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ファクタリングコラム
2024年10月5日
目次
2022年に入って、世間は生活様式や働き方などで大きな変化を余儀なくされました。経営はより舵取りが難しくなり、資金調達に悩んでいる法人も多数います。本記事では、そんな資金調達に悩んでいる法人向けに、「ファクタリング」という金融サービスを紹介していきます。
「ファクタリング」とは、法人が保有している「売掛債権」を現金化するサービスです。ファクタリングは、イギリスが発祥と言われ、その後はヨーロッパやアメリカを中心に発展してきました。
日本の企業間取引では、サービスを提供してから売掛債権を回収するにはおおよそ30日〜60日程度の時間がかかります。入金にタイムロスがあることで、黒字が続いているにも関わらず手元に資金が残らずに資金繰りが上手くいかない法人も少なくありません。特に規模の小さい中小企業では、大企業ほどの資本が無いのでこの問題が顕著です。
次項では、ファクタリングのサービス内容について解説しましょう。
2社間ファクタリングは、法人(利用企業)とファクタリングサービス会社の間で取引を完結できるファクタリングサービスです。2社間ファクタリングでは、売掛先企業ファクタリングを利用していることを知られないのが特徴です。
2社間ファクタリングは、ファクタリング会社にとって貸し倒れのリスクがあります。その分手数料はやや割高ですが、売掛先などにファクタリングを利用していることを知られたくない法人にはメリットがあります。
一方の3社間ファクタリングですが、前述の2社間に売掛先企業を入れた3社間で取引を行います。
3社間ファクタリングは、売掛先企業の承諾が必要なため、やや利用のハードルが高いのが特徴です。しかし、売掛先企業を挟むことで信用が増すので、2社間ファクタリングよりも手数料が低いのがメリットです。しかし、売掛先企業を挟む分、現金化に少々時間がかかります。
どちらのファクタリングを利用するかは、売掛先企業などを考慮して判断してください。
法人がファクタリングを利用するメリットは、以下の5つがあります。
・どんな業種でも最短数日で現金化できる
・担保や保証人が不要
・信用情報に関与しない
・赤字経営でも利用可能
・将来債権も買取対象
ファクタリングの一番のメリットは、現金化のスピードです。ファクタリング会社によってサイクルは異なりますが、申し込みから数日で売掛債権を現金化できるサービスも珍しくありません。ファクタリングは、急な出費の対応に便利なサービスです。
また、ファクタリングは融資ではありません。そのため、担保や保証人が不要なうえに信用情報にも影響しないのがメリットです。そのため、急な出費や一時的な資金難には融資よりもファクタリングの方が得られる恩恵は大きいでしょう。
そして、ファクタリングで重要なのは利用する法人の経営状況ではなく、売掛先企業です。その理由は、資金を回収できるかどうかは売掛先企業の経営状況にかかっているからです。そのため、ファクタリングを利用する法人が赤字であっても、利用することが可能です。
家賃などの将来債権でもファクタリングの対象になる点もメリットですね。2020年の4月から民法が改正され、将来債権も譲渡が可能になりました。その改正を受けて、ファクタリングでも将来債権の譲渡が行われるようになっています。
ファクタリング会社を選ぶ際のポイントを見ていきましょう。
ファクタリング業者選びでは運営会社の信頼度にも目を向ける必要があります。特に契約書の控えをもらえない場合は要注意です。利用者の焦りに乗じて法外な手数料を要求されるなど悪質なケースもありますので、ネットの評価や口コミはもちろん、業歴の長さや事後のサポートなども勘案して業者を決めるのがよいでしょう。
ファクタリングの際、売掛金から割り引かれる手数料は業者によって異なります。
一般的には、売掛先の承諾を得る必要がある代わりに信用度も高いとみなされる3社間ファクタリングのほうが、2社間ファクタリングよりも手数料が割安となっています。
ファクタリングの最大のメリットが対応スピードの速さだとお伝えしたように、資金調達までのどれくらい日数を要するかは重要なポイントです。
最短○時間・〇日を謳っている業者は多く見受けられますが、同じ業者でも初回審査かどうか、何度も引き受けている売掛先かどうかなど、審査のスピードはさまざまな条件によって左右されます。一刻も早く手元に現金が必要という事態に備えるには、業者ごとのスピード感の違いを事前に確認しておきましょう。
法人の場合、個人事業主よりも事業規模が大きく、それに従って売掛債権の額面も大口になるケースが多いと思われますが、ファクタリング可能な債権額には業者ごとに上限が定められています。中には個人事業主・フリーランス向けの小口のみ対応や、逆に法人のみ対応など条件付きの場合もあるため、こういった条件も踏まえて、自社の利用頻度や債権額に応じて選びましょう。
メリットの章で「ファクタリングではほとんどの業者が償還請求権を定めておらず、安全である」という話を取り上げましたが、中には償還請求権を定めている業者もあります。
そのような業者は手数料が割安な場合もありますが、償還請求権ありのファクタリングは売掛先が売掛金を支払えない場合、その損害を業者から利用者へ請求できるようになります。つまり返済義務が発生する可能性があり、実質的には借入と同じリスクを抱えることになるのです。そればかりか、ファクタリング業者が貸金業者としての登録をせずにこうしたリコースファクタリングを提供している場合、違法である可能性が高いため一層の注意が必要です。
ファクタリング会社によっては設立から1年以上経過していない、つまり設立間もない法人は審査に通過できない場合もあります。
もちろんそういった若い法人でも、売掛金さえ発生していれば問題なくファクタリングに応じてくれる業者もありますので、設立から日が浅い場合は事前に確認しておきましょう。
繰り返しになりますが、ファクタリングにおいて何よりも重要な審査項目となるのは、売掛先がきちんと売掛金を支払ってくれるか否かという点です。売掛先の支払い能力を資金繰りから直接確認するわけではありませんが、リサーチ会社からの信用情報で判断できる部分も多分にあるため、社会的な信用力のある会社かどうかは特に重要視されます。
売掛債権が実際に存在しているかどうかも、審査で確認されるポイントのひとつです。
売掛債権がすでに存在していなかったり、そもそも取引自体が発生していなかったりすれば、当然ながら詐欺行為にあたるため、その点はしっかり証明できるようにしておきましょう。
また既にファクタリング済みの債権を他社で再度ファクタリングすることは二重譲渡にあたり、これも詐欺罪に問われるため注意しましょう。
売掛債権は、支払期日まで短いほどファクタリングの審査が通りやすい傾向にあります。
支払期日(回収サイト)が長ければ長いほど、ファクタリング業者にとって売掛債権が未回収となるリスクは高まります。そのため業者は支払期日にも注目すること、一般的には短いほど安全性が高いと判断することを覚えておきましょう。
ファクタリングは、業種を問わずに多くの法人で利用できる金融サービスです。入金遅延による経営難の予防、売掛先企業の信頼と従業員の生活を守るためには、効率良くファクタリングを利用してみてください。
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