されるケースが見受けられます。
このファクタリングを利用するには、事前準備が必要不可欠です。
本記事では、ファクタリングには、どのような事前準備が必要になるのか、用意すべき書類について解説します。
本記事を参考にして、スムーズなファクタリングの利用を実現しましょう。
ファクタリングの特徴である早期資金化を実現するには、利用者側の事前準備が大切です。
ファクタリングへ依頼を申し込んだ後に準備をすると、その分の資金調達時間がロスになります。
しかし、事前準備を済ませておけば、依頼から入金までをワンストップで進めることが可能です。
早急に資金が必要な企業・事業者であるほど、事前準備を忘れずに行い、すぐにファクタリングができる体制を整えておきましょう。
ファクタリングを利用する場合、おおよそ以下のような事前準備が必要です。
・売掛債権の選定
・ファクタリング会社の選定
・取引先へファクタリング利用の承諾
・書類の準備
上記を把握して準備しておけば、ファクタリングの利用はスムーズになるでしょう。
では、それぞれの項目について、詳しく解説します。
どのような売掛債権をファクタリングしてもらうのか、決めておくのが大前提として必要です。
自社がどのくらいの資金を調達しなくてはいけないのかをもとに、売掛債権を選びましょう。
また、ファクタリングでは売掛債権の信用度を基点とした審査が行われます。
売掛先の経営状態や取引履歴を見て、売掛債権が支払われるのかを審査する、といった内容です。
そのため、利用する売掛債権が審査に通りやすいかどうかも含めて選定を行ってください。
ファクタリング会社の選定も事前準備の1つです。
現在では、実にさまざまなファクタリング会社があり、それぞれで提供しているサービス内容が異なります。
その中で、手数料や資金化スピードなど、自社が重要だと思う条件に合致するファクタリング会社を選ばなくてはいけません。
中には、魅力的な条件を持ちかけて利益を騙しとる悪徳業者も存在するので、ファクタリング会社の信頼性も含めて吟味しましょう。
3社間ファクタリングのみの事前準備ではありますが、取引先へファクタリング利用の承諾を得る必要もあります。
3社間ファクタリングは、自社・ファクタリング会社・取引先の間でやりとりを進める契約方式です。
やりとりの中で、取引先は「債権譲渡通知」に同意をする必要があります。
債権譲渡通知は、ファクタリング会社から送られる、依頼主から債権を譲渡してもらうことを許可する内容です。
債権譲渡通知の同意が得られなければ、3社間ファクタリングは利用できないので、事前に取引先へファクタリング利用の旨を伝えて、承諾を得なくてはいけません。
事前準備の中でも時間がかかるのが、提出書類の準備です。
ファクタリング会社は提出された書類をもとに、売掛債権を買い取るかどうかの判断を行います。
そのため、ファクタリング会社によっては多くの書類を必要とする場合があり、その分、事前準備にも時間を要することになるでしょう。
また、提出方法もファクタリング会社によって違います。
最近では専用サイトにアップロードする方法が多く用いられていますが、中には郵送やメールでの送付を指定している会社もあるかもしれません。
ファクタリング会社の選定時には、必要書類や提出方法を含めて自社に最適な条件を見極めるようにしましょう。
ファクタリング利用時に提出する書類は、準備するのに時間がかかる場合もあります。
そのため、どのような書類が必要なのかをあらかじめ把握しておき、ファクタリング利用前に整えておくのが理想です。
・売掛債権となる書類
・身分証明書
・通帳のコピー
・決算書・確定申告書
・商業登記簿謄本
・印鑑証明書
・納税証明書
上記が主な必要書類であり、ファクタリング会社によって求められるものが異なります。
では、事前準備で必要になる書類について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
ファクタリング利用の大前提として、売掛債権を証明できる書類の提出が必要です。
売掛債権となる書類は、主に以下のようなものがあげられます。
・請求書
・発注書
・納品書
上記の書類と通帳のコピーなどを参照して、取引が実在しているのかを判断します。
売掛債権となる書類は、自社で保存されているはずなので、用意するのに期間はかからないでしょう。
身分証明書の提出も求められる場合があります。
・免許証
・パスポート
・マイナンバーカード
・健康保険証
以上のような書類を事前準備しておきましょう。
身分証明書については、法人・個人どちらも関係なく提出しなくてはいけません。
継続した取引があるか、そもそも取引が存在しているのかを証明するために、預金通帳のコピーを提出しなくてはいけない場合もあります。
支払い期日内に入金されている売掛債権ならば、信用にあたるので、審査への評価も高まるはずです。
通帳のコピーについても準備するのに時間を要さないため、事前準備として苦労することはないでしょう。
決算書・確定申告書は、法人・個人事業主それぞれで、提出を求められる場合があります。
直近2〜3年分を用意しておけば、ひとまず問題はないでしょう。
設立・開業したばかりの法人・個人事業主の場合は、過去の決算書・確定申告書がない可能性もあります。
その場合でも、事情を説明すれば対応してくれるファクタリング会社も多いです。
決算書・確定申告書も当日には準備できるはずなので、ファクタリング利用前に用意しておきましょう。
法人の場合に提出を求められる可能性があるのが、商業登記簿謄本です。
主に依頼会社が存在するのかを証明するために必要になります。
商業登記簿謄本の取得方法は、主に法務局か郵送、オンラインのいずれかです。
オンラインや法務局窓口であれば、申請当日に取得できますが、郵送の場合は1〜2週間ほどかかります。
ただし、法務局は通常、平日の8:30〜17:15までしか開庁していないので、前もって取得しておくのが賢明です。
依頼側の印鑑が実印であるかを判断するのに、印鑑証明書を提出しなくてはいけない場合があります。
印鑑は、主にファクタリング会社との契約時に押印するものです。
印鑑証明書の取得方法は、市役所・区役所の窓口、あるいは証明書自動交付機、コンビニやオンラインのいずれかになります。
市役所・区役所の窓口の場合には平日、コンビニやオンラインであれば時間が制限されている場合もあるので、各取得方法ごとに確認しておきましょう。
ファクタリング会社によっては、納税証明書の提出を求められる場合があります。
納税証明書は、主に依頼側の会社・事業者が過剰な税金滞納を行っていないかどうかを判断するのに必要です。
ファクタリングの審査において、自社の経営状態はさほど重視されませんが、税金滞納によって口座が差し押さえられるリスクがあります。
依頼側の口座が差し押さえられてしまうと、売掛金の回収ができなくなるので、納税証明書である程度判断する必要があるのです。
納税証明書は、税務署あるいはオンラインで取得できますが、時間を要するので事前準備を怠らないようにしましょう。
ファクタリングの事前準備では、以下のような点に注意が必要です。
・平日でしか調達できない書類が多い
・事前に準備しても必ず審査に通るわけではない
・不良債権は使用しない
上記を理解して、スムーズなファクタリングの利用を実現させましょう。
必要書類の中には、平日でしか調達できないものも少なくありません。
市役所や法務局、税務署といった場所で取得しなければいけない書類は、平日のみ対応可能です。
もし、資金が必要になったのが休日および夜間の場合には、即日で資金調達はほぼ不可能でしょう。
そのため、ファクタリングを利用する可能性がある場合は、事前準備として書類の取得は済ませておくようにしてください。
ファクタリングに必要なものを事前準備したからといって、必ず審査に通るわけではない点も注意が必要です。
特に、売掛債権や売掛先の信用度が低い場合、他の準備が万全でも審査に落ちる可能性が高くなります。
ファクタリング会社にとっては、売掛金が支払われなければ、そのまま損失となるのでリスクです。
上記点を考慮すると、事前準備はあくまで自社のスムーズな資金化を実現するためであることがわかってもらえるでしょう。
ファクタリングで利用できるのは基本的に確定債権であり、不良債権は買い取ってもらうことができません。
また、取引先の倒産が決まっているといったように、不良債権になりうる売掛債権も審査に通らないでしょう。
もし不良債権を保有してしまった場合は、債権回収会社(サービサー)に依頼してください。
あくまで確定債権がファクタリング会社の買取対象である点を覚えておきましょう。
ここでは、ファクタリングの事前準備に関するよくある質問についてまとめました。
ファクタリングには、利用前に必要な届出はなく、そのまま依頼〜入金まで可能です。
ただし、2社間ファクタリングを利用する際に、債権譲渡登記が必要になる可能性があります。
債権譲渡登記は、東京法務局で手続きすることになるので覚えておきましょう。
ファクタリングは借入に該当しないので、信用情報に掲載されることはありません。
ただし、ファクタリング会社の中での情報は残るため、同系列で融資サービスを提供している会社の場合には、共有される可能性はあるでしょう。
今回はファクタリングの事前準備について、必要書類などを解説しました。
スムーズなファクタリングを行うには、事前準備が大切であり、中には平日に取得しておかなくてはならない書類がある点を理解してもらえたはずです。
ぜひ万全な事前準備を行い、迅速なファクタリングを実現して資金繰りの改善や資金課題の解決に活用してみてください。
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