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ファクタリングコラム
2024年3月29日
目次
ファクタリングは2社間・3社間どちらの契約で行うかによって、手続きの流れや手数料相場が変わるので、慎重に選ぶべきです。
その中でも、3社間ファクタリングを検討している企業・事業者もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、3社間ファクタリングを利用すべきなのか判断してもらうために、事例や成功のポイントについて解説します。
本記事を参考にして、自社にとって3社間ファクタリングは適切なのかを見極めていきましょう。
ある調査によれば、3社間ファクタリングの利用率は全体の13.3%となっています。
これは、2社間ファクタリングの27.3%と比べると低い数値となっており、このことからもファクタリングを利用する際は、3社間契約は選ばれにくいのがわかるはずです。
2社間契約が選ばれる理由は、やはり利用するハードルの低さと売掛先企業に知られることがない点でしょう。
そのため、事例としても3社間ファクタリングは母数が少なく、利用を検討している企業にとっては、判断がしにくい部分でもあります。
利用するにあたって、どのようなメリットがあるのかを知るのは大前提として必要です。
3社間ファクタリングのメリットとしては、以下の3点があげられます。
・手数料が低い
・審査が通りやすい
・送金手続きが不要
では、それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
3社間ファクタリングを利用する大きなメリットは、手数料が低い点です。
相場としては、1%〜10%ほどであり、2社間契約の手数料相場10%〜20%よりも大きく下回ります。
例えば、1000万円の売掛債権を買い取ってもらう場合、20%なら200万円、10%なら100万円となるので、得られるキャッシュの差が大きくなるのがわかるはずです。
手数料の低さだけでいうなら、3社間ファクタリング一択といえます。
審査が通りやすい点も3社間ファクタリングのメリットです。
これは、ファクタリング会社が、売掛先企業と直接やりとりができる分、売掛債権の回収リスクを判断しやすいためです。
ファクタリング自体、審査難易度は融資や借入よりも低いものの、中には不安な企業・事業者も少なくありません。
そのような場合に、3社間ファクタリングを選択すれば、審査に通過する可能性も高くなるというわけです。
ファクタリング契約を行うにあたって、送金手続きが不要な点もメリットとしてあげられます。
3社間契約では、ファクタリング会社と売掛先企業が直接やりとりを進めます。
その際、売掛金は売掛先企業からファクタリング会社へ送金してもらうので、依頼企業は何もする必要がありません。
そのため、売掛金が自社へ入金され、そのままファクタリング会社へ送金するという手間が省略できます。
誤ってファクタリング会社へ送金するはずの売掛金を使用してしまう、といった事故が起こるリスクもなくなるため、人によっては安心できる取引になるでしょう。
実際に3社間ファクタリングを活用して資金調達を実現した事例についていくつかご紹介します。
自社の業種や資金調達の目的と照らし合わせ、自社にとって本当に3社間ファクタリングが適しているかを判断してみてください。
商品管理・梱包・運送をワンストップで請け負っていたある物流会社では、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大により、物流業務の需要は拡大していました。
しかし、自社管理・発送を行うEC事業者が増え、なおかつ物価高騰や運送費のコストが高くなった点もあり、徐々に資金不足が懸念されていたようです。
そのようなときに、取引先からファクタリングの話をもちかけられ、3社間での契約を決意しました。
結果として、ファクタリングによって手元資金を確保できたため、物流業務の需要にあわせてコストを割ける余裕ができ、事業を円滑に行うことができているようです。
物流業ではファクタリングを行っている企業も多く、だからこそ3社間での契約に前向きな姿勢をとってくれるケースも珍しくありません。
今回の事例のように、取引先からファクタリングを薦められているならば、前向きに3社間ファクタリングを検討しましょう。
建築会社の場合、依頼が完成するまでは自社で経費を負担しなければならず、資金繰りに悩みを抱えるケースが多いです。
ある建築会社では、取引先が公共団体だったこともあり、ファクタリング会社にとっては信用できる売掛先だという判断から3社間ファクタリングを提案しました。
3社間ファクタリングは手数料が低いからこそ、得られる現金も多く、建築業のような多数の経費を補填しやすい契約方式といえるでしょう。
IT系の会社では、システム開発が完成されたあと、あるいは成果報酬型によって報酬を得る契約を交わす場合が多いです。
そのため、収入が入ってくるのが数ヶ月先、あるいは常時不安定になり、資金繰りが難しい業種といえるでしょう。
上記のような状態で、大型案件の話が持ち上がったものの、資金不足によって現状では引き受けられない、といった会社がありました。
そこで、3社間ファクタリングを設けた上でプロジェクトを引き受ける提案をし、見事成功した事例があります。
信頼できる取引先だからこそ、ファクタリングの提案を了承してもらえたという事例でした。
介護事業では、国民健康保険団体連合会へ請求権を持っている場合が多いため、ファクタリングとしては信用力の観点では審査に有利です。
実際に3社間ファクタリングによって介護報酬・障害福祉サービスの報酬を早期資金化した事例もあります。
介護事業は、近年ますます需要が増えている業種だからこそ、事業拡大や顧客の受入によって資金不足が懸念されることも考えられます。
そこで、3社間ファクタリングによって資金調達ができれば、より安定した事業、大型案件も引き受けられるようになるでしょう。
3社間ファクタリングを成功させるには、以下のポイントを理解しておくべきです。
・取引先には必ず通知される
・取引先からファクタリングの承諾を得る必要がある
・資金調達スピードは比較的遅め
・売掛先が公共団体・行政機関だと成功しやすい
・2社間ファクタリングのメリットも把握しておく
では、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
3社間ファクタリングを行う場合、必ず取引先に通知される点は理解しておかなくてはいけません。
もし、ファクタリングの利用を知られたくないなら、2社間契約で進める必要があります。
3社間契約をする際は自社および取引先がファクタリングをする事実を知っている状態が大前提である点を理解しておきましょう。
取引先に知られるだけでなく、3社間ファクタリング利用を承諾してもらわなくてはいけません。
具体的には、ファクタリング会社から売掛先へ、債権譲渡通知が送られます。
この債権譲渡通知に印鑑あるいは署名をしてもらい、ファクタリング会社へ再度送ってもらうという手続きがあるのです。
当然、債権譲渡通知の承諾が得られなければ、3社間ファクタリングは利用できません。
そのため、取引先には3社間ファクタリングを利用する旨を伝え、承諾を得てほしい点も伝えるようにしましょう。
2社間契約と比較すると、3社間契約の資金調達スピードは遅めです。
早くとも大体7〜10日ほどはかかってしまうので、資金が必要になるまでにある程度の余裕がなくてはいけません。
もし、2〜3日で資金が必要な場合には、2社間ファクタリングを検討しましょう。
事例でも紹介したように、売掛先が公共団体や行政機関だと、3社間ファクタリングは成功しやすいです。
ファクタリングの審査という観点で見れば、公共団体や行政機関からの売掛債権は信用力が高く、未回収リスクは低いと判断されます。
もちろん、公共団体・行政機関からファクタリング利用を承諾してもらう必要はあるものの、審査は通りやすいという点は覚えておいてください。
2社間ファクタリングのメリットも把握し、自社はどちらが適しているのかを見極めるのも大切です。
2社間契約では、以下のようなメリットがあります。
・資金調達スピードが早い(最短即日)
・取引先に通知されない
・オンライン上で契約が完結できる
上記のメリットを3社間ファクタリングと比較しつつ、利用する契約方式を吟味してください。
ここでは、3社間ファクタリングの事例に関するよくある質問についてまとめました。
今回紹介したものを含みますが、事例を参考にしたとしても必ず成功する保証はありません。
3社間ファクタリングでも審査がある以上、基準に満たない場合は落ちてしまいます。
事例を見る場合は、どのようなシーンでファクタリングを活用するのか、自社と似たような業種かどうかを参考にしましょう。
取引先にバレない3社間ファクタリングはありません。
必ず取引先へ債権譲渡通知が送られますし、3社間ファクタリングの利用を承諾してもらう必要があります。
今回は自社で3社間ファクタリングを利用すべきなのか、事例やメリット、知っておくべきポイントとあわせて解説しました。
3社間ファクタリングは利用事例が少ないからこそ、自社で合っているのか判断しにくい部分があります。
重要なのは、取引先から3社間ファクタリングの利用を承諾してもらえるかどうかです。
そのためには、成功した事例を参考にするのは大切なので、ぜひ本記事で紹介した内容をもとに3社間ファクタリングを検討してみてください。
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