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ファクタリングコラム
2024年4月13日
ファクタリングは、最短即日で資金調達ができることから人気の資金調達方法の一つとなっています。ファクタリングには、最短即日で売掛金を現金化できる、信用情報に悪影響がない(負債にならない)、審査が柔軟、赤字経営でも利用できるなど数多くのメリットがあります。しかし、いくつか注意すべきデメリットが存在するのも確か。デメリットを踏まえた上で契約をしないと、あとで後悔してしまうこともあるかもしれません。この記事では、ファクタリングのデメリットについて徹底的に解説します。ファクタリングのデメリットを最小限にできる工夫も紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
ファクタリングには、最短即日で売掛金を現金化できる、利用者の経済状況が審査に影響しない、負債を抱えることなく資金調達ができる等のメリットがあります。銀行融資の審査に断られてしまっていても資金調達できる可能性が高く、数多くの事業主から重宝されている資金調達手段です。
しかし、多くのメリットがある反面、注意すべきデメリットが存在するのも確か。デメリットを知らずに利用すると、納得のいく資金調達ができないかもしれません。
ここでは、ファクタリングを利用する前に知っておいてほしい「8つのファクタリングのデメリット」を解説します。
1. 契約形態に寄っては、ファクタリング手数料が高くなる
2. 売掛金以上の資金を調達できない
3. 分割払いができない
4. 売掛先企業に利用を知られてしまう(3社間ファクタリング)
5. 債権譲渡登記をしなければいけないことがある(2社間ファクタリング)
6. ファクタリング会社選びが難しい
7. 闇金のような悪質なファクタリング会社が存在する
8. 利用がクセになると資金繰りが悪化する可能性がある
1つ目のデメリットは「ファクタリング手数料が高い」ということ。
ファクタリングには、関与する会社数により2種類の契約形態があります。
・2社間ファクタリング(お客様、ファクタリング会社での契約)
・3社間ファクタリング(お客様、ファクタリング会社、売掛先企業での契約)
それぞれのファクタリング手数料相場は以下の通りです。
・2社間ファクタリングの手数料相場:10%~30%
・3社間ファクタリングの手数料相場:1%~10%
上記のように、ファクタリングでは利用する契約形態によって、ファクタリング手数料に大きな差が生じるのです。特に、2社間ファクタリングでは手数料が高額になりやすく、デメリットになり得るでしょう。
契約形態により手数料に差が生じる理由には「売掛金の未回収リスク」が関係しています。2社間ファクタリングは、3社間ファクタリングと違い、売掛先企業が契約に参加しません。そのためファクタリング会社は、お客様から提示のあった資料のみで売掛金の存在確認をしなければいけません。また、売掛金の返還もお客様自身が行うことになりますので、売掛金の持ち逃げ(売掛金の使い込み)のリスクもあるのもデメリットです。
対し、3社間ファクタリングは、売掛先企業が契約に参加するため、売掛金の存在確認がしっかりと行えます。売掛金の返還も売掛先企業がファクタリング会社へ直接行うため、売掛金の持ち逃げリスクもありません。
売却する売掛金の金額次第では、利用する契約形態の違いにより数十万円~数百万円の差が生じる可能性もあります。ファクタリングでは、安いとは言えない手数料が発生するというデメリットに注意が必要です。
2つ目のデメリットは「売掛気以上の資金調達ができない」ということ。
ファクタリングは、保有している売掛金を売却することで、売掛金の早期現金化ができるサービスです。そのため、売掛金以上の資金調達はできません。つまり、1,000万円の資金調達が必要な場合でも、1,000万円以上の売掛金がなければ、ファクタリングで1,000万円の資金調達をすることはできないのです。保有している売掛金次第では、資金調達希望額に達しない可能性があるという点は、デメリットになり得るでしょう。
3つ目のデメリットは「分割払いができない」点。
ファクタリングは、一括返還が原則であり、分割払いができません。と言うのも、分割払いの場合、返還期間に応じた金利が生じるため、貸金と見なされるから。貸金業は、金融免許を持っていないと行えません。したがって、金融免許を持っていないファクタリング会社での分割払いは違法になってしまうのです。また、貸金業には利息制限法が適用するため、ファクタリング同等の手数料設定をしていると、貸金業法違反になる可能性もあります。分割払いに対応しているファクタリング会社もあるかもしれませんが、悪質業者の可能性が高いため注意しましょう。とは言え、資金繰りが逼迫している状況で、本来の決済日に一括返還しなければならない点は、デメリットに感じる事業主も少なくはないようです。
4つ目のデメリット「売掛先企業に利用を知られてしまう」こと。
売掛先企業も契約に参加する3社間ファクタリングの場合、売掛先企業へのファクタリング通知と承諾が必須となります。ファクタリング審査の段階で、売掛先企業からファクタリング契約の承諾を取らなければならないので、必然的に売掛先企業にファクタリングの利用を知られてしまうのです。
ファクタリングの利用者数は増加傾向ではありますが、まだ知名度はそれほど高くはありません。そのため、ファクタリングの利用は、少なからず資金繰りに問題があるのではないかとマイナスな印象を持たれてしまう可能性があります。最悪の場合、取引縮小や停止になる恐れも否定できません。ファクタリングへの理解が乏しい売掛先企業の場合、取引関係に悪影響を及ぼす可能性がある点は、ファクタリングのデメリットでしょう。
5つ目のデメリットは「債権譲渡登記をしなければいけない場合がある」点。
2社間ファクタリングでは、売掛金の持ち逃げや二重譲渡を防止するために、債権譲渡登記を求められることがあります。債権譲渡登記とは「A社(お客様)はB社(ファクタリング会社)に債権を譲渡しました」ということを法的に記録すること。会社を設立した時に行う法人登記と同じように、法務局で登録するものなので一般に公開される情報となります。そのため、売掛先企業が契約に参加しない2社間ファクタリングでも、債権譲渡登記を売掛先企業に見られた場合に限り、ファクタリングの利用を知られてしまう可能性があるのです。リスクがゼロとは言えないため、デメリットになるかもしれません。
また、債権譲渡登記を行う場合には登記費用7,500円と司法書士報酬5万円~10万円程度が必要となります。これはお客様の自己負担になるため、デメリットに感じる方もいるかもしれません。
6つ目のデメリットは「ファクタリング会社選びが難しい」ということ。
日本には100を超える数多くのファクタリング会社があります。さらに、日本でもファクタリングサービスが広まってきたことにより、新しいファクタリング会社も増えてきています。
ここで問題となるのは、ファクタリング会社によって契約内容やファクタリング手数料の設定が異なるということ。
①A社:2社間ファクタリング、債権譲渡登記あり、手数料22%
②B社:2社間ファクタリング、債権譲渡登記留保、手数料18%
③C社:2社間ファクタリング、債権譲渡登記留保、手数料14%
このように、一言で「ファクタリング会社」と言っても、サービス内容には大きな差があります。そのため、ファクタリングの利用を検討している場合、どの会社を選べばいいのかわからなくなってしまう方も少なくありません。自社に適したファクタリング会社を見つけるのが難しい点も、ファクタリングのデメリットでしょう。
7つ目のデメリットは「悪質なファクタリング会社が存在する」ということ。
ファクタリング会社のなかには、闇金のような悪質なファクタリング会社が存在します。悪質なファクタリング会社と契約では、高額なファクタリング手数料でのファクタリングになる可能性が高いです。かえって資金繰りが悪化してしまうため、注意が必要でしょう。
8つ目のデメリットは「利用がクセになると資金繰りが悪化する可能性がある」点。
ファクタリングは売掛金の買取サービスであり、あくまで「売掛金の前借り・先払い」に過ぎません。早期現金化しているだけなので、当然本来の決済日には現金を得ることはできません。早期現金化して資金繰りが改善している間に、資金繰りの根本的な問題を解決できなければ、利用がクセになることもあるでしょう。ファクタリングには手数料が発生するので、本来の決済額よりも得られる現金は確実に少なくなります。短期間での頻回利用は資金繰りを悪化させるリスクがあり、デメリットと言えます。
上記に解説したデメリットを見ると「利用しない方がいいかもしれない」と、利用を躊躇してしまう方もいるかもしれません。しかし、実はファクタリングのデメリットは、少し工夫をするだけでさほど悪影響を与えなくすることも可能なのです。ここからは、デメリットごとにデメリットを最小限にするための工夫を解説します。
「手数料が高い」というデメリットは、以下の方法で解消できます。
・3社間ファクタリングを選ぶ
・オンラインファクタリングを選ぶ
・信用度の高い売掛債権を売却する
・債権譲渡登記を行う
3社間ファクタリングであれば、1%~10%という低手数料で利用可能です。しかし、売掛先企業との取引関係に悪影響を及ぼす可能性もゼロではありません。ファクタリングへの理解がある売掛先企業の場合に限り、3社間ファクタリングを利用するのも良いでしょう。
2社間ファクタリングで手数料を抑えたいという場合には、オンラインファクタリングがおすすめ。オンラインファクタリングは、web上ですべての手続きが完結するため、ファクタリング会社の事務所代や人件費がかかりません。そのため、手数料相場も1%~20%とやや割安となっています。
また、信用度の高い売掛債権を売却できれば、低手数料にも期待できるでしょう。大手企業や国・地方自治体が売掛先の売掛債権や、決済日までの期間が短い売掛債権があれば、そちらを売却するのも一つの手です。債権譲渡登記を行えば、売掛金の未回収リスクも低くなるため、手数料も安くなる傾向にあります。
上記の工夫をすれば、手数料に関するデメリットは最小限にできるでしょう。
ファクタリングは、売掛金以上の資金調達ができないというデメリットがあります。希望した資金調達額に達しない場合、資金繰り改善も難しいかもしれません。
しかし、ファクタリングでは1回の取引で複数の売掛債権を売却することも可能です。1つの売掛債権で希望額に達しない場合は、複数の売掛債権を合算するのも良いでしょう。合算して売却できれば、希望額に達しない可能性があるデメリットは解消できます。
誰にも知られずに資金調達を行える2社間ファクタリングですが、債権譲渡登記をした場合は知られるリスクがゼロではありません。売掛先が登記記録を閲覧した場合に限り、ファクタリングの利用を知られる可能性はあり、デメリットとなり得ます。
その場合は、債権譲渡登記の留保に対応している会社を利用するのがおすすめ。債権譲渡登記をしなければ、売掛先にファクタリングの利用が知られるリスクはゼロになります。手数料はやや割高になる可能性はありますが、ファクタリングの利用が知られるデメリットは解消できるでしょう。
ファクタリング会社選びが難しいというデメリットは、ファクタリング会社の実績を知ることで軽減できます。優良ファクタリング会社は、会社のホームページ上に過去の取引実績を掲載していることが多いです。自社と同業との取引実績があったり、資金調達ニーズに合った実績があったりすれば、自社に適したファクタリング会社と判断できるでしょう。
ファクタリング会社のホームページ上で、以下を確認することで、ファクタリング会社選びに関するデメリットや心配はなくなるはずです。
・自社と同業との取引の有無
・資金調達までにかかる時間
・手数料設定やその他諸費用
・債権譲渡登記の必要の有無
・買取可能額
ファクタリング業界には悪質なファクタリング会社の存在も確認されており、これは大きなデメリットとなります。しかし、悪質なファクタリング会社には共通する特徴があり、特徴を把握することで、悪質なファクタリング会社を利用してしまうかもしれないデメリットは回避できるでしょう。
以下に該当する場合は悪質会社の可能性が高いため、利用しないでください。
・手数料が相場から逸脱している
・手数料が安くてもその他諸費用で高額請求してくる
・担保や保証人を要求してくる
・償還請求権ありの契約
・売掛金の分割払いが可能
・会社の情報(住所や固定電話)を開示していない
・契約書の控えをくれない
・譲渡売買契約ではなく貸付契約
ファクタリングは、最短即日で資金調達ができることから人気の資金調達方法の一つです。
しかし、以下の様なデメリットもあります。
・契約形態によっては、ファクタリング手数料が高くなる
・売掛金以上の資金を調達できない
・分割払いができない
・売掛先企業に利用を知られてしまう(3社間ファクタリング)
・債権譲渡登記をしなければいけないことがある(2社間ファクタリング)
・ファクタリング会社選びが難しい
・闇金のような悪質なファクタリング会社が存在する
・利用がクセになると資金繰りが悪化する可能性がある
ファクタリングを利用する際には、デメリットを把握しておくことが重要でしょう。また、デメリットはいくつか工夫をするだけで最小限に抑えることも可能です。ファクタリングはデメリットを最小にできれば、非常に有用なサービスと言えます。デメリットや工夫点を理解し、上手くファクタリングを活用しましょう。
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