ファクタリングコラム

掛取引とは?仕組みや簿記の仕訳やメリット・デメリットなどをわかりやすく解説

コラム

公開日:2026年6月7日更新日:2026年6月4日

企業同士の売買では、代金を後払いにする掛取引が広く普及しています。そんな掛取引ですが、「具体的な仕組みがわからない」「どんなメリットがあるの」と思う方は多いのではないでしょうか。

特に、初めての経理業務では戸惑う場面も多いはずです。そこでこの記事では、掛取引とは何か、仕組みを詳しく解説します。また、具体的な簿記の仕訳やメリット・デメリットも併せて紹介します。

この記事を読めば、掛取引の全体像を理解できるので、導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

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運営会社 株式会社アドプランニング
設立日 2019年11月
資本金 非公開
取引形態 2社間・3社間
手数料 2%〜10%
入金速度 最短即日30分
利用可能額 10万円〜1億円
対象事業者 法人、個人事業主
電話番号 0120-160-128
HP 買速公式HP

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掛取引とは

掛取引とは、商品やサービスの代金をその場ですぐに支払わず、後日まとめて精算する取引方法です。日本のビジネスシーンでは非常に一般的な決済手段として定着しています。

掛取引を採用すると、都度支払いをする手間が不要になるため、双方の業務負担を大きく減らせるのが特徴です。現金のやり取りを後回しにできるため、手元に資金がない状態でもスムーズに仕入れができます。企業間のビジネスでは、この形を基本として日々の業務が進められています。

掛取引の仕組みとポイント

掛取引の仕組みには、以下のようにいくつか押さえておくべき重要なポイントが存在します。

  • 企業間での後払い取引
  • 期日を決めたまとめ払い
  • 継続的な取引(掛売・掛仕入)が対象

ここでは、掛取引を構成する3つの主な特徴を詳しく解説します。

企業間での後払い取引

掛取引の最大のポイントは、企業間を前提とした後払いの仕組みである点です。BtoBと呼ばれる企業同士のビジネスでは、この決済方法が一般的です。商品やサービスを受け取った時点ではお金を払わず、後から代金を支払います。

企業間では金額が大きくなるため、毎回現金を用意するのは非常に手間がかかります。後払いにすれば、手元に資金がない状態でも必要な商品を仕入れられます。そのため、事業をスムーズに拡大させやすいのが大きな特徴です。

期日を決めたまとめ払い

代金の支払いは、あらかじめ約束した期日にすべてまとめて清算します。「毎月末締めの翌月末払い」などの形でルールを設定するのが一般的です。1ヶ月の間に何度商品を注文しても、支払いの手続きは基本的に1回で済みます。

これにより、振り込み手数料や事務作業の手間を大幅に削減できるはずです。双方が合意した締め日と支払日を守ることが、この取引の絶対条件となります。約束の期日通りに毎月の支払いを完了させ、お互いの信頼を保ちましょう。

継続的な取引(掛売・掛仕入)が対象

掛取引は、継続して何度も取引のある相手を対象としています。単発での取引や、初めてやり取りする相手には使われないのが一般的です。何度もやり取りを重ねる相手だからこそ、まとめ払いの恩恵を実感できます。

商品を販売する側を掛売と呼び、商品を購入する側には掛仕入の名称が使われます。長期的な付き合いが見込める取引先とだけ、掛取引を結ぶのが基本です。お互いのビジネスを長期間支え合うためのシステムです。

掛取引とクレジットカードや手形取引との違い

掛取引と似た決済方法に、クレジットカードや手形取引が存在します。クレジットカードは、間にカード会社が入って代金を立て替える仕組みです。

一方の掛取引は、企業同士が直接お金のやり取りを約束する形となります。また、手形取引は、支払いの約束を「手形」と呼ばれる有価証券で証明する方法です。

手形は不渡りを出すと信用を失い、6ヶ月以内に2回繰り返すと銀行取引停止処分を受けるなど、非常に厳しい罰則があります。掛取引は手形ほどの厳しい罰則はないものの、高い信用が必要な決済手段です。

掛取引のメリット

掛取引を導入すると、企業にとって以下のメリットが期待できます。

  • 業務効率化
  • 資金繰りの柔軟化
  • 販売機会の拡大
  • 長期的な信頼関係の構築

ここからは、掛取引の導入によって得られるメリットを順番に紹介します。

業務効率化

最大のメリットは、日々の業務効率が飛躍的に向上することです。取引のたびに請求書を発行したり、振り込みをしたりする手間が省けます。

月に1回のまとめ払いにすれば、経理担当者の負担が減るのがメリットです。支払いをまとめることで振込手数料が1回分で済むため、企業の経費削減に直接つながります。さらに、これまで事務作業にかかっていた浮いた時間を、別のより重要なコア業務に充てられるようになります。

資金繰りの柔軟化

買い手側にとって、資金繰りにゆとりが生まれるのは大きな魅力です。商品を手に入れてから実際に支払いをするまでに、期間の猶予があります。

その間に商品を販売して利益を出せば、そのお金を支払いに充てられます。手元の現金が少ない状況でも、チャンスを逃さずに仕入れが可能です。事業を成長させるための、強力な武器として活用できます。

資金繰りの改善方法を知りたい方は以下の記事もおすすめです。
資金繰りを改善する方法を徹底解説!速攻改善策・根本改善策や資金繰り改善が必要になる理由を紹介

販売機会の拡大

売り手側から見ると、販売のチャンスを広げられる効果が見込めます。顧客が資金不足を理由に、商品の購入を諦める事態を防げるためです。

後払いに対応することで、顧客の購入ハードルを下げ、大口注文を誘発しやすくなります。結果として、一度の取引額が大きくなり、売上アップにつながりやすいです。他社との競争でも、有利に立ち回れます。

長期的な信頼関係の構築

掛取引は、取引先との強い絆を作るためのきっかけにもなります。後払いを認めるのは、相手を心から信用している証拠です。

「信用してもらえている」ことへの安心感は、相手の企業に良い印象を与えます。その結果、別の業者に乗り換えられにくくなり、継続した発注を見込めます。安定した売上の基盤作りに大いに役立つでしょう。

掛取引のデメリット

便利な掛取引ですが、以下のようなデメリットも存在します。

  • 与信管理をする必要がある
  • 貸倒れリスク
  • 請求業務の負担の増加

特に、売り手側はお金を回収できない事態を想定しなければなりません。ここでは、導入時に把握しておくべきデメリットを紹介します。

与信管理をする必要がある

取引を始める前に、相手の信用力を調査する「与信管理」が欠かせません。与信管理とは相手が本当に期日通りにお金を払えるのか、経営状態を見極める作業です。

この調査には時間や手間がかかり、専門的な知識も求められます。外部の信用調査機関を利用する場合は、さらに追加の費用も発生します。掛取引を導入する際には、これらの労力をあらかじめ覚悟しておきましょう。

貸倒れリスク

売り手にとって最大の懸念点は、販売した代金を回収できなくなる貸倒れのリスクです。売り手が商品だけを先に渡しているため、相手が倒産するとお金が支払われません。

売り手が万が一回収できなければ、自社の経営にも深刻なダメージを与えます。最悪の場合、売り手も連鎖倒産を引き起こす危険性が高いです。

請求業務の負担の増加

売り手側の担当者は、期日通りに入金されたかを確認する作業が増えます。入金が遅れていれば、相手に連絡して催促の対応をしなければなりません。

取引先が増えるほど、誰からいくら回収するのかの管理の手間が増加します。請求額と入金額を照合する作業にも、かなりの時間を奪われる可能性があります。

掛取引の適正な割合

掛取引の割合に絶対的な理想の数値は存在しません。ただ、すべてを掛取引に設定すると、企業に現金が入ってくるタイミングが遅れます。その結果、自社の支払い能力が大きく低下し、企業が黒字倒産する危険性が高まります。

ただし、属する業種や会社の規模によって、企業が目指すべき最適なバランスが異なる点には注意が必要です。経営者は手元の現金と将来の入金のバランスを、客観的な視点でしっかりと分析しましょう。

掛取引の会計処理と簿記の基本

企業が掛取引を利用した場合、経理担当者は会社の帳簿に特別なルールで記録を記入します。現金のやり取りがなくても、取引が発生した時点で仕訳が必要です。

ここでは、担当者が知っておくべき簿記における基本的な処理のルールをわかりやすく解説します。

売り手側の処理(売掛金)

売り手が商品やサービスを販売して後から代金を受け取る権利を、簿記では売掛金と呼びます。これは売り手の会社の資産として扱われる非常に重要な項目です。

商品を販売した日に、売上と同時に売掛金が増えた記録をまずは残します。そして、後日実際にお金が振り込まれた時点で、売掛金を減らす処理をするのが一般的です。このように、販売時と入金時の2回に分けて帳簿に記入するのが大きな特徴になります。

買い手側の処理(買掛金)

買い手が商品を仕入れて後から代金を支払う義務に対して、簿記では買掛金の名称を使います。こちらは買い手が将来お金を支払わなければならないため、負債として扱うのがルールです。

商品を仕入れた日に、仕入の発生と同時に買掛金が増えたことを記録します。その後、約束の期日に代金を振り込んだ時点で、買掛金を減らして決済を完了させます。売り手と同様に、仕入時と支払時の2段階で処理を行うのが基本です。

売掛金・買掛金の仕訳例

文字だけの説明ではイメージしにくいため、ここからは1万円の商品を掛取引で売買したと仮定し、具体的な数字を使って両者の仕訳の形を詳しく確認していきます。

販売時、売り手は借方に売掛金1万円、貸方に売上1万円と記入するのがルールです。同時に買い手は、借方に仕入1万円、貸方に買掛金1万円と帳簿に記録する形になります。その後、約束の期日になり現金で決済された場合は、売り手は借方に現金1万円、貸方に売掛金1万円と処理するのが正解です。

掛取引を安全に進めるための管理とリスク回避策

売り手が貸倒れなどのリスクを最小限に抑えるには、以下のような事前の対策が非常に重要です。

  • 与信管理(信用調査)の徹底
  • 契約書への取引条件の明記
  • 定期的な残高管理
  • ファクタリングなどの活用

ここでは、企業が取引を安全に継続するための4つの具体的な管理方法を紹介します。

与信管理(信用調査)の徹底

掛取引を安全に進める際に最も有効な対策は、売り手が取引前の信用調査を徹底的に実施することです。相手の会社の財務状況や過去の支払い実績などを、細かくチェックします。

その結果をもとに、売り手がいくらまでなら後払いを許容できるかの限度額を設定するのが基本です。この限度額を正確に決める作業は、売り手が取引の安全性を担保する要となります。

相手の状況変化にあわせて定期的な見直しも不可欠です。状況が悪化した際は、企業が取引額を減らすなどの柔軟な対応が求められます。

契約書への取引条件の明記

企業が口約束だけで取引を進めるのは、後々の大きなトラブルの元になるため危険です。必ず契約書を事前に作成し、細かい条件までしっかりと文章で残すのが鉄則になります。

締め日や支払日はもちろん、万が一支払いが遅れた場合の遅延損害金も記載します。さらに、所有権の移転時期など、法的な取り決めも漏れなく盛り込みましょう。お互いの認識のズレをなくすことが、企業がスムーズな取引を実現する第一歩といえます。

定期的な残高管理

毎月、帳簿の数字と実際の状況が一致しているかを必ず確認しましょう。この作業を怠ると、いつの間にか未回収の代金が膨れ上がる危険があります。月末などの締め日には、取引先に請求書と合わせた残高確認書を送付します。

残高管理はお互いの記録に間違いがないか、数字をすり合わせるのが主な目的です。もし、入金が遅れている案件を見つけたら、すぐに相手へ連絡をとる形になります。素早い対応が、売り手が代金を確実にお金に換えるための最大の秘訣です。

ファクタリングなどの活用

万が一の事態に備えて、企業が外部の金融サービスを活用するのも1つの手段です。代表的なものに、企業が売掛金を専門業者に買い取ってもらうファクタリングがあります。

手数料はかかりますが、期日前に現金化できるため資金繰りの改善に役立ちます。ただし、手数料が高額な場合や、ファクタリングを装った闇金業者を利用してしまうリスクもあるため、業者の選定と手数料の妥当性には十分な注意が必要です。

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掛取引に関するよくある質問

ここからは、掛取引に関連して読者からよく寄せられる疑問にお答えします。専門用語の違いや、実務を進めるうえでの不安を解消しておけるはずです。特に、経理担当者がつまずきやすい3つのポイントを順番に解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

未収金・未払金との違いは何ですか?

売掛金や買掛金は、企業が本業の営業活動から生まれたお金のやり取りに使います。企業が扱う商品そのものの売買に関する代金がこれに当てはまります。

一方で、未収金や未払金は、企業が本業以外の取引(固定資産や有価証券の売買など)で使う勘定科目です。取引の性質によって、正確に使い分ける必要があります。

未収入金を詳しく知りたい方は以下の記事もおすすめです。
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割合が100%でも問題ないですか?

すべてを掛取引にしても法律上の問題はありませんが、経営上は非常に危険です。手元に現金が入るのが遅れるため、企業が支払いのための資金を不足させやすくなります。

帳簿上は黒字でも、企業から現金が尽きて倒産する黒字倒産のリスクが高まります。企業は現金の売上も一定の割合で確保し、手元の資金に余裕を持たせることが重要です。

英語では何と表現しますか?

掛取引の英語表現は、「selling on credit」(掛売)や「pay on credit」(ツケで払う)などが代表的です。売り手が商品を後払いで販売する形をSelling on creditと書きます。企業が海外と取引する際、必ず覚えておくべき専門用語です。

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まとめ

この記事では、掛取引の仕組みや仕訳、メリット・デメリットを解説しました。

企業間取引において、後払いのシステムは企業が業務効率を上げるために欠かせない仕組みです。しかし、便利な反面、企業が貸倒れなどの大きなリスクを抱えることも忘れてはいけません。

安全に取引を続けるには、事前の信用調査やこまめな残高のチェックが必須となります。企業は必要に応じて保証サービスなども取り入れ、万全の体制を整えることが大切です。

この記事を参考に、自社に合った適切な管理ルールを構築しましょう。

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